Kodansha Ranobe Bunko Newcomer Award
俺がピエロでなにが悪い! (講談社ラノベ文庫 し 6-1-1)
A youth light novel about a boy who feels isolated at school but works as a hospital clown, visiting patients and performing tricks as he struggles to make a hospitalized girl smile. His dream of encouraging others through performance and his encounter with a girl who cannot laugh form the heart of the story.
Work Information
When the one person he wants to make laugh will not smile, the boy's show begins to take on its true meaning.
A finalist prize winner of the 9th Kodansha Ranobe Bunko Newcomer Award. The protagonist is isolated at school but continues volunteer work as a hospital clown while pursuing his dream of becoming a street performer. His wish to make a hospitalized girl laugh grows into a story about his dream and his relationships with those around him.
Review Summaries
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The jury comments praise the readable prose, likable character work, and stability as a youth story with few major breakdowns. They also point to room for improvement in structure and sharper characterization.
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Reader responses note being moved by the protagonist's sincere performance and by the way courage reaches a girl facing her own trials.
Book Information
- Publisher
- 講談社
- Published
- 2021-05-06
- Pages
- 232 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 10.7 x 1.1 x 14.8 cm
- ISBN-13
- 9784065225332
- ISBN-10
- 4065225337
- Price
- 98 JPY
- Category
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
「――イッツ、ショータイム!」 学校ではボッチキャラな俺だが、実はもう一つの顔を持っていた。 ストリートパフォーマーという将来の夢のため、ホスピタル・クラウン――病院を訪問して芸を披露するボランティアをしているのだ。 そして、俺は茉莉という入院中の少女をなんとか笑わせたいのだが、どうしても彼女は笑ってくれない。 今日もダメだったか……とうなだれる俺の前に、クラスメイトのギャル・市川愛莉が現れた。 「ウケるー! マジでピエロだし! ほんとにいたんだー!」 あぶねえ。ピエロ姿でバレなかったが、どうして市川が病院に……? ボッチなピエロとビッチ(?)なギャルの学園ラブコメ、開幕!
Reviews
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欲を言いたい読者心理
作者様は新人作家さんとのことですが、ひじょうに真っすぐで平易な文章を書かれる方のようです。 逆に言えば、表現が真っすぐすぎる、という感想にもなりますか。 本作は所謂ハートウォーミングストーリーと言ってしまっていい素敵なお話で、それに幾らかの恋愛要素をエッセンスとして混ぜつつシンプルに上手くまとめ上げられていて正直言って佳作と呼べるレベルだと思います。 ただ惜しむらくは、あまりにも全てを真っすぐに伝えすぎている点でしょうか? 確かにそれは、読んでいて作者様の人柄の良さがひしひしと伝わって来る良い部分と言えなくもないのですが、読んでいる側からすると、あまりにも全てを明らかに詳らかにされてしまうとこちら側の想像・妄想を差しはさむ余地が無くなってしまうといいましょうか…。 あくまでも自分の個人的見解なのですが、実は作品の厚み、キャラクターの深みというのはその読み手側の想像を膨らませられる余地、読み手側が実はこうなんじゃないかとあれこれ考えてしまいたくなる背景の余白部分が生み出すのではないかと思うんですよね。 