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迷い家

Japan Horror Novel Grand Award

迷い家

田村和大

Mayoiga is a supernatural adventure novel in which Fuyuno Shinzo, a boy evacuated after the Tokyo air raids, searches for his missing sister and enters a vast mansion deep in the mountains. Set in an otherworldly house that seals away folk creatures and sacred objects, the story layers wartime loss with the momentum of a monster-filled adventure.

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Work Information

The mountain mansion takes people. A wartime boy crosses a maze of spirits, monsters, and hidden relics.

KADOKAWA's official page lists the book by Yamabuki Seiun, released on November 9, 2017, in a 416-page trade format with ISBN 9784041061602. Hanmoto also confirms ISBN-10 4041061601, and NDL Search records that the author used the pen name Kasumi Seiun at the time of the award. The Amazon Japan check used the ISBN-10-equivalent ASIN path, so ASIN and ISBN-10 are cross-filled for the print book.

Review Summaries

  • The book is valued for the pressure of its supernatural atmosphere and the density of its folkloric devices. Beyond confrontations with yokai, the emotional weight rests on the loss carried by a boy who has lived through war.

Book Information

Publisher
KADOKAWA
Published
2017-11-09
Pages
416 pages
Language
日本語
ISBN-13
9784041061602
ISBN-10
4041061601
Price
2344 JPY
Category
本/文学・評論

第24回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞 少年が囚われた「山のお屋敷」は… === 第24回日本ホラー小説大賞 優秀賞受賞作 (選考委員:綾辻行人、貴志祐介、宮部みゆき) 綾辻行人「作品に強烈な“圧”がみなぎっている」 貴志祐介「エンタメ=壮大な虚構の極北として感動すら覚えた」 宮部みゆき「作者の物怪に対する愛情と、この分野の先達へのリスペクトが感じられた」 (選評より) ここは迷い家。妖と霊宝を隠世(かくりよ)に閉じ込める屋敷―― 昭和20年。火の雨降る東京大空襲から生き残った少年・冬野心造は、遅れて母校の集団疎開に合流した。 民話が息づく地・古森塚で、妹の真那子が行方不明となる。 妹と一緒に脱走を図った香苗の証言を基に山に分け入った心造の前に忽然と現れたのは、見渡す限りの蕗の原にたたずむ巨大な屋敷だった。 妹を捜して屋敷を探索するが、妖怪とでも言うべき怪物に次々と襲撃される心造。彼を助けたのは、老犬「しっぺい太郎」だった。 しっぺい太郎が語るには、屋敷は現世を追われた妖や、霊宝と言われる道具を封じるための異界で、稀に人も閉じ込められるという。 妹探しに協力してくれるという太郎だったが、そこにはあるたくらみがあった。 そして、脱出を図り様々な霊宝を使ううちに、大日本帝国の勝利を願う軍国少年としての紅蓮の野望が、心造の心に芽生えてくる。果たして心造が試みたことは、その結末は……。 ◆ 時代は下り、古森塚で教師になった香苗。街は、東京オリンピック決定で浮かれている。 香苗には、どうしてもぼやけてしまう疎開時代の記憶があった。 ある日、病院から姿を消した義父の後を追い山に入った香苗は、山中で巨大な屋敷を発見し……。 少年の哀しき紅蓮の野望が怪異まみれの「お屋敷」と共振する、新時代の怪奇冒険小説! 『遠野物語』はじめ様々な民話伝承を壮大な物語に取り込み、 清濁と、今昔と、栄枯と、虚実と、人と怪とを併せ呑んだ規格外の山怪譚。 装画=漆原友紀(『蟲師』『水域』ほか)

●山吹 静吽:1987年京都府生まれ、大阪府在住。龍谷大学法学部卒。現在、介護士。 2017年、「迷い家」で第24回日本ホラー小説大賞〈優秀賞〉を受賞し、デビュー。

Reviews

  • 素晴らしい娯楽小説

    まず私個人として、非常に楽しめた作品です。 他の方が仰るように、この作品の舞台・現象はほのかにホラーゲームの雰囲気を感じさせます。 ですがそれは決して非難の言葉ではありません。寧ろこの作品を娯楽大作たらしめる要素の一つであると言えます。 ホラー以外に目を向ければ、平成も終わりに近づく日本から消えつつある土着信仰的且つある種幻想的な情景や、敗戦を間近にした軍国少年の気概が放つ哀愁を感じとることができます。 この言い方には語弊が生じるかも知れませんが、『俗なホラー・冒険譚』が好きな人は、買って損のない小説と思えます。

  • 御伽草子の宝物が…昔語りの妖怪が…集められた魔処

    疎開先で行方不明になった妹を探して少年は“迷い家”に招き入れられる。そこは御伽草子の宝物が…昔語りの妖怪が…集められた魔処…しつぺい太郎に導かれて辿り着く結末の前段と、忘れ去った過去に誘われて養父と共に“迷い家”を再訪する嘗ての少女を描いた後段、館の静謐な恐怖と相反する妖怪たちを絡めたホラーなパートのエンタメ迫力もさることながら、終戦に取り残された少年の戦後の所謂戦争を知らない、平成に下っては他人事、知ろうともしない私達日本人に投げ掛けられたメッセージが深いと感じさせられた。

