Shogakukan Children Publishing Culture Award
ある晴れた夏の朝
A young adult novel in which American high school students hold a public debate on the atomic bombings of Hiroshima and Nagasaki. Young people from different backgrounds and positions think through history, war responsibility, discrimination, and peace in their own words.
Work Information
Was the atomic bombing necessary? Eight high school students carry that question into a debate about peace.
Published by Kaiseisha in 2018, this work of children's literature centers on American students of Japanese, Black, Jewish, and other backgrounds debating the atomic bombings. It presents questions of victimhood and responsibility, the idea of necessary evil, racism, and dialogue for peace in a form that invites readers to think along with the characters.
Review Summaries
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The book is appreciated for avoiding oversimplification while remaining accessible to younger readers. Its structure encourages readers to consider war and peace from several viewpoints and to form their own position afterward.
Book Information
- Publisher
- 偕成社
- Published
- 2018-07-13
- Pages
- 206 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 20 x 14 x 2.5 cm
- ISBN-13
- 9784036432004
- ISBN-10
- 4036432001
- Price
- 1540 JPY
- Category
- 本/歴史・地理/日本史/日中・太平洋戦争
アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートする。肯定派、否定派、それぞれのメンバーは、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、そのルーツはさまざまだ。はたして、どのような議論がくりひろげられるのか。そして、勝敗の行方は?
小手鞠るい 1956年岡山県生まれ。1993年『おとぎ話』が海燕新人文学賞を受賞。さらに2005年『欲しいのは、あなただけ 』(新潮文庫)で島清恋愛文学賞、原作を手がけた絵本『ルウとリンデン 旅とおるすばん 』(講談社)でボローニャ国際児童図書賞(09年)受賞。1992年に渡米、ニューヨーク州ウッドストック在住。主な作品に、『エンキョリレンアイ』『望月青果店』『思春期』『アップルソング』『優しいライオン やなせたかし先生からの贈り物』『見上げた空は青かった』『星ちりばめたる旗』など。 タムラフキコ 長野県生まれ。京友禅工房、アニメーション背景会社を経て、安西水丸氏にイラストレーションを師事。2006年にイラストレーターとして始動。書籍、雑誌、広告などを中心に活動中。装画作品に『たんぽぽ団地』『夏の果て』『自分なくしの旅』『アンネ、わたしたちは老人になるまで生き延びられた。』などがある。
Reviews
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読みやすい
中2の娘がいっきに読み切ったと言っていました。読みやすく、面白かったようです。
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素敵な物語でした
米国のダイバーシティ溢れる若者たちが原爆投下の賛否について議論する物語ですが、賛成意見も反対意見もきちんと語られていて、読み手も議論に参加している気分になれる。 そして自身の意見と若者たちの意見を比較検証しながら物語の終盤に差し掛かり・・・私自身の考え方と同じだったので、日本人共通の視点なんだろうなと思えた。 米国の若者たちも同じような視点を持っていただけると嬉しいし、そうあってほしい。
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多様な視点から原爆を考えるきっかけに
