Yoshikawa Eiji Literary Newcomer Award
方舟
A full-fledged mystery set in an underground building deep in the mountains, focusing on choices under extreme conditions.
Work Information
Among the nine, who can be allowed to die?
Published by Kodansha. A single night of entrapment inside the underground structure called Ark.
Book Information
- Publisher
- 講談社
- Published
- 2022-09-08
- Pages
- 304 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 13.5 x 2.2 x 19 cm
- ISBN-13
- 9784065292686
- ISBN-10
- 4065292689
- Price
- 1760 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品
「週刊文春ミステリーベスト10」&「MRC大賞2022」堂々ダブル受賞! 9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か? 大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。 翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。 そんな矢先に殺人が起こった。 だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。 タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。 その他ミステリーランキングにも続々ランクイン! 本格ミステリ・ベスト10 2023 国内ランキング(原書房) 第2位 このミステリーがすごい! 2023年版 国内編(宝島社) 第4位 ミステリが読みたい! 2023年版 国内篇(早川書房) 第6位 ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2022 小説部門(KADOKAWA) 第7位
2019年、「絞首商会の後継人」で第60回メフィスト賞を受賞。同年、改題した『絞首商會』でデビュー。 近著に『サーカスから来た執達吏』がある。
Reviews
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評判通りの傑作。話題に違わぬ衝撃。ラストまで一気読み。
ミステリファンの間で話題になっていたので手に取りましたが、評判通りの傑作でした! 山奥にひっそりと佇む地下建築で友人や従兄、偶然出会った家族とともに一夜を過ごすことになった主人公たちは、翌朝の地震で扉を塞がれ、さらに浸水が始まったことで脱出不可能な状況に追い込まれます。タイムリミットは約1週間。そして「誰か一人を犠牲にすれば全員が助かる」という仕組みが明らかになる中、殺人事件が発生する、クローズドサークルものです。 何を書いてもネタバレになってしまうので内容には触れませんが、2022年から2024年にわたって「2022年 週刊文春ミステリーベスト10 国内部門 第1位」や「啓文堂書店 文庫大賞2024 第1位」などの賞を獲得した評価から、もう間違いない一冊です!! 個人的には本当に先入観ナシで読んでほしい。レビューも感想も見ないで、まっさらな状態でページを進めてほしい作品です。私は読み終えたあと、しばらく余韻から抜け出せず、次の作品を読めなかったです!ミステリ好きの方はもちろん、普段あまり読まない方にも自信を持っておすすめすぎる一冊!
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本格ミステリーとしての魅力がバランス良く成立している良作
「謎の不可解さ」、「クローズドサークルの緊張感」、「論理的な謎解き」、「どんでん返し」など、本格ミステリーとしての魅力がバランス良く成立している良作。 ★ 以下、少し真相に触れています。未読の方は注意 ★ ただ突っ込み所もあります。やはり犯人の動機に無理があると言うか、方舟に閉じ込められた瞬間に、あそこまで素早く計画を思いつき、何の躊躇も葛藤も無く友人を惨殺できるサイコパス過ぎる性格(笑)。登場人物の背景描写がほとんど無く(所謂「キャラが描けていない」問題)、家族三人組以外はほぼキャラの区別が付かないまま読んでいたので、誰が犯人であっても意外性や驚きに繋がらず、「何でこいつはそんなにサイコパスなんだ?」という疑問しか浮かんで来なかったのが難点。 普通はもう少し状況が切羽詰まったり、「やるべき事をすべてやった」上で、「他に選択肢が無いからやむを得ず殺人に手を染めた」と言うならまだ分かるし、感情移入も出来たのですが、他の登場キャラたちにしても、早々に「犯人を見つけて犠牲にするしかない」と言う結論一択で、推理以外の他にやるべき事をほとんどせずに無駄に時間を浪費しているのは気になりました。一応、部屋の外から巻き上げ機を動かそうとしたり、岩を支える仕掛けを作れないかと思案するシーンはありますが、ちょっとチャレンジしてすぐに諦めているので、せめてダメ元でスチール棚や椅子を使って岩を支える仕掛けくらい実際に作ってみるくらいはしろよと思いましたね(笑)。 でも全体的には、先がどうなる分からない緊張感や謎解きの面白さもあって、最後まで飽きずに楽しめました。
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どんでん返しとはこれか
これまで推理小説は毛嫌いしてきたけど、どんでん返しがすごいと聞いて読んでみたけど、凄すぎて、これ以上には出会えないのではないかと思える作品でした。最高です!!
