帰れぬ人びと (講談社文芸文庫 さS 1)
The title story of an early collection, following a boy who walks alone along the riverside road to the house where his father lives with another woman. Its quiet prose brings out an old-before-his-time sensibility and the loss of having nowhere to return.
Work Information
A boy walks alone along the riverside road leading to the house where his father lives with another woman.
This volume includes one of Megumu Sagisawa’s representative early works, which won the Bungakukai Newcomer Award in 1987. The story appears in Kodansha’s Bungaku Bungei Bunko edition of Kaerenu Hitobito, and centers on a boy walking toward the house where his father lives, quietly tracing the shadows of youth and loss.
Book Information
- Publisher
- 講談社
- Published
- 2018-06-10
- Pages
- 256 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 10.8 x 1 x 14.8 cm
- ISBN-13
- 9784065117330
- ISBN-10
- 406511733X
- Price
- 1980 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品
父が女性と暮らす家へ続く川べりの道を、ひとり歩く少年。かつての仄暗い賑わいの記憶を底深く秘めて佇む町――帰るべき場所を持たない喪失感と哀しみを抱きながら、それでも前を向いて行きようとする人びとに、年齢に似合わぬ静謐なまなざしを著者は注ぎ続けた。大人になる直前の老成。どうしようもない人生への諦観。あまりにも早熟な十八歳の才能を示す、最初期作品集。 父が女性と暮らす家へ続く川べりの道を、ひとり歩く少年。 かつての仄暗い賑わいの記憶を底深く秘めて佇む町―― 帰るべき場所を持たない喪失感と哀しみを抱きながら、それでも前を向いて行きようとする人びとに、年齢に似合わぬ静謐なまなざしを著者は注ぎ続けた。 大人になる直前の老成。どうしようもない人生への諦観。 あまりにも早熟な十八歳の才能を示す、最初期作品集。
鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11) 作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。
Reviews
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この小説を18歳で執筆したとは……
この小説を18歳で執筆したとは……。もっともっと彼女の著書を読みたかった……。今はもう叶わない……。
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鷺沢萠が講談社学芸文庫で刊行される時代か
内容は割愛。 鷺沢萠の著書が講談社学芸文庫で刊行される時代になったのか、著者より一回り程下の世代だがほぼ同時代に読み、時代の空気を吸っていた人間からすると、多角的意味で感慨深い。 もう帰れぬ世界になったこの社会を著者ならどう描くだろうか。
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何度でも読みたい
著者のデビュー当時に刊行された単行本を購入し、今でも大切に手元にあります。何度読んだかわかりませんが、講談社文芸文庫も迷わず購入しました。この作品集の魅力を伝えたいのですが、どの作品を思い出しても作中の人物の息づかいや情景が鮮やかに蘇ってきて、この著者の才能の前では心に浮かぶどんな言葉もむなしく思えるほどです。これからも読み続けます。
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作家が愛しんだ少年たち
十九、二十歳前後で書かれた、夭逝の女流作家の最初期短編集。初出はいずれも月刊文芸誌『文學界』で文藝春秋社より単行本化、文春文庫で既に刊行済みのものだから、今回文庫化というわけではなく文庫新装である。 文芸文庫特有の年譜、目録も付されたが、本収録作品の詳細な執筆時期やその様子がつまびらかにされているというわけではない。著者が日本文学や世界文学の何を読みベースにしていたかも殆ど解らない。 ただ、少年たちと決してきらびやかなばかりではない東京地方の日常が純文学、本格小説として描かれているという事実だけがここに遺っている。
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読み次がれてほしい作品です。
ここに書くのは小説のことが良いのかもしれませんが、これからの読者のためには、後ろには作者の年譜もあり古本を手にするより、こちらを オススメします。