  • そこそこ

    つまらなくはない

  • 映像で見たい。

    面白かった。映画化されないかな? ”ホラー小説”以外の作品も読んでみたい作家さんですね。

  • 目録と犬が主役

    第24回日本ホラー小説大賞受賞作。 もともと遠野物語に登場する迷い家の伝承に興味があり、今市子の「百鬼夜行抄」やその他フィクションで引用されるうちに好奇心が湧いたので購入。 帯で錚々たる顔ぶれが絶賛しているが、特に宮部みゆきと漫画家の漆原友紀(「蟲師」の作者)が褒めているのは納得。そりゃこの二人なら気に入る。綾辻氏と貴志氏もわかる。 学童疎開で田舎にやってきた軍国少年の心造が、行方不明になった妹をさがして迷い家に至る和風ホラー。 田舎の悪ガキと疎開児童の対立があったり、心造や香苗が東京大空襲のトラウマを背負ってたり、当時の世相と迷い家の不気味な存在感を絡めた展開が見事。 文章も達者で饒舌、心理描写も上手くグイグイ読ませる。良い意味の玄人っぽさ。 中でも心造が屋敷で出会う霊宝の目録にはわくわくさせられる。 迷家に保管された妖ゆかりの道具の由来が数行しるされているのだが、この怪異憚が本当に面白く、ここだけ摘まみ読みしても高揚をおさえきれない。 次はどんな奇想天外な無双アイテムが出てくるのか……心造の相棒となる犬もとい狼の妖、しっぺい太郎も非常にいい味をだしてる。 高慢で狡猾で低俗で誇り高い、「ぐふふ」と笑い自分の知名度の低さに本気で落ち込む彼のキュートさと邪悪さにはときめくこと必至。 第二章は時代が飛んで視点人物も変わるが、迷い家に滞在している間に心造に起きた変化、彼が侵された憎悪と絶望に起因する狂気にぞくりとする。 霊宝を組み合わせて威力を倍にする、または欠点を補うという発想も秀逸で、機転を利かせ窮地を切り抜けてく姿は痛快。それがのちに大参事に繋がるとは……永久に時が止まった隠世と終戦を迎えた現世の隔絶の残酷さが感慨深い。 クライマックスのスペクタクルは、荒俣宏の「帝都物語」を彷彿とさせた。 ラストは少しわかりにくいがあまり書き込みすぎても興ざめなので、余韻が残る終わり方ととれるだろうか。 全く話は替わるが、学帽学ラン短パンの規律正しい軍国少年スタイルで日本刀や短刀を振り回す心造のビジュアルはマニアックな向きにはたまらない。 シリーズ化するかこれのみで完結かはわからないが、もし続編があるなら迷い家にやってきた様々な境遇や価値観の迷い人たちと、彼が交流する話になるのだろうか。 その趣向も楽しそうなので実現したら読んでみたい。

  • 表紙詐欺

    表紙詐欺。 ハリポタみたいな気持ちで読めば面白いと思う。 ホラーを求めて読んだらだらだらと霊宝うんちくが続いてほぼ何も起きず。 一章で飽きました。

  • フリゲホラー風作品

    日本ホラー小説大賞の優秀賞受賞作品。 はっきり言えば、この作品は好き嫌いがクッキリと現れる作品だろう。 迷い家の中に現れる数々の奇妙なアイテムやゾッとする化け物は 2010年前後に流行ったフリーホラーゲームに近いノリを感じる。 またその中身に関しても、遠野物語等の民話上の逸話を基にしたものであり、ある意味で非常に「厨二臭い」イメージを抱くだろう。 加えて話の展開に関しても、かなりの大風呂敷を敷いたのがそれに拍車を掛けている。 最後の締め方も、なんだか曖昧と言うかご都合的になったのも頂けない。 しかしながら冒頭の疎開先シーンは非常に良く書けていると思う。主人公の描写や、軍国少年の気迫迫る台詞も秀逸だ。 この様な時代背景を秀逸に描けるのであれば、其方にフォーカスすれば良かったのにと思う。 例えば小松左京の牛の首の様な、戦後をバックにした名作だって書けたかもしれないと考えれば 作者の地力の高さと、作品としての惜しさを感じる。 今回のホラー小説大賞発行の中では一番の力作だと思うが 選考員のレビューにもある様に、他作品もそうであるが、極めてゲーム臭のする作風である。 それも時代なのかもしれないが、個人的には小説ならではの「空気」を出せる様な作品が出ることを期待する。

  • 望んだものと違った

    ただ面白かった、つまらなかった程度だとレビューを書こうとは思わないのですが、本当に楽しめたのでこの面白さを人に伝えたい、逆にあまりにも期待外れで時間を無駄にしたと思うとレビューを書きたくなります。 今回は後者で、100ページで挫折しました。遠野物語のような怪異伝承が残る戦時中の山間の疎開先、主人公の妹の神隠し、山の中の迷い家、登場するモチーフに期待しましたが、内容紹介にある、「しっぺい太郎」に助けられ、怪異と戦う、という表現に一抹の不安を覚えつつ読み始めました。 疎開生活の描写が終わり、妹を探しに山の中の迷い家へ入ってから、期待した土着的な遠野物語の幽玄な世界とは程遠い、ホラーコミックやホラーゲームのような世界になってしまいました。次から次へと出てくるアイデアを書きまくったのでしょうが、どんどん読み進めるのが辛くなってきました。80ページを過ぎて、頭の中に”何を読まされてるんだろう…”、”これ自己満足ネット小説じゃないよな”という思考が繰り返され内容が入ってこなくなり、100ページでついに本を閉じました。 次から次へと怪物が出てくるホラーゲームのような世界観が好きな方には楽しめるのかもしれませんが、土着的で幽玄な怪異物語を期待するとまったく違う読み物となっています。

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