そのためにはもちろん作品世界やキャラクターへの細かい拘りを作り手が練り上げておくことも大切な下準備だとは思いますが、表現的にはちょっとしたミスリードや婉曲表現を用いたり、またあるいは、あえて肝心な情報や単語を伏せて表現してみせたりすることによって読者に違う可能性を示唆してみせるというのも一つの技術だと思います。 本作に関しては、あまりにも平易で真っすぐで、確かに読みやすくて最後まで一気に読めてしまえたのですが、逆に言えばこちら側がキャラクターの裏側や別の可能性、「もしかしたら実は…本当は?」を差しはさむ余地が少ないが故に若干世界が薄くキャラクターが浅く感じられてしまいました。 あ。あくまでも自分がそう感じたという話ですので、全く違った感想を感じる方ももちろんいらっしゃるとは思います。あくまでも、私個人としてのレビューです。 まぁ…あまりにも小手先の作文技術に走ってしまってこの作者様のせっかくの人柄溢れる文章を殺してしまうのもそれはそれでどうかと思いますけれども…。 そんな読み手目線での贅沢な要求を込みで、個人的評価は4.2~4.3くらいなのですが、新人作家様を応援したい気持ちも加味して星5評価を捧げさせていただきたいと思います。
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ストーリーはありきたりだが、キャラも良く、読みやすく、気持ちいい作品
ホスピタルクラウンをやっている主人公が魅力的な登場人物に囲まれながら、病気の女の子を励ます形の物語。 ストーリーにするとありきたりですが、そのまま実写映画にでもできそうなまとまりのよさと、気持ちいい雰囲気の作品です。 主人公が夢にむかい、一生懸命な馬鹿なので、そこも熱血していて好感が持てます。 ヒロインが実は純情ギャルという「はじめてのギャル」系で、他にも魅力的なヒロイン候補が配置されているので、そのままラブコメにもできそうです。 作中で主人公の尊敬する人の名前で「パリアッチ」さんとありますが、これは道化師を題材にしたオペラのタイトルでもありますが、 おそらくはホスピタルクラウンの創始者で、映画にもなった有名な「パッチ・アダムス」あたりがモデルかと思われます(映画も今はなき名優ロビン・ウィリアムズさん主演の名作)。 ストーリーは珍しくないものの、ストリートパフォーマンスで笑顔を与える主人公がヒロインたちを笑顔にするような続きを見たいなと思わせる作品でした。
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どうしても主人公が鼻につく。
レビュータイトルの通り、どうしても主人公の態度が気になって話に没入することが難しかった。 ボランティアでホスピタル・クラウンをやっている主人公がヒロインのギャルと交流を深めていく話で、ストーリーの流れやヒロインの秘密などがある程度読めてしまう構成はいいとして、やはり気になるのは主人公のキャラクター。 学年一位の成績を維持し、しっかりとした夢を持ちながらそれに向けて努力し、その修行としてボランティアで小児病棟に赴きピエロになって子供たちを喜ばせている……と行っていることは立派だし好感が持てるはずなのだが、それにしては軽薄な人物像や他キャラクターたちに対する上から目線な態度がとにかく鼻につく。基本的に主人公による一人称視点で語られるこの作品において、その主人公の態度や語り口が癇に障るというのはかなり致命的だ。 深い事情を知らないまま偏見によってヒロインの人物像を語る序盤や、それによる説教シーンなどは作劇上仕方ないとしても、そのほかの人物に対しても基本的に「してやる」といった表現が目立つなど、正直何様なのだろうという気持ちになる物言いが地の文に多々現れ、それがストーリーに没入することとにかく妨害する。作中でヒロインに対して内心で上から目線だと突っ込むシーンがあるが、読んでいる側からすると終始、常に謎の上から目線なのは主人公の方である。 主人公の美点として上に挙げた面は確かに設定として存在しているのだが、こうした主人公の物言いや態度のせいで、逆に「夢を持ちそれに向かって現実的な努力をしている自分は他人とは違う」といった傲慢さのようにも見えてしまい、さらに言えば列記されたそれらの設定が主人公のこうした態度への免罪符として用意されたもののようにすら邪推してしまう。 さらに言えば友達のいないボッチと言いながら作中に登場する女性キャラの全てが主人公に好感を持っている、ひいては好意を抱いていて、「モブ」ではない名前を持つ「登場人物」たちからは軒並み高い評価を得ているというのもどこかいびつさを感じさせるのと同時に、上記の主人公の「美点」「ボッチ」を含む各種の設定が人物の体感的な「描写」に寄与せず、乖離した「設定だけ」のものになっている感は否めない。 またこうした人物描写のある種の稚拙さが、ストーリー面での足を引っ張っている部分も散見される。 物語に登場する人物、とくに「大人」の側にいる人物たちが揃って主人公に対して謎の高評価のみならず異常なほどの理解力を示し、さらにそれに基づいて行動するためしばしば「ご都合」的な展開が見られ、後半に至ってはそれがより顕著だ。 主人公に対する働きかけについてそれは職務放棄ではないかと感じずにはいられない担任教師もそうだが、発作を起こして各種装置に繋がれている安静状態であるはずの患者をとくにひと悶着もなく病室から連れ出す病院の職員にも違和感を強く覚える。 こうした場面が存在することもあり、忌憚なく言ってしまえば彼らは彼らの生活を営みそれを守る「人間」ではなく、主人公が活躍する「場面」のためだけにその人生の全てが用意された「駒」であるようにしか見えない。 総評としてこうした人物描写の拙さ、浅さが全体の足を引っ張ってしまっている、どうしても独り善がりを強く感じてしまう作品だった。
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