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うたかたの娘

Yokomizo Seishi Mystery & Horror Grand Award

うたかたの娘

綿原芹

A collection of four linked short stories set in a port town on the Wakasa coast, exploring the terrifying mystery of a mermaid legend and the depths of human desire. When a high school girl confesses she might be a mermaid, a chain of supernatural beauty and curse unfolds across four tales. The debut work of Watahara Seri, winner of the 45th Yokomizo Seishi Mystery & Horror Award.

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Work Information

The being before me is a true demon. What is terrifying is that even knowing this, I find myself drawn to it irresistibly.

Double winner of the 45th Yokomizo Seishi Mystery & Horror Award (Grand Prize and Kakuyomu Prize). Judge Ayatsuji Yukito praised it as showing good mystery sensibility and being genuinely frightening, while Yonezawa Honobu declared the novel has depth and pathos. Set in Wakasa where mermaid legends live on, four linked stories trace the fates of those ensnared by transcendent beauty. Cover illustration by Shirabe, cover design by Sakano Koichi (welle design). Price: 1,980 yen (tax included).

Review Summaries

  • Reviewers praise the debut as having quality unthinkable for a newcomer and herald the birth of a highly anticipated author. Overall reception is strongly positive.

  • Readers commend the depth of the work, noting that despite brutal depictions, it evokes a beautiful catharsis and a sense of the fragility of life. Overall reception is strongly positive.

Book Information

Publisher
KADOKAWA
Published
2025-10-01
Pages
256 pages
Language
日本語
Size
13.8 x 1.8 x 19.4 cm
ISBN-13
9784041166215
ISBN-10
4041166217
Price
1980 JPY
Category
本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉受賞作 道に佇む不気味な人物をきっかけにしてナンパに成功した「僕」。相手の女性と雑談をするうちに故郷の話になる。そこは若狭のとある港町で、奇妙な人魚伝説があるのだ。そのまま「僕」は高校時代を思い出し、並外れた美しさで目立っていた水嶋という女子生徒のことを語る。彼女はある日、秘密を「僕」に明かした。「私、人魚かもしれん」幼い頃に〈何か〉の血を飲んだことで、大病が治り、さらには顔の造りが美しく変化したのだと――。

●綿原 芹:福井県出身。2025年「うたかたの娘」で第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉〈カクヨム賞〉をダブル受賞し、デビュー。

Reviews

  • 最高の収穫です

    人魚の話です オムニバス形式で繋がりのある4編が別々の人物の視点で語られています 話の雰囲気、展開、登場人物の魅力、新人とは思えない仕上がりです 今後、最も期待する作家さんの誕生です 巻末に第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の審査評が載っていて、その一人がリアリティが無いとかほざいていますが、ホラーにリアリティを求める程愚かなものはないと私は思っています

  • 読むほどに深まる問い

    一見ミステリーやホラーの体裁を取りながらも、物語の核心にあるのは、人間の本質──とりわけルッキズムへの鋭い洞察です。 平易な文体でありながら、心理の深淵へと導く構成力に引き込まれ、ページをめくる手が止まりません。 読後には、人間とは何かという問いが静かに心に残り、もう一度最初から味わいたくなる余韻がありました。

  • おもしろくて深いプライスレス

    従来のホラーやミステリー範疇を超えてかつ包括している新しいエンターテイメントだった! 読み易くて面白い3章を進むと 圧倒される激しい展開からこれまでの話がつながるラストへ至る 途中にはルッキズムやパワハラへの深い洞察もほのめかされ、ウーンと目から鱗の思いがする はるかな時を超えて 人間という種からも解放されて 心が漂う心地よさ 読後には はかない生が実は永遠につながるというあたたかさに包まれた

  • 文章は上手ですが...

    4つの作品から構成されています。横溝正史ミステリー&ホラー大賞を受賞しただけのことはあり、文章力はとてもすぐれていると思いました。 ですが、率直なところ、私の好みにはあまり合いませんでした。小説ですから、非現実的な設定は勿論許されますが、あまりにも安易に人を殺してしまったりとか、水族館の生物に耳や足が生えてきてもほとんど問題にされないなどの点は、ちょっとどうかと思いました。 また、1つめと2つめの話にはまだリアリティがありますが、3つめと4つめの話は実におどろおどろしい設定で、これが面白いと評価しておられる方々も少なくありませんが、私はあまり好きにはなれませんでした。また、4つめの話の後半では、人魚と人間との関係などが延々と語られており、これを評価する批評もありましたが、中身はあまりないと私は感じました。 ですが、私の好みだけで評価するのは公平ではありませんし、文章が上手なことと、1つめと2つめの話では、学生の気持ちや社会生活での悩みなどがそれなりによく描けていましたので、星4つにしておきます。

  • うたかた(泡沫)=はかなく消えやすいもの

    書評などからは重く暗い内容かと思いましたが、そんなことは無くて読みやすい作品でした。 4編構成になっており、それぞれに繋がりがあって、上手に作られてるな、と思いました。

  • どっち!?

    内容は面白かったですが、“一番やってはいけないことのひとつだ”という言葉が出てきて、「じゃあ一番じゃないじゃない」と思ってしまいました。

  • 良くつくりこまれています

    良く考えて書かれていると思います。粗探しをすれば、細かな部分で矛盾や疑問がないわけではありませんが全体的に設定がしっかりつくられているのでさして気になりません。勢いで執筆したのではなく、事前にプロットを細部までつめたうえで書いているのでしょう。読書中に、なんらの目的があるわけでもないのに永遠の命を続けていくのは虚しくならないのだろうか?などと思っていたのですが、それに対して薄紅と有海子から それぞれ異なる回答が用意されていたところに感心しました。読者がどう感じるかを正確に予想していたのだと思われます。人気作家さんの多くが、締切に追われてやっつけ仕事をせざるをえないのに対して こうした賞への投稿作品は時間をかけて構成を固めてから書けるのが利点ですね。 あえて難点をあげるなら、ホラーにしてはちっとも怖くないです。有海子に追い詰められていく過程を、もっと不気味に心理的にじわじわと書いてくれたらよりホラーらしくなったのではないでしょうか。 次回作に期待したいと思います

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