Japan Horror Novel Grand Award
サンマイ崩れ (角川ホラー文庫 よ 2-1)
A horror novel whose title evokes the lore of burial grounds and funerary figures. It handles the dead, burial, and the memory of place with the texture of a ghost story.
Work Information
The memory of a place shaped by the dead quietly unsettles everyday life.
Sanmai Kuzure is Akira Yoshioka's work that won the Short Story Prize of the Japan Horror Novel Grand Prize. Its title carries echoes of burial and place, and the horror rises from the sense that the dead remain just behind ordinary life.
Book Information
- Publisher
- 角川グループパブリッシング
- Published
- 2008-07-25
- Pages
- 279 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784043900015
- ISBN-10
- 4043900015
- Price
- 1330 JPY
- Category
- 本/文学・評論
熊野本宮に近い山村が大水害で多くの死傷者を出したと聞き、僕は精神科の病院を抜け出した。奇妙な消防団員二人と老人とともに熊野古道を進み、崖崩れで崩壊した隣村の墓地にたどりついた僕が見たものとは?
1949年生まれ。中央大学卒業。2006年、「サンマイ崩れ」で第13回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞(受賞時のペンネームは平松次郎)。
Reviews
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傑作!!
収録された2篇とも面白かった。 サンマイ崩れは、物語の筋が明かされるラストに荘厳な美しさを感じた。思わず風景が浮かぶよう。 ウスサマ明王、これは趣きがガラッと変わり、ジャパニーズホラーと、モンスターパニックと、ミリタリーアクションが見事に融合した作品で、引き込まれて読んだ。映画化してほしくなる作品。
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山が息づく。静かな恐怖と人の業を描いた異色ホラー
一見ただの山崩れの物語と思いきや、そこには人の罪・祟り・記憶が複雑に絡み合っていました。序盤は静かで淡々と進みますが、中盤以降じわじわと現実が歪んでいくような感覚に引き込まれます。 主人公が抱える心の不調が、崩れていく山や村の様子とシンクロしていく構成が見事。特に終盤の描写は息苦しいほどの臨場感で、まるで自分もその場にいるかのようでした。 一方で、恐怖よりも心理劇としての印象が強く、もう少し“怪異そのものの迫力”が欲しかった気もします。 それでも、文学的で重厚なホラーとしてはかなり質が高く、読後に深く考えさせられる一冊です。
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小説好きにはちょっと⋯⋯
構成と文章力に難ありです。 とくに「ウスマサ明王」。使い古された言い回しのオンパレードで、著者特有の文体というものが感じられません。小説をふだか読まれない方はあるいは達筆と感じられるかもしれませんが、読み慣れた方はすぐさま食傷してしまうことでしょう。さらに後半の戦闘場面がすこぶる冗長で、ガンガン飛ばし読みしたにもかかわらず、読み終えるまでに1時間以上かかってしまいました。 着想を褒めている方もおられますが、「サンマイ崩れ」は死者が自分では死んだことに気づいておらず、ほかの霊から引導を渡されるという、どこかで見聞きしたことのあるパターン。「ウスマサ明王」はよくあるゾンビもの。そこに民間伝承とか呪いといった和風テイストを盛り込んでいるのですが、残念ながら新味はありません。 日本固有の風土や土着性、そのひずみから生じる禍々しさや陰鬱さを味わいたいなら、横溝正史とか朱川湊とか恒川光太郎とか岩井志麻子を手にとったほうがよほど有意義な読書体験ができるように思います。
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ほんとに面白かった!