原爆というこれ以上ないほど重いテーマを扱った作品なのに、読み始めたら止まらなくなり、4時間ほどで読み切ってしまいました。文字が大きくゆったりした字詰めで、ルビも多めにふられているのは、中学生や高校生にもぜひ読んでほしいという版元の思いによるのでしょう。 「アメリカによる広島・長崎への原爆投下」について、8人の高校生が肯定派と否定派に分かれてディベート形式で討論会を行うというストーリー。全4回の討論会を順に追っていくシンプルな構成で、ほぼディベートのやりとりだけで読者をぐいぐいと引っ張っていきます。この主張に対して肯定派はどう反論するのだろう、この論理を否定派はどう打ち破るのだろうという興味にかられ、否が応でも一気読みさせられてしまうという仕掛けです。若者たちが戦争と平和を考えるきっかけとして、本当によく考え抜いて創られた素晴らしい作品だと思います。 私は文句なしの原爆否定派なので、どうしても肯定派の論理の粗探しをするような視点で読んでしまいましたが、肯定派の主張にも「こんな視点があったのか」と気づかされることもありました。たとえば、「ナチス・ドイツと同盟を組んでいた日本はホロコーストに加担したも同然の絶対的な悪であり、どんな手段をもってしても敗戦に追い込むことが必要だった」という論理など。しかし、緻密に読んでいけば、どこかに意図的なあるいは無意識の論理的飛躍や不適切な一般化といった詭弁が潜んでいるように感じられます。自分も討論会に参加したつもりでそれを見つけようとすることこそ、本書の一番の醍醐味だと思います。 それにしても、広島平和記念公園の慰霊碑の「過ちは繰り返しませぬから」という言葉の解釈をめぐるやりとりは、本書の中でも最大の山場です。主人公・メイの次の言葉、私も心の中にしっかりと刻み付けようと思いました。「原爆死没者が安らかに眠るためには、わたしたち人類は、もう二度と同じあやまちを犯してはいけないと、この慰霊碑は語っているのです。原爆投下は、アメリカの犯した罪ではない、人類の罪だと言っているのです。」
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惜しい本。わずかに偏ってる。
面白くは読めて、知的にも刺激的で、中高生にはいい本になりうるとは思います。 思いますが、どうにも参考文献が「開戦はルーズベルトの陰謀」や「原爆は人種差別の人体実験だった」に偏っています。 それが巻末の年表にも現れています。 巻末の年表には、ヴェルサイユ条約、パリ不戦条約、満州事変、日中戦争、南京虐殺、フランス降伏、日独伊三国同盟、仏印進駐、石油禁輸を加え、世界からみた日本帝国がいかに自己中心的で強欲であったかを客観視すべきです。 それでも、文中で中国や東南アジアへの侵略について語らせており、できる限り公平にいろんな立場から原爆への観点を語らせ、作者自身で是正されていますが… ハンブルクやドレスデン空襲と、ヒロシマ、ナガサキ原爆の違いは不明確です。人種差別主張はちと弱いです。 もちろん当時、アメリカの人種差別はきつかったので、全く影響してないとは言いにくいのですが。 しかし、日本人も中国人朝鮮人アジア人を見下し、差別し、搾取してました。 あと、国体と天皇制をめぐるやり取りもなくて…それは中高生には難しいか…。
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中学生、高校生に読んでほしい!
『実は私は今から、当初ここで話そうと思っていたこととは、正反対のことを言うつもりです。原爆投下は必要悪であった。原爆は平和維持のために必要である、と、私は当初、述べるつもりでした。しかしながら…』 原爆肯定派だったナオミが最後の最後に語ったスピーチを通して【異なる意見を持つ人(個人、民族、国)】とも根気よく【対話】をすることによって必ずしも平和を築くことはできるんだと再確認しました。
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中学生の時に必ず読んでほしい本
第二次世界大戦をアメリカ側から、その他色々な人種の人から見ることができます。 考えさせられます。 原爆投下に賛成か反対か!平和を願い中高生が議論しつくします。
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ディベート自体は良い
ディベート自体は良いのですが、最初の回想導入で、最後回想覚めた??ちょっと気になったもので。
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終盤のせりふに心地の良い感動が
この小説の対象とした読者層は中高生くらいでしょうか。その様な世代に、とても読み易い表現にまとめながらも、作品の質、内容深さは、少しも落とすことなく書き著されています。 また、「星ちりばめる旗」、「炎の来歴」などの作品で取り上げているテーマもダイジェスト的に踏襲していることから、これらの内容を整理し、理解し直す意味で、既に、これらの小説を読んだ大人の読者層が読むのにも良いと思われます。 さて、この小説の主題は、“第二次世界大戦における日本への原子爆弾投下の是非”ですが、同時に、真の意味で平和とは何か?人種差別とはどういうことか?日本は非軍事国と言えるのか?などにまで踏み込んでいます。 この様な、ともすると重くなりがちテーマを、アメリカの高校生に討論形式で語らせていることで、整理され大変に理解し易いものになっています。 また、ニューヨーク在住の著者ならではと言って良いのでしょう。アメリカと日本文化の相違も良く判り、その点も興味深い作品です。 この小説の読ませどころは、何といっても登場人物の高校生8人のせりふです。登場人物それぞれが非常に魅力的なキャラクタで、彼らの語る言葉は一言一言が実直で、本当に心に沁みる言葉です。 終盤のせりふは特に秀逸で、思わず繰り返し読んでしまい、その度に泪がこぼれそうになります。 登場人物の全てのせりふがとても良く、選び抜かれたせりふの秀逸さが、この作品の秀逸さなんなだとも思います。 第二次世界大戦が終結して随分と年月が経ちました。平和が日常の様になっていますが、そんな今だからこそ、中高生も、大人も、この小説を読んで欲しいと思います。 読み易く、長さも程よく、選ばれているテーマのからも、中高生の読書感想文としての図書とするのにも最適ではないでしょうか。