日曜日の人々
日曜日の人々(サンデー・ピープル) is an award-recognized work by Hiroki Takahashi. It is presented here with publication data checked against book and library sources, and it follows characters and circumstances that leave a lingering question after the final page.
Work Information
日曜日の人々(サンデー・ピープル) is a work whose shape becomes clearer when its award history is read alongside its publication record.
日曜日の人々(サンデー・ピープル) is positioned at the intersection of Hiroki Takahashi's style and the recognition attached to the award. Where a book edition could be confirmed, ISBN data is recorded; where no independent book publication could be confirmed, magazine or venue identifiers have not been reused.
Review Summaries
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Readers respond to the way the work approaches its subject and to the prose that supports the story. It is also read as a work that asks for patience with quiet development and weighty themes.
Book Information
- Publisher
- 講談社
- Published
- 2017-08-24
- Pages
- 155 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 13.5 x 1.8 x 19.4 cm
- ISBN-13
- 9784062207089
- ISBN-10
- 4062207087
- Price
- 808 JPY
- Category
- 本/文学・評論
「他者に何かを伝えることが、救いになるんじゃないかな」。死に惹かれる心に静かに寄り添う、傑作青春小説。
1979年、青森県生まれ。 2014年、「指の骨」で第46回新潮新人賞受賞。 著書に『指の骨』『朝顔の日』『スイミングスクール』がある。
Reviews
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肉体崩壊の専門家
本書で高橋弘希の著書で単行本になってる作品はすべて読み終わりました。 あとは未刊行作品が3店ありますので、掲載されている雑誌が手に入れば読みます。 この作家は徹底的に肉体の崩壊を嗜好しますね。 戦争、親子、病気、自殺とくると次は事故死でしょうか。 著者の素性は知りませんが、山登りの経験が全くなくても、遭難死も書けそうです。 毎回新しい設定で取材はしているのでしょうが、凄い創作力だと思います。 新しいタイプの小説家の登場でしょうか。
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この作者らしい心に刺さる小説
非常に刺激的な内容です。「送り火」で芥川賞を受賞した作家ですが、この作品も同じように心に刺さる小説でした。これからも、深い内容を包摂した刺激的な作品を世に出して欲しいと思います。
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(2018年―第105冊)希死念慮の詳細精緻な描出にからめとられそうになる
主人公の航(わたる)は1982年生まれ。同じ大学に通う従姉の奈々がある日、突然死んだ。その死後、さほど日をおかずに彼女から日付指定で日記の束のような紙片が送り付けられてきた。航はそれをきっかけに、希死念慮をもつ若者たちの互助グループと関わりを持つようになる…。 ------------------------------ 2018年の第159回芥川賞を『送り火』で受賞した高橋弘希が昨2017年に発表した中編小説です。第39回野間文芸新人賞受賞、第31回三島由紀夫賞候補。 阪神大震災(1995年)のときに13歳だった航の大学時代の回想記の体裁をとっているので、時代は2000年代初頭のことでしょう。そして舞台となる集会に集うのは、拒食症や性的虐待、窃盗癖など様々な背景をもつ男女です。彼らが心の内を互いに打ち明けあい、なんとか世間一般の人生を送ろうとする姿が描かれていきます。 登場人物たちは死への誘惑に懸命に抗することが日々の営みとなっていて、そんな若者たちの胸中を詳細精緻に描出する文章に思わず引き込まれてしまいます。従姉の死の実情を知りたいと思っただけの航が、木乃伊取りが木乃伊になるの如く、うかがい知らなかったはずの、いやだけれども、多くの人間に生来内臓されてしまっているのかもしれない<タナトス>(死への誘惑)にからめとられていく過程が読ませます。 人々の<希死念慮>をこれでもかと読まされるので、激しい疲労感をともなう読書になります。どこかに脱出口はあるのかも定かでないまま、多くの登場人物の末路を見せられ続けるのですから、相当な覚悟が要るでしょう。奈々の最期の描写は、私がかつてその著作を愛してやまなかった作家・鷺沢萠を想起させてなりませんでした。 この物語がたどり着いた先に何かの希望があるのかどうかが私にはわかりませんでした。ですが、不思議とこう感じるのです。死に向かう思念を描くこの小説が、生の手ごたえを与える物語でもあると。<メメントモリ>を唱えるための一編であると私は信じてこの書を閉じました。 -------------------------------- この小説を読んで連想した書物を以下に紹介しておきます。 ◆二階堂奥歯『 八本脚の蝶 』(ポプラ社/2006年) :この書は、早大で哲学を学んだ後、国書刊行会と毎日新聞社で出版編集者として働くかたわら、二階堂奥歯という独特のHNのもとで2001年6月13日から2003年4月26日まで綴ったウェブ日記をまとめたものです。彼女は自身の自死を報告する一文を最後に綴ってウェブ(と人生)にピリオドを打っています。 ◆古田雄介『 故人サイト 』(社会評論社/2015年) :「亡くなった人が残していったホームページ達」について考察した書です。この書の救いは、最終章で、故人サイトの中には誰かによって引き継がれて今も命脈を保ち続けているものがあることを紹介しているところです。 ◆鷺沢萠『 かわいい子には旅をさせるな 』(大和書房/2004年のちに角川文庫/2008年) :「人生いろいろ。人間いろいろ。しかし日々新しい発見と勉強をし、それを死ぬまで続けるのが人生であり人間という生きものなのだ、ということは言えそうである。」(141頁) この言葉は私の支えとなってきました。こう綴った鷺沢が自死を選んだことが返す返す残念でなりません。 .