意味不明のタイトルから、もしかして「不条理」「シュール系」な作品なのかなぁ、そういうのだったら苦手だなぁと思いつつ購入。 いや、違った。 映画「シックスセンス」を観た時と同様の驚き。私は最後の最後まで、ラストがわからなかった。やられた、面白かった・・・! 勢いで「ウスサマ明王」を読み始めたが、「サンマイ崩れ」と同じようなライト感覚なホラーなんだろうと思いながら読み進めると、 いや、まったくタイプが違いました。 「怨霊」VS「特殊部隊」。私の古い感覚だと、怨霊退治は陰陽師やら徳の高い僧侶や強力な霊能者と決まっていました。 可愛い京女の老尼さんはそれなりに活躍するのですが、それと並行して若き巡査部長、特殊部隊の活躍が凄い。 あと、読んでいて、著者は方言をよく使いこなす方ですね。方言のでてくる小説って、たいがい著者の出身地がテーマになってたり するのに。「サンマイ崩れ」はバリバリの和歌山の言葉を話す登場人物がいるし、「ウスサマ明王」は会津弁、京言葉が使われて とても物語に臨場感と深みがでていると思いました。 ファンになりました。
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おもしろい!
前にも読んだのだが、本が見当たらないので再購入。 やっぱりおもしろい。 今の異常気象だからか、さらにしっくりくる。
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実に面白い!
題名があまりピンとこなかったけれど、友人がすごくいいとしつこいほど言ってくるのでkindle版で購入。 ダウンロードしてから一気読み。 表題作の「サンマイ崩れ」と中編の「ウスサマ明王」が納められているが、これが両方とも面白い。 サンマイ崩れは主人公の若者の一人称がとてもいい。うまい節回しでいい感じで矛盾なくラストまでつないでいる。途中「変だなぁ」と感じる部分もあるが、話の展開がそれをうまくカバーしている。それにしても精神疾患の若者の心理や治療内容をここまでうまく表現したもんだ、と感心する。 一方で「ウスサマ明王」の方は物語の内容も雰囲気も文体さえ、ガラッと変わっている。これが「サンマイ崩れ」と同じ作者とは思えないほどタイプが異なる。文章に関しては確かに一部で言葉遣いがうざったい部分もあるけれど、読みだしたらそんなことも気にならなくなり、物語に引き込まれてしまう。海外の似たような小説もあるが、えてしてそういった小説は本筋と直接関係ない事柄で(登場人物の生い立ちとか家族とのかかわりとか・・)なん十ページも無駄に?使ってしまいがちだが、そういうことも全くないのでよどみなく読み続けることができるし、そうさせる力と内容を持っている。これが映画化されたら楽しいだろうなぁと思うのは自分だけではないと思う。
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お見事
精神疾患を抱えた僕の書き方が秀逸 なるほどなと妙に感心 伏線の張り方もうまかったです ウスマサは洋画のエイリアン、プレデター、ミミック、パラサイトを合わせたような感じ 想像力がないとキツイので映像化希望
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短い!!!
「サンマイ崩れ」は安定しておもしろい短編でした。好きですが、小説や映画をたくさん知っている人だと早々に仕掛けやオチがわかってしまうかも。とくになにも言うことがないです。好き。 「ウスサマ明王」いろいろ言いたいのはこっちの方です。おもしろい!なのに、すごい短い! 章の構成が場面切り替えのようで、読みにくいと感じるかもしれない。小説というより、良くも悪くも一本の映画を文章に書き起こしたみたい。画像検索すると出てくるけれど、敵の見た目がとてもかっこよくて映像化したら映えそう。 人がいっぱい出てくるのに、その背景については読み手の想像にまかせるような文章で、細部が語られていないのが残念。場面の様子や場所の様子も必要な文章があるだけで、簡潔で読みやすい反面、せっかくの構成された世界に奥行が感じられなくてモヤモヤした。人柄や性格や生活や死にざまについて、あともう一歩踏み込んだ背景となる文章が読みたかったという登場人物がけっこういっぱいいる。 いろんなシーンで直接描写するのを嫌っているのか、これも読み手が想像しなくてはいけない文章が多く、何があったのかよくわからないシーンもある。「それだ」といわれても咄嗟に「どれだ?」と思って前のページから読み返すことが多かった。これなんだろうなと想像はつくけれど、本当はどれなのか、どうなっているのかもっと詳しく具体的に説明がほしいなと思った。 せっかく小説なんだから言葉を惜しまずにもっともっとこの世界を描いて欲しかった。もっとこの世界が知りたかった。読み終わってしまって寂しい。惜しい。