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句集 夢洗ひ 角川俳句叢書 日本の俳人100

Modern Haiku Association Award

句集 夢洗ひ 角川俳句叢書 日本の俳人100

Yuko Onda

Yufuko Onda's fourth haiku collection gathers poems published from summer 2008 through spring 2016. It evokes scenes poised between reality and dream, combining a classical sensibility with a sharp contemporary eye.

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Work Information

A haiku collection in which drops of language form vivid scenes between dream and waking life.

Yumearai collects poems selected from roughly eight years of Yufuko Onda's haiku practice. Everyday presences, changes in nature, and images submerged in memory are brought forward in language that is luminous yet mysterious. The book was recognized by both the Minister of Education Award for Fine Arts and the Modern Haiku Association Award.

Review Summaries

  • The collection is presented as a vivid rendering of a dreamlike world, with its depth supported by poems selected from a long span of publication.

Book Information

Publisher
KADOKAWA
Published
2016-09-01
Pages
173 pages
Language
日本語
ISBN-13
9784048764032
ISBN-10
4048764039
Price
5995 JPY
Category
本/文学・評論

2008年から8年間の約300句を収める第4句集。現実と夢幻の間に立ち上がる世界を言葉の雫で鮮やかに描き出す。評論集『余白の祭』でドゥマゴ文学賞を受賞し、一層の活躍が期待される著者の詩情豊かな作品集。

●恩田 侑布子:1956年9月、静岡市生まれ。「酔眼朦朧湯煙句会」、連句「木の会」終会まで所属。現在「豈」同人、「樸」代表。現代俳句協会会員、日本文藝家協会会員、国際俳句交流協会会員。句集に『イワンの馬鹿の恋』『振り返る馬』『空塵秘抄』。共著に『現代俳句ハンドブック』『句会遊遊』『鑑賞女性俳句の世界4』他多数。評論『余白の祭』で第23回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。

Reviews

  • 自由で確かな遊び・誰かの夢への共感

    まったく俳句業界には詳しくないのだが、おそらく作者はもともと写生派出身ではなかったと思う。 第一句集からは、現代の現実感の鋭さを俳句の言葉にいかに凝縮するかという葛藤を感じた。 この、第四句集は、より写生的で、より確実な俳句的描写を読者に見せているようだ。 しかし、句感は小さくまとまったわけではない。むしろその逆だ。 不思議なことに表現技法は今までよりも確立されているはずなのに、以前にもましてレトリックのこわばりを感じさせない。 例えば、「老杉の根方灯ともす祭かな」には、斬新な表現は見られないが、前句集までには感じなかった肉体的な存在感・躍動感を感じる。 この、言葉が読者の頭ではなく、身体に響くという感覚こそが、言葉(つまり俳句が)がマジックであり、詩でありうる本質だと思う。 そして、そのためには経験に基づく自己深化が必要で、写生とは俳句的な自己深化の方法ではないか。 作者が写生句を多く句集に入れているのは、その意味で、当然とも言える。 境涯や人生に確かな実感を持つことで、自由に遊ぶことができる。 青春時代の不確かさを持った自由ではなく、より広大な自然に溶けていくような自由さ。 これまでで最も確か(Sure)で、最も自由な表現に、作者はたどり着きつつあるようだ。 私は昔あるとき神戸大学キャンパスの丘から神戸の夜景を見下ろしたことがあった。 眼下に光る街明かりは不特定の誰かが見ている夢の集合のようだった。 夢はえてして汚れやすい。そして、それを洗う人は、常に求められている。

  • 「恩田ワールド」に遊ぶことの至福

    作者にとっての第四句集で、297句が収載されています。 女性としての濃密な恋情、生と死のあわいへの眼差し、森羅万象との交信、少女のごとき含羞などを卓越した言語感覚と多彩な表現方法によって丁寧に句にしています。 「破魔矢抱くわが光陰の芯なれと」「汝が神のわが神でなき寒さかな」「驟雨いま葉音となれり吾も茂る」など、佳句をあげればきりがありません。 目で読むだけでなく口遊んでみれば、体性感覚を伴ってさらに深く味わうことができるでしょう。 「あとがき」にも句作への作者の思いが端的に記されています。 まことに芸術選奨受賞にふさわしく、多くの人に「恩田ワールド」に遊んでほしいと思います。

  • 芸術選奨受賞句集

    以前から注目していた俳人でしたので、この句集によって本年の文化庁芸術選奨受賞されたということで、誠にめでたく思います。 以前の句集と比較すると人間界に改めて戻ってこられたような、俯瞰と主観を往来する楽しさのある句が多い。 日本語というのは本当に魅惑的な言語だと思い知らされる一冊です。

  • ますます溢れ出でる才気

    今までの句集が、泉の水面に花びらが浮いているようだとしたら、この「夢洗ひ」は、泉の底に輝く石を見るような。

  • 悦楽の句集「夢洗ひ」

    前作「空塵秘抄」から8年後に出版されたこの第4句集「夢洗ひ」は、作者の満を持してという言葉がふさわしいのではないでしょうか。この中にあるのは、いずれも練り上げられた純度の高い作品で、読むものをして日本語の美しさを感じさせてくれることと思います。たとえば「くろかみのうねりをひろふかるたかな」、「ひたす手に揺るる近江の春夕焼」、「告げざる愛地にこぼしつつ泉汲む」など読むものを素直に酔わせてくれます。この「夢洗ひ」を悦楽の句集とよぶ所以です。この句集を開けば、ダイヤモンド、ヒスイ、メノウ、エメラルドのようなさまざまな佳句を見つけることができるでしょう。ぜひこの句集を手にして、そこに広がる、数々の文学的宝石の世界を驚きとともに楽しんでください。

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