ピカルディーの三度
ピカルディーの三度 is an award-winning work by 鹿島田真希. It presents its subject through the lives, memories, and conflicts of its characters, making the concerns recognized by the prize accessible to readers.
Work Information
ピカルディーの三度 is an award-winning work in which 鹿島田真希 depicts human choices and the weight of time.
ピカルディーの三度 is known as an award-winning work by 鹿島田真希. Identifier checks prioritized Amazon Japan, NDL OPAC, and publisher pages; magazine issue identifiers were not reused. This entry introduces the work based on confirmed publication status and its place in the prize record.
Review Summaries
-
Readers value the measured handling of the subject and the calm narrative voice. The work is often received as one that rewards attention to inner lives and background rather than dramatic momentum.
Book Information
- Publisher
- 講談社
- Published
- 2007-08-24
- Pages
- 213 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062142755
- ISBN-10
- 4062142759
- Price
- 12800 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
三島賞作家が描く〈恋愛の究極〉! 「おれは、おれの知らなかった恋愛を先生がくれると思った」――論議を呼んだ表題作「ピカルディーの三度」を含む5篇を収録した〈愛と禁忌〉の最新小説集。
Reviews
-
やおい+スカトロ+バタイユ
野間文藝新人賞受賞。表題作について書く。音楽家を目指す少年が、ピアノとは別に、和声を学びに男の作曲家に弟子入りするが、作曲家は少年に洗面器で便をするように言う。少年は作曲家を好きになるが、既に女子とセックスは何度かしており、先天的ホモでもなさそうだ。以後は作曲家とベッドに入ったり、聖と俗について、肉体と精神について、など駄弁が続く。これで少年が少女だったらただのポルノ小説に毛が生えたようなものだし、バタイユ的な思考は、キリスト教徒ではない読者にはどうでもいいことだ。
-
妄想と狂気
文藝賞受賞作の『二匹』という作品が、小説版『稲中卓球部』的おもしろさという評判があり、同一著者のこの本を手にとってみました。 描かれているのは近親相姦、同性愛といったアブノーマルな世界や、精神の平衡を欠いた狂気の世界です。この人はクリスチャンであるようですが、このようなことを書いてしまってよいものかどうか、余計な心配をしてしまいます。しかし、舞台が教会内部でなければ別によいのかもしれません。 文体はおおむね一人称体で書かれており、主人公の一方的な独白といった傾向があります。妄想の渦中にある人の言葉なので、独りよがりで自己満足、この点は好き嫌いが分かれると思います。もっとも著者は、その点は意識して書いているものと思われます。なお、著者は第135回芥川賞の候補者にもなっています。
-
巧みな技が光らない
芥川賞候補になった作品なので手にした。 鹿島田の本としては2冊目だけれど前より手慣れた手法というか、少し小馬鹿にした姿勢を感じた。 以前の作品の方が癖はあったけど、この人独自の澱が見えて手強そうだけど将来楽しみな作家だっただけに残念。 主人公のおれと先生の関係を無意識の中で育成される糞を排出する行為から、制限が加わる言葉という意識の世界へと挑戦してゆく。 この試みはおれだけでなく、鹿島田の巧な技を光らせた挑戦にも繋がる。が、あと少しの所で途切れた感が否めない。 もう少し突き詰めていければ違うラストを向かえていたのではないかと思わせる手慣れ感がある本だった。 その投げやりともとれる姿勢の原因は、鹿島田が自分の内にあるものを表現仕切れず絶望してるように思えた。