裁判官も人である 良心と組織の狭間で
A work of nonfiction based on reporting about judges who make decisions with far-reaching social consequences, including nuclear-reactor restarts, death sentences, and electoral inequality. It follows their consciences, ambitions, and tensions with the institution to illuminate the often closed world of the courts.
Work Information
It asks what judges think and how they confront their institution in a place where people judge other people.
Drawing on interviews with many serving and former judges, Tatsuya Iwase examines the relationship between judicial decisions and the court organization. The book portrays the people who sustain the justice system through emotions and institutional dynamics that cannot be explained by ideals of justice alone.
Book Information
- Publisher
- 講談社
- Published
- 2020-01-31
- Pages
- 330 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 13.9 x 2.5 x 19.5 cm
- ISBN-13
- 9784065187913
- ISBN-10
- 4065187915
- Price
- 1210 JPY
- Category
- 本/社会・政治/法律/司法・裁判/一般
原発再稼働の可否を決め、死刑宣告をし、「一票の格差」について判断を下す――裁判官は、普通の人には想像できないほどの重責を負う。その重圧に苦悩する裁判官もいれば、個人的な出世や組織の防衛を優先する裁判官もいる。絶大な権力を持つ「特別なエリート」は何を考え、裁いているのか? 出世欲、プライド、正義感、情熱…生々しい感情が渦巻く裁判官の世界。これまで堅く閉ざされていたその扉を、粘り強い取材が、初めてこじ開けた。「週刊現代」連載時から大きな反響を呼んだノンフィクション「裁判官よ、あなたに人が裁けるか」に大幅な追加取材と加筆を行い、ついに単行本化。
1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)により講談社ノンフィクション賞を受賞。また、同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿社会保険庁を解体せよ」によって文藝春秋読者賞を受賞した。他の著書に、『われ万死に値す ドキュメント竹下登』(新潮文庫)、『血族の王 松下幸之助とナショナルの世紀』(新潮社)、『新聞が面白くない理由』(講談社文庫)、『パナソニック人事抗争史』(講談社プラスアルファ文庫)などがある。
Reviews
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人間は神様ではない
人が人を裁く 大変な仕事だな どんな人間なのか興味がありました
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司法の闇
多くの現役裁判官または元裁判官などからの取材を基に、日本の裁判所と裁判官の実像を紹介するとともに、裁判官が直面している諸問題について問題提起している。 我が国の裁判所は、最高裁判所(以下「最高裁」という。)を頂点とした官僚機構となっており、裁判官は常に最高裁の意向を忖度しながら判決を下している点が強調されており、裁判官がいかに社会通念に疎いかを訴えている。 また、死刑や冤罪、裁判員裁判などについても触れられており、日本の司法制度の闇を白日のもとに晒した本書は、まさに渾身の力作である。 裁判官の実相を知るために格好の一冊である。
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粘り強い取材を基に、人事評価に支配された裁判官の世界がリアルに描かれている
この作品は、『週刊現代』に連載され大きな反響を呼んだノンフィクションで、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞している。 粘り強い取材によって、普段はベールに包まれていてほとんど知ることができない裁判官と裁判所の世界が詳細に記されている。 最高裁に逆らって法曹界追放、原発差し止め判決でその後の出世は絶望的など、生臭い裁判官の世界が暴き出されている。裁判官は証拠と法律に基づき良心に従って判決を下すと世間一般では思われているが、組織の意向に逆らうと閑職に追いやられてしまう。人事評価に支配された裁判官の世界があまりにもリアルに描かれている。 裁判官も人である。これでは、保身や煩悩に振り回され、自分の良心に従った正しい判決を下すことなどできない。実に怖ろしいことである。 この本を読んで、タイトル通り「裁判官も人である」ということがよくわかった。同時に、司法の危機を感じずにはいられない。
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いつから裁判官が己の良識と事実に従って判決を下すと信じていた、、、
裁判官は自身の良心に従って判決を下すと思っていたけど、思い切り上司や組織に忖度しているということがわかって驚いた。組織に逆らうと閑職に追いやられるなんて恐ろしい。
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三権分立は成立していない…
国民を直接裁く立場にある人たちなのに、国民にあまり知られていない裁判官。 数々の証言から、その実体が浮かび上がってくる。 そこから見えてくるのは、あとがきに著者が書いているように、 モンテスキューが『法の精神』で示したほどに、三権分立の理念は 実践できていないということ。それはひとえに、最高裁の人事権と予算査定権を 立法府と行政府に握られているからである。 こういう地道な取材に基づいたノンフィクションにこそ、読者としては 喜んでそして敬意を払って対価を支払いたいと思う。1,700円は安すぎる そう思わせられる一冊である。 ただし、もう少し裁判官(や制度)のプラス面というか、さすが裁判官!とか、 こんな立派な裁判官もいるのか!と思える内容も含まれていても良いように感じる。 がしかし、それは想像以上に司法が危機的な状況に陥っているということなのかもしれない。 追記 発売からしばらく経ってAmazonでの在庫が少なくなり、3月現在、在庫切れになっています。それほど反響があったということでしょうか?重版出来‼︎たくさんの方に読まれるといいです!
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裁判官も人であり、裁判所も組織である
憲法に裁判官の職権の独立が書かれているだけではそれを保証することにはならない。 それを保証するためにはその仕組みが必要だけれど、裁判所も組織でありその構成員である裁判官もいわば一サラリーマンでしかなく、組織の文化・評価に抗うのは簡単なことではない。 これだけ多くの実例や細かい取材に基づいて書かれると、改めて上記のことに気付かされるし、ニュースに流れる判決の裏にも人がいるということにも思いを馳せるようになりました。
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書きたい判決よりも自分の身を守る(人事異動等)裁判官の実態!
日本の裁判の実態がよくわかった。
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偏向&社会では当たり前のことしか書いていない
一読しました。もともと裁判官を神聖視する人には違った側面を見せる効果はあったと思う。しかし、常識人ならば裁判官もしょせんは人間で、民間サラリーマンと同じ「時の運」と「好き嫌い。つまり人間的に自分と合うかどうか」が出世のポイントになる。 著者の随所に現れるお涙ちょうだい的な、「著者自身の思想に沿う判決をして不遇の裁判官人生を結果的に送った人に対する過大な賛美」には辟易した。雇われ人なんて、現実的にはそんなものだというということ、事実をストレートに書いたつもりでも、どこかしらに自らのくだらない主張をさりげなく散りばめる、購入する価値のない書物でした。