カブキの日
カブキの日 is a work by 小林恭二 and a title recognized in the context of its literary award. It can be read as a work that develops its themes through the motives suggested by the title, the characters' actions, and the atmosphere around them.
Work Information
カブキの日 leaves readers with the central concerns for which the work was recognized.
カブキの日 is a work by 小林恭二 and a title recognized in the context of its literary award. It can be read as a work that develops its themes through the motives suggested by the title, the characters' actions, and the atmosphere around them. Availability is described from the confirmed publication traces found for the work.
Book Information
- Publisher
- 講談社
- Published
- 1998-06-01
- Pages
- 321 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062092890
- ISBN-10
- 4062092891
- Price
- 116 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
劇的なる傑作長篇小説 第11回三島由紀夫賞受賞 今日、運命の舞台に奇跡が生まれる 日本一の大劇場「世界座」の迷宮をめぐる、美少女・蕪(かぶら)の時空を超えた旅が始まった! 選考委員絶賛! ▼『カブキの日』を久々に小説として楽しみ、次の頁を開くに期待しながら読んだ。(中略)巧妙なプロットの組みこまれたテレビゲイムのゲイム展開の魅力にも通うものがあって満喫させられた。――石原慎太郎氏 ▼日本人の無意識世界とも言うべき3階を胎内めぐりの趣向でさまよわせ、日本人の内面へ食い込むことに成功している。――筒井康隆氏 ▼数ページも読まないうちに、この迷宮とも言うべき「世界座」へと強引にひきずり込まれて行った。(中略)小林恭二氏の『カブキの日』という立派な力技に敬意を表したい。――宮本輝氏
1957年兵庫生まれ。東大文学部美学科卒。84年、「電話男」で海燕新人賞を受賞してデビュー。ポスト・モダン文学の旗手として注目された。98年、「カブキの日」で第11回三島由紀夫賞を受賞。著書に、『電話男』『小説伝・純愛伝』『ゼウスガーデン衰亡史』『半島記 群島記』『瓶の中の旅愁』『短篇小説』『邪悪なる小説集』『俳句という遊び』『短歌パラダイス』他多数。
Reviews
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キレイでした
良かったです。
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物語の世界に引き込まれ。
暗い静寂に一人きりでいる様で早く先に進みたく、読むのを止められなくなる。 カブキを愛する人のカブキ復興の物語と主人公蕪の自出を巡る冒険。
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さまざまな劇場の夢がからみあう、豊穣なラビリンス
カブキを楽しみに「世界座」を訪れた少女蕪は、そこに働く若衆月彦とともに、このカブキ座の三階の迷宮を祖父、世之介こと名古屋三左衛門を探してさまよいます。 本作の舞台は、江戸座、祇園座などの歴史的カブキ座をもつ世界(パラレルワールド)で、現実の演目もつぎつぎに登場し、虚実がからみあいつつ、ふっと芸道小説を読むような心地がするかと思うと、服部幸雄の言う「戯場国」が顕現、シェイクスピアのグローブ座(世界座)、はては怪人の住むオペラ座のイメージも揺曳し、その中で「三階」という迷宮をさながらダンテの「神曲」のごとくたどってゆくふたり。いわば豊穣なバロック小説です。 舞台上では、伝統を誇る水木あやめ一門が、若衆あがりで新参の坂東京右衛門らを追い落とそうと誹謗中傷のみならず、あの手この手を尽くしており、團十郎、菊五郎などという役者たちも登場、眩暈の中で、読者はふしぎな世界に引き込まれてゆきます。奪われたお家の重宝の剣が突然あらわれたり、死神をなのって、生死の川の渡し守のようにふるまう祖父の手で、ふたりが劇場の天から降臨したり・・・ どこかに向かって収束するというより、絢爛たる不可思議ワールドをくりひろげ、人類が劇場に対して、また演劇に対して描いてきたさまざまな夢のアラベスクを語りつくす物語です。 いまから15年以上前の作品ですので、当時のインパクトはさらに、現在の比ではなかったのではないでしょうか。豪奢な夢の裁ち切れを見せられたような、ぼうっとなりながら劇場を出るときのような、そんな後味の物語です。
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作者の芸の見せ所
虚実織り交ぜ、どこからどこまでが虚なのかわからないように巧妙に書かれている。うまい。 最後は、なるほど、そいうことだったのか、と納得できる。 しかし、今まで慣れ親しんできた小説と違うせいか、入り込みにくい。 歌舞伎は何度か見たことがあるが、知らないことの方が多く、勉強になった。 襲名披露において、客は家門に拍手しているのであって、役者にしているのではない、というところなど、なるほどと思った。 興味深いのは、「芸」という字を決して用いず、「藝」のみを用いていること。理由はわからない。
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あまりにも格好よすぎる小林恭二の幻想世界。
とにかく格好いい。 とにかく幻想的。 とにかく読ませる。 とにかく面白い。 21世紀、カブキが現代とは別の進化を遂げている世界で、カブキ界の覇権を握るため、役者たちが表舞台、裏舞台を跋扈する。 話を無理矢理に要約するとこんな感じなのだが、絶対にこれでは伝わらない面白さがこの本にはある。 物語のはこび方、伏線の張り方、人物設定の妙、何をとっても言うことなし。特にすべてが収束するラストは圧巻。 個人的に生涯で一番か二番目に好きな本です。
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惹きこまれました
もともと歌舞伎が好きで、この本とは書店の「オススメ」コーナーで出会いました。 読み始めた瞬間、華やかさと同時に幽玄さを感じました。 それがこの話のテーマでもあるのだけれど・・・ 時代が絡み合い、二つの物語が絡み合う 全てが語られた時、もう一度最初から読み直したくなる。そんな作品です。 そして読めば読むほど、蕪と月彦についての解釈が変わっていきます。
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歌舞伎を見てみたいと感じた
実際には一度も見たことのない歌舞伎が、文章を読みながら目の前に現れてくるように感じた。読む人によっては、多少こざかしい感じがするかもしれない。 しかし、最後はカブキとは死の匂いを観客に嗅がせることといった作者のカブキに対する深い蘊蓄が語られたりもするので、決して侮って読むことはできない。
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劇場は迷宮
劇場は迷宮。怪人も魔物も住んでいると思いました。読んでいるうちに、どんどん引き込まれ主人公のふたりーカブキの魅力に取り憑かれた蕪と謎の美少年・月彦ーと共に、琵琶湖湖畔に建つ巨大な劇場「世界座」の迷宮に入り込んでしまったような錯覚にすら陥りました。