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『生と死』に本気だ
Amazonのレヴューも、大変参考になる。)彼の本も三作読破という感じ。 生と死を、本気で書き込んでいる。色々な人種が登場、精神疾患を伴った者も、端役に。私も属しているのだが、レヴューの様に、読むのが辛い場面があっても、この疾患に多い、自殺願望にまでは至らない。 逆に『生きる』ことの大切さを知る。小説じたいも読解した充実感があった。 初手に始まりラストまでの疾走感は、彼の読んだ全作に共通するものだ。 読書が楽しいと思わせてくれる。
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野間賞受賞作
なぜか送り火で芥川賞ですが、 こちらのほうがぜんぜん良いですね 単行本と文庫でラストが少しちがいます。
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聴こえてこない声を想像する
『「気をつけたほうがいい。近親者が自殺すると、遺された者の自死率は何倍にも跳ね上がるというから」』(48ページより) 「あらすじ」は小説/漫画/映画/ゲーム等、様々な作品媒体を語る上で欠かすことのできないものであろうが、しかしこの「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」に限って言えば、不要だ。 主人公「航」は当初、結果から物事を想像していく。1+1=2で、「 」+「 」=「2」となっていれば、「1」をいれてしまう、彼は最初そんな人間である。 交流のあった「3ヶ月先に生まれている」従姉の自殺の奥にあるものを、そんな風に想像していた彼だが、従姉が生前過ごしていた自助グループ「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」との交流で彼は認識を変えてい……きはしない。しかし「ファミレス店員の”そろそろ閉店なので出ていって貰えますか”という一言」(79ページ)が原因で自殺する人々がいることは知る。 我々は「結果」から過程を、そして家庭を想像し、類型に当て嵌めてしまう傾向がある。ニュースの第一声、新聞の見出し、単なる情報であればそれで事足りるだろう。しかし当たり前の話だが、全ての人間は別物なのだ。頭の中で起こる反応は私の頭でも違うし、あなたの頭で違うのだ。 「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」が文字に、声に出している部分ももちろん重要だが、耳を澄ましてその奥にあるかもしれないことについて考えてほしい。そうすることでより深く、この作品にコミットできるのではないかと思う。心の震えるような作品に出会え、非常に幸運だった。
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野間新っぽい
「死に惹かれる心に静かに寄り添う、傑作青春小説」なんて紹介文になっているが、まあ確かにそうか。案外読みやすい。 主人公の淡々とした一人称と、様々な人物の独白が交差する構成がテンポ良く作者の才能を感じさせられた。 南条あや『卒業式まで死にません』とかあのころの雰囲気かな。 あんまり芥川賞ってこういう作品は選ばなくて、ここ20年くらいだと、中村文則『遮光』とか村田沙耶香『ギンイロノウタ』、清水博子『処方箋』あたりが野間文芸新人賞受賞作で似たような、というとあれだが、精神疾患を扱ったような作品か。コンプライアンスに配慮で芥川賞のほうだと選ばないが、野間新だと選ぶという傾向があるのか。(芥川賞も昔だと古井由吉『杳子』という傑作はある) まあ勝手な分析なのだが、なので野間新っぽいなとも感じた。
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飛び散る火花だ
amazon内容(「BOOK」データベースより)以下、 他者に何かを伝えることが救いになるんじゃないかな。 亡くなった従姉から届いた日記。 それをきっかけに、僕はある自助グループに関わるようになった…。 死に惹かれる心に静かに寄り添う、傑作青春小説! 2017年、第39回野間文芸新人賞受賞、第31回三島由紀夫賞候補。 * 果たして救いになっただろうか、またはなるのだろうか? 生死に敏感な人には薦めにくいなー。 文章は時々に巧いなぁ、と感心したりするのだけれども。 (と、同時に要らん…と思う箇所も) 帯についてた評を書こうか、以下。 「作品の言葉が切実なのは、作者がその問題を自分のものとして引きうけようとしているからだろう」(田中和生氏「毎日新聞」文芸時評) 「感度の良すぎる心のアンテナで社会の暗闇を受け止め、憑かれたように自分を傷つける者たち。病んだ世界を刻む言葉は、電気回路がショートして飛び散る火花のようだ」(「読売新聞」文芸月評) 巧い表現だ。 社会に対し訴えているかにもみえる。 読後感は、まあまあ。スッキリとするわけではないが。 どうやって人間が歪んでいくのか、想像ならたいしたもんだ。