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穀象
ふらんす堂

穀象

岩淵喜代子

日常の細部と季節の気配を見つめ、言葉の余白に時間の層を感じさせる句集。身近なものの背後にある生の手触りを、凝縮された俳句の形で示す。

タンゴ・イン・ザ・ダーク (単行本)
筑摩書房

タンゴ・イン・ザ・ダーク (単行本)

サクラ・ヒロ

地下室に引きこもる妻に「僕」はなんとか会おうとするのだが――。不安、官能、追憶、愛。夫婦間に横たわる光と闇を幻想的に描いた、第33回太宰治賞受賞作。

水天のうつろい
らんか社

水天のうつろい

岡田ユアン

岡田ユアン『水天のうつろい』は、日本詩人クラブ新人賞を受けた詩集。水と空が溶け合うような表題の通り、感覚の揺らぎや風景の変化を繊細に言葉へ移す作品集である。

火定
PHP研究所

火定

澤田 瞳子

奈良時代、天然痘の流行に揺れる都で、施薬院と悲田院に関わる人々を描く歴史長編。疫病が社会の差別や不安をあぶり出す中、医療と救済に向き合う人間の姿を追う。

構造素子
早川書房

構造素子

樋口恭介

売れないSF作家だった父ダニエルの死後、息子エドガーは残された草稿を通じて、人工意識エドガー001と向き合う。物語が物語を生み出す構造のなかで、親子の記憶と現代SFの系譜を重ねる長編。

コルヌトピア
早川書房

コルヌトピア

津久井 五月

植物の生理機能を演算に応用する技術フロラが普及した近未来の東京を舞台に、環状緑地帯に囲まれた計算資源都市で若者たちのドラマが展開する。植物と人類の新たな共生を描くミステリーSF。

窓から見える最初のもの
早川書房

窓から見える最初のもの

村木 美涼

村木美涼の『窓から見える最初のもの』は、街に暮らす複数の人物の物語が静かに重なっていく日常系ミステリ。心療内科、油絵、喫茶店の物件、失踪届といった別々の出来事が、精緻な構成の中で一つの像を結ぶ。

殺生関白の蜘蛛 (ハヤカワ文庫JA)
早川書房

殺生関白の蜘蛛 (ハヤカワ文庫JA)

日野 真人

日野真人の『殺生関白の蜘蛛』は、茶器「平蜘蛛」をめぐる密命を軸に、豊臣秀次事件の時代へ分け入る歴史ミステリ。武人・舞兵庫が複数の権力者の思惑に挟まれ、窮地の中で選択を迫られる。

彼方の友へ
実業之日本社

彼方の友へ

伊吹 有喜

戦時下の東京で少女雑誌づくりに情熱を注ぐ人々と、現代に届いた小さな箱の謎を結ぶ長編。雑誌文化への憧れと、時代に翻弄されながらも働き生きる女性たちの姿を温かく描く。