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レビューしたいけど・・・できないからこそ凄い
この作品について良いか悪いか聞かれたら「間違いなく名作!!読んで後悔はない!」って勧めるんですが、 「どういうとこがいいの?」って言われると1ミリもネタバレしたくないから言えなくなっちゃうんですよね。。。 多分他のレビュアーさんもそうでしょう。 言えるとしたらこの作者さんの入門としては最初に読むべきです。 あと友人に勧める時にネタバレをしない信念をしっかりと持って覚悟して読むべきです。 最高のミステリーですよ。
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なるほどね
話題になっていたので気になって購入しましたが、いや、これは本当に凄かった……。久しぶりに小説を読んでいて「マジか……」と声が出ました。 設定自体はいわゆる「クローズドサークル」で、地下にある奇妙な建築物「方舟」に閉じ込められた男女が、そこで起きた殺人事件の犯人を暴こうとする、という王道のミステリーです。ただ、そこに「タイムリミット(水没リスク)」と「誰か一人を犠牲にしないと脱出できない」という最悪の条件が加わることで、常にギリギリの緊張感が漂っています。 中盤までの推理劇もロジカルでテンポが良く、ページをめくる手が止まらなくなりますが、この作品の真骨頂は間違いなく「残り数ページ」にあります。 結末のネタバレになるので具体的なことは一切書けませんが、最後の最後でこれまでの景色が一変するような衝撃を受け、読後にしばらく呆然としてしまいました。すべてを知った上でもう一度最初から読み返したくなる、恐ろしいほど計算され尽くした作品です。 どんでん返し系のミステリーが好きな人には、前情報を一切入れずに今すぐ読んでほしいと思います。徹夜覚悟でどうぞ。
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※ネタバレ有り 人気には納得。しかし根幹の設定に合点がいかない
推理小説を読んだ経験はほぼありませんが、友人に強く勧められて読みました。選別された「つがい」が大洪水から生き残るノアの方舟由来と思われる完璧なタイトルや、印象的なラストシーンなど、人気が出る要素は確かにある作品だと思いました。 しかし、これも織り込み済みなのかもしれませんが、合点がいかない点も多数あります。それもあってこの凄まじいレビュー数なのでしょう。以下、特に納得できない点です。 - 方舟がどう建設されたのか分からない おそらく最も多くの人がツッコミを入れた点ではないでしょうか。 地下建築である方舟が人里離れた場所にあり、簡単に救助を要請できないことは、物語の根幹を支える重要設定です。 しかし、この場所にこの地下建築を建てるのが無理難題なのです。大手の建設会社が担当しても至難を極めるでしょう。素人建築しかできない「過激派」なら尚更です。 方舟には、直径80cmの入口よりも明らかに大きな資材が大量にあります。となれば、天然の地下空洞を傷つけないように慎重に大穴を掘り、資材を大量に持ち込みつつ建物部分を造り、入口が7,8mくらいの垂直な穴になるように周りを完全に埋め立てるしかありません(なぜそんな馬鹿げたことをするのかは全く分かりませんが)。こんな大工事は重機無しには不可能です。周囲は峻険な山々、付近の谷にはボロボロの木橋しかかかっていないこんな場所に、一体どうやって方舟を建設したのでしょうか。さらに言えば、木橋すらもどうやって建てたのか分かりません。実は国道のすぐそばだったりしませんか? - 方舟が水没する確証がどこにもない 方舟の水没も物語の根幹を支える重要設定ですが、ここにも無理があります。 よくよく考えれば、階段の水位が上がったからといって、今後も同じペースで上がり続けるとは限りません。 階段部分の空間とB2F全体の空間には、図面から控えめに見積もっても100倍以上の差があります。 階段の水位が上がっても、方舟全体を水没させるほどの地下水が流入し続ける確証はどこにもありません。 - 犯人の行動がハイリスクすぎる 巻末の解説では、確実に生き残るために犯人は作中の行動を取るしかなかったという趣旨の弁護がなされますが、この点には大いに疑問が残ります。むしろ犯人は、自分が助かる確率を減らしたと思っています。 ギリギリ理解できるのは、おそらく主人公達よりずっと前にダイビング機材を発見した犯人が、モニタの映像を入れ替える時点までです。しかしこれすらも、そもそもそんなことができる配線だったのか?できたとして物凄く不自然なクロス配線にならないか?という疑問は残りますが。 その後の行動は、超絶ハイリスク行動のオンパレードです。誰にも気付かれず成人男性を絞殺する、顔認証を防ぐだけでいいのに死体の頸部を切断する、殺人が発生した後でも自由に単独行動できることに賭ける、誰に使われるとも分からない状況でタンクを放置し呑気に2人分のハーネスを作る(実際タンクを使われていますし、ハーネスって別に必須ではないですよね)、残量が僅かなタンクを担いで巻き上げ機に向かう、そして全てが終わるまで誰1人巻き上げ機を動かさないことが大前提…。 運良く、本当に運良く全ての行動が通ったので犯人の計画は成功したわけですが、強いフィクション感は残ります。 そもそも犯人が何もしなかった方が、実は犯人にとってもリスクが低かった可能性すらあります。図面から推測するに、B3Fは端から端まで100mもないですから、圧縮空気を使い切って素の空気だけを入れたタンクでも反対側まで泳げるでしょう。2人で泳いで1人は脱出、1人はタンクを持って戻る。適宜タンクの弁を開けて空気を充填する。これを繰り返せば全員脱出です。結局、誰も死ぬ必要は無かったのではないでしょうか。 何らかの理由でB3Fが通行できない場合は、それこそ複数人で協力した方が脱出できる確率は高まります。もし協力しても無理なら、どのみち犯人1人でも無理です。犯人が他全員を陥れてしまったせいで、犯人含め誰も助からない道を選んでしまった恐れすらあるのです。 まあ勿論、犯人が協力的だと推理小説になりませんけど。
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ラストのどんでん返しが凄い
ちょっと怖さを感じるストーリーで自分の中ではあまり好みの作品ではないのですが、最後の大どんでん返しに作品の印象がガラッと変わってしまいました。 なんだか怖いなと思いながらも読み進められるのは引き込まれる文章力なのでしょうね。 面白かったと思います。
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なんて簡単でとんでもない仕掛け
最初から全てはそこに仕組まれていました。 私の頭にも岩が降ってきました。