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遊廓島心中譚

Edogawa Ranpo Award

遊廓島心中譚

霜月流

Set in late-Edo Yokohama and the brothel district of Kozukiyoshi, this is a full-scale mystery that follows Isa as she investigates the truth behind her father’s death. The novel blends political intrigue, the world of the licensed quarter, and her relationship with the British naval officer Mason into a story with both historical weight and strong momentum.

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Work Information

To clear her father’s name, Isa goes straight into Yukaku Island.

Winner of the 70th Edogawa Rampo Award, this Kodansha hardcover was published in October 2024. Set in late-Edo Yokohama’s licensed quarter, it follows a daughter searching for the truth behind her father’s death and the relationship she builds with a British naval officer. The publisher page also features endorsements from Ayatsuji Yukito, Ariyoshi Sawako, Shinpo Yuichi, Tsujimura Mizuki, Nukui Tokuro, Higashino Keigo, and Kanae Minato, underscoring the scale of the book’s ambition.

Book Information

Publisher
講談社
Published
2024-10-23
Pages
272 pages
Language
日本語
Size
13.8 x 2.4 x 19.4 cm
ISBN-13
9784065368312
ISBN-10
4065368316
Price
1608 JPY
Category
本/文学・評論

終盤に至ってすこぶる本格ミステリ的なクライマックスが待ち受けている。この展開には驚いた。ーー綾辻行人 ミステリでしか描けない夢想とも言える物語だろう。ーー有栖川有栖 読み進めると、構想のスケールが実に大きく、魅力を感じた。ーー真保裕一 私たちから言葉を引き出す魅力を十分に持った志の大きい作品。ーー辻村深月 一番の高評価でした。ーー貫井徳郎 選考会の議論が楽しかったのは、秘めた魅力に惹かれたからだろう。ーー東野圭吾 骨太な本格ミステリに挑んでおり、読みごたえがありました。ーー湊かなえ 第70回江戸川乱歩賞受賞作! アニバーサリーイヤーに、ミステリ界の新たな歴史を作る期待の新人、満を持して登場! 幕末日本。幼いころから綺麗な石にしか興味のない町娘・伊佐のもとへ、父・繁蔵の訃報が伝えられた。さらに真面目一筋だった木挽き職人の父の遺骸には、横浜・港崎遊廓(通称:遊廓島)の遊女屋・岩亀楼と、そこの遊女と思しき「潮騒」という名の書かれた鑑札が添えられ、挙げ句、父には攘夷派の強盗に与した上に町娘を殺した容疑がかけられていた。伊佐は父の無実と死の真相を確かめるべく、かつての父の弟子・幸正の斡旋で、外国人の妾となって遊廓島に乗り込む。そこで出会ったのは、「遊女殺し」の異名を持つ英国海軍の将校・メイソン。初めはメイソンを恐れていた伊佐だったが、彼の宝石のように美しい目と実直な人柄に惹かれていく。伊佐はメイソンの力を借りながら、次第に事件の真相に近づいていくが……。

1993年東京都生まれ。学習院大学法学部法学科卒業。会社員をしながら執筆活動を行う。東座莉一名義にて、『5分で読める驚愕のラストの物語』(集英社 JUMP j BOOKS)に掌編「表裏一体」で参加。本作が長編デビューとなる。

Reviews

  • 江戸時代ミステリーの乱歩賞受賞作。

    一、あれこれ ◯『フェイク・マッスル』との同時受賞となった第70回の乱歩賞受賞作である。 ◯間違っていたら恥ずかしいが、過去の乱歩賞受賞作の中には、江戸時代に始まって江戸時代に終わる江戸時代ミステリーは1篇もなかったと思う。おめでとうございます。 ついでに、遊廓ミステリーとしては、第32回の『花園の迷宮』以来と思われる。 ◯それで、『フェイク・マッスル』は8月下旬に本が出たのに、本書は二ヶ月遅れの出版となってしまった。 ◯選考経過を読むと、『フェイクマッスル』の受賞がまず決まり、その後、本書も受賞させるかどうかで激論が交わされ、選考会の大半の時間がこの作品についての議論で費やされ、修正(改稿)を条件に受賞となったようである。 二ヶ月というのは、その修正(改稿)のために時間であったのかもしれない。 二、私的感想(のようなもの) ◯良かった良かった。たいへんたいへん面白かった。「登場人物たちの心理に納得できないこと」(H選考委員)があっても、「この世界観を好きだという人」(H選考委員)になってしまった。 ◯間違いなく、「ミステリーとしてもかなりいろいろがんばってい」(N選考委員)て、「終盤にすこぶる本格的なクライマックスが待ち受けている」(AY選考委員)。 ◯「真相は荒唐無稽」(T選考委員)な面はあるとは思うが、あまり気にならずに楽しめた。 ◯「構想のスケールが実に大きく」(S選考委員)、「志の大きい作品」(T選考委員)で、「骨太な本格ミステリに挑ん」(M選考委員)だ作品で、「最も大きな小説になりたがっている」(AR選考委員)作品であると思う。 ◯「「信実の愛」の証明」(M選考委員)ミステリーであり、「心中箱」(T選考委員)ミステリーであり、「ミステリでしか描けない夢想」(AR選考委員)ミステリーである。 ◯「春を売る仕事に就く主人公たちの描写に関して、作者は逃げているとしか思えず」というS選考委員の批判はその通りと思う。ただ、「あたしは、異人の旦那様に決して肌を許しません」(本書48頁)、「自分は決して抱かれたりはしないと、身体を許さずとも洋妾は務まると」(本書114頁)という女性主人公の決意表明、中途半端に見える覚悟は、この物語に溶け合っていて、なかなか面白かった。 ◯「充分な高度・深度まで筆が届いていない」((AY選考委員)面があるとは思うが、「志」「がんばり」「夢想」「大スケール」「クライマックス」「強烈な情念」「ほかにはない何か」の突き刺さってくる傑作と思う。 ◯勘違い、誤記ご容赦。

