Bunkamura Deux Magots Literary Award
あ・じゃ・ぱん
A novel set in an alternate postwar Japan divided into eastern and western states after a Soviet invasion of Hokkaido. Through the eyes of an American television correspondent arriving in the country, it follows the history, language, and contested reunification of a nation separated by a wall.
Work Information
A sweeping fictional history of a divided Japan, told through one correspondent's reporting and voice.
Beginning in Kyoto at the time of Emperor Shōwa's death, the novel presents the politics and society of a divided Japan through the investigation of an outsider journalist. Reworking Japanese history and culture with audacity, it asks how national borders and language shape the ties between people.
Book Information
- Publisher
- KADOKAWA
- Published
- 2002-03-01
- Pages
- 777 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784048733472
- ISBN-10
- 4048733478
- Price
- 803 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
戦後分断された東西日本の統合をめぐる壮大な偽日本史! 昭和天皇崩御の京都の街中で、偶然、画面に収められた一人の伝説の老人。しかし、私の眼は、老人の側に寄り添う美しい女にくぎ付けになっていた。その女こそ…。来日したCNNの記者が体験する壮烈奇怪な日本!
Reviews
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作者の力量の大きさに圧倒されました
病気のおかげ?でまとまった時間が取れ、ようやく読み終えました。ネット検索が容易になった今読んでよかった。おそらく全ての固有名詞に意味があり、作品自体は個々の氷山の一角によりモザイク模様を呈している。それにもかかわらず、全体としても破綻なく完結している傑作です。私は氷山そのものに興味があるので、面白かったと閉じておしまいには出来ない本です。矢作さん、法水、支倉、折竹が活躍する死霊を描いてください。jelly bellyも食べてみたいです。この後のラララ科學の子、悲劇週間、と続く大作、傑作群に圧倒されています。なぜノーベル文学賞にノミネートされないのか不思議です。
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期待が膨らみ、そしてはじけて。
日本東西分断という大風呂敷の設定。知識がないと笑えないコメディ。傑作長編の予感。 どんどん広がりを見せる設定。高まる期待感。オチに向かって収束していく物語。 そして突然尻切れに物語はぷつりと終わる。散らかしたフラグを回収しないままに。 ガックリ残念賞。設定の妙と高尚なギャグでなんとかかんとか。文芸評論家が言うほどではなかった。
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面白い。
奇想天外。 何でもありかの小説。本当に面白かった。 本自体も傷がなく、きれいでした。
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あ・じゃ・ぱん
大戦末期、沖縄には米軍が、北海道にはソ連軍が上陸。かくして直江津から沼津に至る、東経139度線を境に分断された日本人民。壁を挟んで東西対立の50年。という架空戦記か、パラレルワールド。 東西に分断された戦後日本には、実在、架空が入り乱れ、文学、芸能しこたま放り込んで練り上げた挙げ句の、キャロルにジョイス、メルビル、カート、チャンドラー。祝十郎、武蔵にボンドに慎太郎のetc。元ネタ不明も限りない。数え上げてもきりがない。警句炸裂、ギャグ満載。パロディーの百花繚乱。箴言爆発、コメディー全開。起承転結の豪華絢爛。 右も左も上も下も、あらゆる権威、欺瞞、恥ずべき行い俎上にのせ、すっきりきっちり三枚に下ろしてみせる。当然「ハードボイルド」さえ、その刃先から逃れることはできない。故人曰く「しっかりしていなかったら生きて行かれない、優しくなれなかったら云々」の、手あかにまみれ、もはや死に瀕した台詞だが。これさえ今の矢作なら「失礼でないとはじめられない。上手でないと終わる資格がない」と宣言して憚らない。不敬、冒とくを顧みず雄々しく真理へと突き進むばかり。どうにもとまらないのだ。 スペクターの秘密基地がいつしか厳流島の決闘になったと思いきや、一瞬にして「モビーディック」に転ずるといった、華麗かつアクロバティックな筆さばきは勿論なのだが、在るべきものは在るべき場所に在るべきだろうという、矢作一流の美意識、ハードボイルド魂が、精魂込めて紡ぎ出した全体小説としての、その志しは比類ない面白さへと結実している。 気鋭のハードボイルド作家としてデビュー以来30年。「スズキさん」で開花させたコメディーセンスと、「新日本百景」連載で鍛えた文明批評の眼力とで、その精神を進化成長させた矢作は、過去の一切を昇華し、ハードボイルドを新たな高みへと押し上げた。
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偉大なる作家。
戦後東日本がソ連に、西日本がアメリカに占領されたという設定のもと、 主役は無論のこと、三島由紀夫、中曽根康弘、田中角栄といった人物が 架空の歴史を生きていく。 幾重にも仕掛けられた虚構の中、戦後への悪意、 歴史への問いが強烈ににじみ出る、まさしく傑出した作品。 作中のおよそ2/3が引用、借用らしく、作者以外が全てを知るのは恐らく不可能。 中には翻訳文をそのまま使ったところもあるが、訴えられるどころか翻訳者が面白がったとか。 全くのオリジナルでないものを用い、全くのオリジナルを作り出すその手腕には驚嘆するほか無い。
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オトナのハード・ボイルド(批判)小説
痛烈に感じるほどの、現代日本社会のパロディーを、 チャンドラー的文体で綴った小説。 日本人を皮肉ったストーリー・文体は、 まさしく批判精神に満ちたハード・ボイルドであるが、 批判の対象である日本人の心を、 優しく・くすぐる様に、笑わせてくれるヒューモァー (ユーモア・人間味)に満ちた作品となってる。 これこそ礼節をわきまえたエンターテーメント!!
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読んでよかった。
~長かった。くどかった。面白かった。名作だった。壮大な妄想のなかに社会風刺満点。福田和也が絶賛しているわけです。 ライシャワーの愛弟子の日本語ペラペラの変な黒人が、CNNの特派員として西日本にやってくる。目的は、戦後分断された社会主義国の東日本と資本主義国の西日本の間にある壁が今にも崩れそうな日本の現状をレポートすること。現存する~~・していた人物をフィクションにてんこ盛りにし、戦後日本のおかしさを浮き彫りにする。田中角栄も、中曽根康弘も、ヘミングウェイも、長嶋茂雄も、明石家さんまも出る。分厚いし、冒頭は状況説明が多くて取っつきの悪い本だけど、後半に向かってグイグイいきます。訳のわからないギャグも含めて、一文たりとて見逃せない。すごいエンターテイメント。こうい~~う人を作家というのだなあ。本の厚さにひるまずに読んで、本当によかった。~