Shosetsu Subaru Newcomer Award
はるがいったら (集英社文庫)
Winner of the 18th Shosetsu Subaru Newcomer Award. Centered on a brother and sister living apart after their parents divorce, the novel follows the perfectionist older sister Sono, her younger brother Yuki who is physically frail and emotionally guarded, their separate romances, and the days surrounding their bedridden dog Haru. It is a coming-of-age story that carefully traces family distance and the subtle shifts of the heart.
Work Information
With their bedridden dog Haru at the center, the distance between the siblings gradually begins to change.
The Shueisha Bunko edition was published in 2009. This debut novel, winner of the 18th Shosetsu Subaru Newcomer Award, follows siblings living apart after their parents divorce and the story of their bedridden dog Haru. Widely read through its paperback edition, it works both as a family novel and as a coming-of-age story.
Review Summaries
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Readers tend to value the soft atmosphere around the siblings' misunderstandings and their bedridden dog. Rather than big twists, the appeal lies in the careful attention to everyday details and the gradual closing of the family distance.
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It is appreciated for depicting family renewal without being heavy-handed, with the characters' awkwardness becoming part of its charm. The restrained prose makes the siblings' stagnation and forward movement equally compelling.
Book Information
- Publisher
- 集英社
- Published
- 2009-01-20
- Pages
- 304 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087463934
- ISBN-10
- 4087463931
- Price
- 594 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
寝たきりの愛犬と迷える姉弟の青春物語 両親が離婚し離れて暮らす姉弟。完璧主義の姉・園は不毛な恋愛にはまり、体が弱く冷めた性格の弟・行は進路に悩んでいる。寝たきりの愛犬・ハルを間に揺れる二人。第18回小説すばる新人賞受賞作。
Reviews
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びっくりした
わたしの愛犬もハルという名で、14歳で死んだ。いろんなシチュエーションは似ていて、知り合いが書いたのではと思ってしまった。 引き込まれて一気に読みました。
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読んでよかった。でも物足りなさも。
老犬介護という素材や登場人物たちの個性がとてもユニークで、面白い物語となってはいるんですが、一つひとつがしっかりと結びついていないという印象。もっといい話になるはずなのにという気がしてしまう。やはり書き込んでないからでしょう。ただ、こんなに魅力的なキャラクターを創造する作家のこれからが楽しみです。
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“ご近所さん”のお話みたい。
題名の“はる”には、二つの意味があるのだと思う。 一つは愛犬“ハル”、もう一つは季節の“春”。 主人公は二人の姉弟、 完璧主義の姉 園(その)と、物事を「そんなもんか」と達観している弟の 行(ゆき)。 二人の視点が交互に展開し、ストーリーは進行する。 両親が離婚し、離れて暮らす二人。 一人暮らし中の園は、自分にとっても周囲にとっても“完璧”な自分であろうとしている。 デパートの受付勤務、そして不倫中。 一方、行は父親の再婚相手と連れ子と暮らしながら、老犬ハルの介護をする日々を送っていた。 体の弱い行が入院し、園がハルの介護を引き受けてから、少しずつ二人に変化が訪れた。 登場人物達が自然体で、とても入り込みやすい。 どこかにいそうな人たちの、どこかにありそうな話だが、飛鳥井さんの手にかかると新鮮だ。 自分が他人に見せようとしている自分と、他人が見ている自分は結構違うものだ。 だったら、見せようとしない方がいいのだろう。 ゆっくりとした時間の中で、ちょっと考えたい方にお奨めしたい。
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引き込まれます
表紙をみて、犬とのほのぼの生活をかいたものかと思いきや、そうではなかったんですね。 完璧を求める姉は、婚約者がいる幼馴染の男性と付き合う、デパートの受付嬢。 父親と、再婚した母親(しかも父親の元愛人)と血の繋がらない兄と、そして年をとって介護が必要な犬と暮らす、どこかさめている病気がちの弟。 一言でいえば、その二人が抱える現実や不安を書いた物語といったところでしょうか。 姉は自分の存在に、弟は将来に。 それ以外にも、不安定な人達が出て来て、世の中完璧な人はいない!!と実感できる一冊。 その悩みがすごくリアルで、共感できる部分もかなりありました。 それに、物語にぐいっと引き寄せられます。 姉が無言電話や手紙に追い詰められて、対決しようと決心するところなんて、本当にはらはらしました。 どんどんと一気に読めます。 新人とは思えないほどの、人をひき付ける文章だと思います。 読み終わった後はじんわりと心が温かくなりました。 次作も、読みたいです。
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見出しが分かりにくい
文庫本が届きました。単行本が欲しかった。残念。すぐに売りに行きます。
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デビュー作ならこんな感じ?
良くも悪くも、少女漫画っぽい物語。 「…」の多用や修飾しすぎの文章、それにやたら美形揃いでリアリティに欠ける登場人物が目に付きました。 あくまで個人的な評価ですが、私はあまり好きなタイプの作家さんではありません。 姉の「園」と弟の「行」の二人の視点でストーリーが進みますが… うーん、あえて主人公を二人にした意味はあったんでしょうか? コロコロ視点が変わって、どうしてもひとつひとつのエピソードの印象が薄くなりがち。 これだったら、どちらか一人をメインにストーリーをもっと掘り下げていった方が魅力的なお話になったのでは? あと、他の人のレビューを見たら「園」さんの評判が悪いですが、私はもっと悪い印象を抱いた人物がいます。 それは、この兄妹の幼馴染。 お前の行動は支離滅裂だ!謝れ!と本気で腹を立ててしまいました…。 ですが、登場人物の性格設定は上手い。何気ない文章の中にも表現力が光っています。 若い女性には受け入れやすい物語だと思います。 なので、☆はみっつ。
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思わぬ「拾いもの」でした。
書店で見て、なんとなく表紙の犬の絵に惹かれるものを感じて購入。 青春小説系はたくさんあるので、正直あまり期待しないで読み始めたのですが…。はまりました。 愛犬家であれば避けて通ることのできない「愛犬の老後」と「介護」。 老いた愛犬「ハル」の下の世話をしながら淡々と生きる、「何事にも熱くなれない高校生」の「行」。 そんな「行」と、両親の離婚で別れて暮らしていた姉の「園」が、「ハル」の介護を通して、 「あえて見ないようにしていた」「避けて通ってきた」自分の問題に、まっこうからぶつかっていこうと決心します。 言葉にしてしまうと陳腐ですが、そのプロセスが、細やかな文体で爽やかにつづられていてとても共感しました。 「ついつい人のファッションチェック、私もやってるよなー」とか思いながら。 みんなの思いを背負った「ハル」が「還っていく」。 じんわりと胸にしみるラストもナイスです。
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帯と装丁が
感性がいい、というのはありがちな表現だが、感性が本当に鋭い人と鋭く見せかけている人はちがう。 この作品にはみずみずしさをたたえてすがすがしさと、品を感じる。 今風の雰囲気をかもしだしながらも、がけっぷちでありがちにさせないところに踏みとどまっていることがすごい。 老犬介護やピンク魔女、義理の兄貴や隣の男、幼馴染のいかした男など、登場人物や設定が的確で適度に使われている。 このバランス感覚はなかなかで、次を期待出来そう。 星がひとつ足りない理由はふたつ。 新人だからまだ謙虚でいて欲しいから敢えて。 装丁。あの犬の絵はちがうだろう。どんなふうに読んだらあの犬が思いつくのだろう、と思った。