  • これが受賞作なのだといわれると、うーん……

    2024年度江戸川乱歩賞受賞作。旧幕時代の横浜遊廓が舞台+ラシャメンが題材の時代ミステリということで期待して読みましたが……なんじゃ、こら? 読みやすい文章はいいとして、展開は強引だし、登場人物たちの発想もあまりに飛躍し過ぎでついていけず。父親の冤罪を晴らしたいなら、横浜に乗り込む前に事件の現場を検証したり、当日の足取りを確かめたり、いくらでもやることがあると思えるですが…。また、交互に描かれる鏡と伊佐のパートがどんな風に結びつくかと思っていたら、結末で明かされる真相はあまりにトンデモ過ぎて唖然茫然。いや、いくらなんでもそんな考えにはならんだろ……。 最終選考候補として出版されて文庫本や新書で読んだのならまだしも、これが受賞作なのだといわれると、うーん……なのであります。 よかった点をあげておくと、正味240ページ程度の文章でさくっと読めることと、史実のヒュースケン暗殺を巧みに物語に取り込んでみせたこと。いっそミステリー要素はなしにして、幕末の横浜を舞台にした人間模様に絞ってもよろしかったのではないでしょうか。あ、それでは江戸川乱歩賞に投稿できないか……。

  • 深く考えなければ楽しめる

    参考文献がたくさん記載されていました。 史上実際に存在した場所や時代を舞台にするにあたり、たくさん勉強されたのだなという印象。 謎の解明を得たくて読み進めました。 しかし読者が推理するには難しかった。 主人公がまるっと完璧に、突然結論に至るので、事の真相は知ることができスッキリはしますが、どうも置いてけぼり感というか、傍観に留まります。 世界観のつくりは大変丁寧で、楽しく読み進めることができました。 ただ、「体を売る女とはどのような人間か」「現地づまを持つ兵士の心情」などは、リアリティに欠ける浅い部分は否めませんが、かえって辛気臭くならずに読めるかなと、プラスに受け入れられました。

  • 今ひとつかな

    ストーリー的には興味がありましたが、、、

  • 時間のあるときにじっくり読んでみたい

    知り合いの友人が表彰されたと聞いて付き合いで購入したのですが題名がなんだか意味深で興味深い本です。Kindleで購入したのでできないのですが現物があれば書斎に飾っておきたいようなタイトルと表紙のイラストです。時間のあるときにゆっくりと読んでみたいと思います。

  • 面白かった

    個人的には凄く好きな作品。 ネタバレになるといけないので色々書けないが綺麗にまとまっているし最後は感動でした。 評価では遊郭のお話ならそういった描写があれば良いと有りましたが、個人的にはそういった描写が無かったので尚更良いなと思いました。 その様な描写はまぁ誰でも書けるだろうと思ってしまうので。 江戸川乱歩賞おめでとうございます!

  • 駄作。買ってはいけない。

    選評で、綾辻、有栖川、辻村、貫井といった面々が高い評価をしていたので買ってしまったが、大失敗であった。まさか東野の言う「期待外れ」「荒唐無稽」そのままであったとは。選考委員のうち私の趣味が一番合わないのが東野である。東野がそう評価するなら逆張りすればいいかと思ったのも購入動機の大きな部分を占める。東野先生ごめんなさい。これからはあなたの新刊も買います。

  • 真実の愛を探すなかで生まれる不思議なミステリー

    伊佐とお鏡、二人の人生が交じりあうところに生まれたミステリー。舞台は1860年頃の東京と横浜。現代とは違う習慣に驚きつつも、流れるようなストーリーで魅了してくれる。 難しい漢字が多い。キンドルで読むと、読み方や意味がわかって便利だった。

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