Kodansha Ranobe Bunko Newcomer Award
ラン・オーバー (講談社ラノベ文庫 い 5-1-1)
ラン・オーバー is an award-winning work by 稲庭. The available bibliographic record identifies it as the work associated with this award entry.
Work Information
ラン・オーバー by 稲庭.
This entry records bibliographic research for ラン・オーバー by 稲庭, matched against the award record and library data.
Book Information
- Publisher
- 講談社
- Published
- 2015-07-02
- Pages
- 252 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784063814767
- ISBN-10
- 4063814769
- Price
- 1203 JPY
- Category
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
湊里香が転校してきてから、クラスは一変する。いじめのターゲットにされても動じない彼女はあるとき伊園を呼び出した。湊に秘密を知られた伊園は、言われるがまま同棲生活をスタートさせる。不思議な彼女は伊園にあることを提案する。それはいじめのリーダーカップルに反撃すること。はじめは気乗りしなかった伊園も、次第に湊の意見に賛同するように。いじめのターゲットの原を巻き込み、三人の過激な反乱が始まが、湊の本当の目的は誰にも想像がつかない恐ろしいものだった……。第4回講談社ラノベ文庫新人賞佳作受賞作。
Reviews
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ラン・オーバー、なるほど…
自殺者が出てもなおいじめの絶たない教室で邂逅した、苛立ちながらも無気力に生きる伊園と転校生の湊。いじめのターゲット、原を巻き込みクラスに反逆するというストーリー。 反逆の仕方がもう人間の尊厳を破壊し尽くす、イカれたものなんですけれどスピード感のある文体、また壊れていることが端々から感じられる描写と…題材の割にはそれほど胸糞さはなくあっさり読める辺り、作者さんのセンスが伺える。 またそんな破壊の最中、夕食であったり夏祭りであったり…些細なことで起こる普通すぎる二人の交流。空虚な心情で描かれるそれらがラストの破滅的なラストに落とし込められて、歪んでいるけれどそういった二人だけで通じあっている関係性が素敵だなと。 更なる破滅が訪れそうな結末も綺麗に片付けられるより、納得のいくもので、最後まで自分たちを貫き通す湊と伊園、とても正義ではないでしょうが好きなキャラクターになりました。作者さんはこれ以外出版されていないようですが、次回作が出るのならば是非読みたいと思います。
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バイオレンスの匂い立ち上る暗黒青春グラフティ
ほんの冒頭数ページを読み進んだところで気の弱いクラスメイトがいじめにあっている場面に出くわす。蹴る、転ぶ、笑う。その内容自体はソフトではないもののとりたてて過激というほどでもない。 だが、そこにさらりと一文でもって差し挟まれるいじめられ役の前任者(作中では一代目のサンドバックと記述)が過去に死んでいるという事実は、この物語は悪意をオブラートで包むつもりはありませんよ 、とでも言うような作者からの宣戦布告にも思えた。 いじめ、スクールカーストといった教室内における人間関係の負の側面にフォーカスした作品はライトノベルというジャンル内を見渡せばそれなりにあるが、"ライト"と冠したコンテンツゆえの自制なのか、意図して悪意をオブラートに包んだものばかりで、どうにも描写が生ぬるかった。 だが、現実としていじめによる自死があとを絶たない以上、その手の題材を扱いながらも悪意を直視しないのは残酷な真実から目をそらしているとしか思えない。 とはいえ、ただいたずらにバイオレンス描写があればいいのかというとそういうわけではなくて、現実にいじめが横行する教室があったとして、今日日あからさまに暴力に支配されてはいないだろう。 おおげさなバイオレンス描写もまた現実からはかけ離れている。対象を直接死に至らしめる暴力的ないじめではなく、自死へと追い込む陰湿ないじめのほうが現代的でリアルだ。 そういう、直接的でないがゆえに気ままに弱者を害することのできるどこか生々しいゲスどもを、極めて直接的な暴力でもって容赦なく叩き潰していくところにこの作品ならではの痛快さがある。 この作品、ある時期を境に主人公がとにかく積極的に動くようになる。手を汚すこともいとわない。むしろ進んでそれをやる。 心のブレーキが壊れてしまったかのようなその姿は、キャラクターもさることながらドライな文体と相まって作品そのものにも攻撃的な印象を与える。 しかし、これは悪漢を成敗してのける爽快なヒーローの物語ではない。一人の邪悪な少女との出会いによって破壊衝動と破滅願望に火が点いたアンチヒーローによるピカレスクロマンだ。 このように、語るに当たって昨今のラノベらしくない暗い言葉が並ぶ作品なだけあって、新人賞の講評においてラノベとしてはカテゴリーエラーとの意見が目立っていた。 しかし、破滅願望、暴力衝動といった青少年の負の感情を描ききっているからこそ、この作品は中高生の手に届きやすいラノベというジャンルに留まるべきだ。 漫画を引き合いに出すなら、この作品を読んでいて頭をよぎった古谷実のヒミズは、あれでもヤンマガで問題なく掲載されていた。ラノベが中高生向けを謳うなら、少年誌的な作品だけでなく青年誌的な作品も内包していいだろう。 ただ一つ惜しいと思ったのは、何かしら感動を呼び起こすようなテーマやメッセージを含んでいてくれれば文句なしに☆を5つ付けていたのだが。
