大江戸旅の用心棒 雪見の刺客 (学研M文庫 や 14-1)
A period novel set in Edo, built around travel and a bodyguard figure. It uses a snowy landscape to frame incident, suspense, and human feeling.
Work Information
雪見の刺客 is an award-recognized work that follows its subject through 山田剛's distinct perspective.
雪見の刺客 is a work whose award recognition can be read alongside its publication record. It layers background, character choices, and social context, leaving room for the reader to think beyond the closing pages.
Review Summaries
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Readers respond to the way the work approaches its subject and to its readability. The characterization and background detail give it the weight expected of an award-recognized work.
Book Information
- Publisher
- 学研プラス
- Published
- 2011-11-08
- Pages
- 238 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 10.8 x 1.1 x 15.2 cm
- ISBN-13
- 9784059007210
- ISBN-10
- 4059007218
- Price
- 194 JPY
- Category
- 本/文学・評論
お江戸見物の案内人は、若き三人の訳あり侍! 忠臣蔵の名所巡りが、いつしか忠義の男たちの仇討ち劇に……。空前の旅ブームに沸く天保期の江戸を舞台に、訳ありの男たちの活躍を描く、第17回歴史群像大賞佳作受賞作品。本格派新人の登場!
1951年、東京生まれ。早稲田大学卒業後、在阪民放局に勤務。本書で第17回歴史群像大賞佳作を受賞してデビューとなる、期待の本格派新人。
Reviews
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ぶれない登場人物たちの真摯さ・そしてお江戸観光を読む楽しみ
〈忠臣蔵の日帰りの旅〉などを主催する宿、倉田屋に雇われているのは、新十郎のように武家の次男であったり、半太夫のように浪人であったり、と腕は立つけれど、仕官の道のないいわばツアコン兼用心棒。女客も多い歩きの道中を護衛する役目です。 江戸時代(天保年間)にほんとうに、宿主催のこういうツアーがあったのかどうかは私にはわからないのですが、この着眼点は面白いですし、ツアーのとちゅうで緊急の病人などが出たときなどにあてにする、娘飛脚の茜(便屋という仕事らしいです)など、今まで時代小説で読んだことのない仕事も出てきて、たいへん新鮮でした。 さらに、全体を通じての登場人物たちの背筋の正しさというか、すじめを通した生き方がすがすがしい。これはこの作者の独特の持ち味かと思いました。 用心棒の常連である新十郎、左内、そして半太夫。半太夫は、30代半ばを過ぎ、妻と三人の娘をかかえ、仕官にあせっているので、ある旗本の〈雪見の旅〉のお供を引き受けます。実はこの〈旅〉の用心棒は前にふたり斬られていて、どうもこの朝倉という旗本は刺客に狙われているようです。 冒頭の小さな事件がこの伏線になっており、いったいだれが朝倉を、という謎はしだいに解けてゆきますが、狙うがわには言うに言われない事情があり、彼らなりの誠実な態度、それを知って仕事にもかかわらずかばう半太夫たちのがわなど、お互いの心意気が男らしく、悲劇的な事件のわりに、やりきれない後味を残しません。そして半太夫の優しさが、胸にせまります。 倉田屋のあるじ利兵衛なども食えない商売人に見えながら、じつは懐の深い人物で、蘭方医の新堀とあわせて、好印象でした。 時代小説には、人間の業とか、どうしようもない情念のどろどろとか、そういう吹きだまりの重さをテーマにするものも多いですが、この作品はさきに書いたツアコン設定など含め、現代的で、「旅」のもつ開放感ともあわさって、風通しよくさわやかでした。人物造形の確かさ、向日性ふくめて、ぜひシリーズとして読みたいです。 ちなみに自分もぜひ行ってみたくなった〈忠臣蔵の日帰り旅〉は午前八時ごろに馬喰町を出発、森田座で芝居の「忠臣蔵」の役者絵を眺め(観劇の時間はない)、吉良邸の跡を通り、永代橋を通って、鉄砲州、金杉橋、泉岳寺、とまわるのだそうです。ほかに高崎の奥様がたを集めての〈江戸四日めぐり〉ツアーもあり、江戸の名所をめぐるこれはぜひ別巻などに詳しくまとめてもらいたいと思います。
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「雪見の刺客」を読んで
江戸時代にも観光ブームがあったのにびっくり。しかも、ツアーの添乗員ならぬ用心棒とはその着眼点がすばらしい。三人の用心棒はやがて仇討ちに巻き込まれ様々な人間模様に私は引き込まれ時代小説には馴染みが無かったのですが、一気に読み切りました。ただ、新十郎の活躍がどんな人物なのかをもっと描いて欲しかったです。そして、仇討ちが惣右衛門自らの手ではなく評定所に委ねた所にほっとするものを感じました。早く次回の作品を楽しみにしています。
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江戸時代にトリップしたいな
江戸時代に旅ブームがあったとは知りませんでした。そして物語の主役は、江戸の旅の添乗員兼ガードマン。とても興味をそそられました。 登場人物一人一人が、生き生きと描かれており、話の展開がどうなるのか、わくわくしながらページをめくりました。 面白かった! 弾けるように明るい時代の雰囲気と各登場人物の活躍ぶりを、次作でも楽しみたいと期待します。
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