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テンプレ的なラノベに飽きた人が読むべき1冊
日々に不満を持ちつつも 変わらない毎日を過ごす主人公。 ある日クラスに美少女の転校生が来る… という出だしはラノベそのもの。 ただ、そこからの展開が既存のラノベとはまったく違います。 超能力も魔法も出てこない現代劇であり 既存の学園モノにあったような展開を期待してはいけません。 作中の主人公&ヒロインの行動は 間違いなく犯罪であり、TVのコメンテーターであれば 本作を問題作として取り上げかない内容です。 しかし、だからこそ本書には惹きつけられる力があります。 学校という横並びに育てられる場所において 鬱屈とした現状を打破する手段を 誰しも1度は頭に思い描いたことがあるでしょう。 そのやり方が本書は飛び抜けてます。 終盤の展開には大多数の人が 「うわっ…」と嫌悪感を抱くはずです。 同時にその行動でしか味わえない 麻薬のような爽快感があるのも事実。 小説『バトル・ロワイアル』のような 読了感もあり、個人的にツボにハマりました。 間違いなく問題作ですが 他のラノベでは味わえないカタルシスがあります。 テンプレ的なラノベに飽きた人にぜひ読んでほしい1冊です。
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この作品は存在する理由がある
失礼ながら、多分僕はこの作者の名前をそのうち忘れてしまうと思う。 だけど、この作品が存在したことは、忘れないだろう。 「なんでもあり」という大義名分があったはずのライトノベルも、ずいぶん息苦しいジャンルになった気がする。 エンターテイメントなのだから読者をもてなさなければならないという理論が、読者に苦痛を与えてはならない、読者を甘やかさなければならない、というところまで行き着いてしまっている昨今のライトノベルの中で、「いじめ」というのは微妙に扱いづらいテーマである。 それをあえて扱い、真面目にどうこうするでもなく、ルサンチマンを爆発させている本作は、非常に好感もてる。 「読後感が悪い」といった評をどこかで見た気がするが、とんでもない、最高の読後感じゃないか。 良識ある大人は本作に顔をしかめるかもしれないし、動機付けの説得力が云々と小難しいことを言い出す人もいるかもしれないが、そういう話じゃない。 無軌道なのだ。 これがダメだというのなら、太陽族の無軌道っぷりなんか論外だ。 これはライトノベルとして存在する理由があるし、意義がある。 文章力について、少し。他のレビューアのコメントにあったので。 特に序盤では、文節だけで文を短く切る書き方が多用されている。川上稔なんかが好んで使う書き方だ。 その表現方法が、スピード感を出すのに寄与していて、とくにテーマ上どうしても序盤に「いじめ」のシーンを書く必要がありながらも、そのかったるさを取り除いていると思う。 この書き方は、簡単にできそうに見えるが、言語センスがない素人が使うと、どうしようもなくダサくなる。 扱いにくいテーマであっても最後まで読める文章というのは、十分書けている文章だと思う。 文章力のない作家が、いじめを描くと、投げ捨てたくなるものだ。
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是非読んでほしい"新しい"ラノベ
絵に惹かれて購入しました。 絵目的だったのですが、読んでみるとびっくりでした。(キャラかわいい) 今までのラノベとは一線を画した新しい作品となっていると思います。 最近のどれも似たような内容のラノベに飽き飽きした方など、読んでみて損はないと思います。
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なんじゃこりゃ!
読み終わったとき、最初に思ったのは「なんじゃこりゃ!」でした。 良い意味でも悪い意味でもです。 良いところ ・ツッコミ・・・本作は主人公視点で本文が書かれていますが、主人公の心の中での悪態が個人的にはツボでした。 ・Hな展開を期待させる・・・本作は官能小説ではなくラノベなので、そのような展開はあり得ないのですが、ちょっとドキドキさせられました。 ・スカッとする・・・これは個人差がかなり大きいと思うのですが、私も自席で弄られてるのをじっと我慢する学生生活を送っていたので、本作で描かれる反撃の狼煙にはちょっとスカッとさせられました(まあ、本作の仕返しはやりすぎですが)。 悪いところ ・終わりが微妙・・・終わりが、また本編で描かれていたことと同じことをするのか、別なルートを歩むのかはっきりせず、もやっとしました。 上記を総合的に見て、星4つとさせて頂きました。 この本を読もうか迷っている人の参考になれば幸いです。
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ラノベと純文学の境界線上
昨今のどこかで見た受賞作たちとは一線を画する、「大作」。 お約束やラノベらしさを適度にちりばめつつ、登場人物や世界の不条理に切り込んでゆく作者の描写力、ストーリーラインは圧巻。 ラノベ食傷気味のアナタに、是非!
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ラノベの要素が少しだけ入った普通の小説
榊が文章力を絶賛していたが何がいいのかわからない ハッキリ言って読みにくい小学生の作文だった 内容は陳腐な復讐劇 復讐の仕方も特に驚きがなければキャラの反応も全く現実味がなくただただ寒い そしてキャラに関して一番ひどいことと言えばヒロイン 結局何がしたいのかはっきりしないし考えられるであろう真意を考えたもものすごくショボく感じられる 帯の『少女の目的は、生半可なものじゃない』っていうのは謳い文句は言い過ぎな宣伝だと思う ラノベが多すぎる今こういう書き方は消費者としてやめてもらいたい 榊の息子がコネで受賞したことを疑うレベルでした
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