Oda Sakunosuke Award - Grand Prize and Former Newcomer Prize
ワーカーズ・ダイジェスト
ワーカーズ・ダイジェスト is a 小説 by 津村記久子. The work is recorded as an award-recognized title and presents its subject through the images suggested by the title, the author's concerns, and the movement of memory or feeling.
Work Information
ワーカーズ・ダイジェスト presents 津村記久子's work in the form of 小説.
ワーカーズ・ダイジェスト is a 小説 by 津村記久子. The work is recorded as an award-recognized title and presents its subject through the images suggested by the title, the author's concerns, and the movement of memory or feeling.
Book Information
- Publisher
- 集英社
- Published
- 2011-03-25
- Pages
- 200 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087713954
- ISBN-10
- 4087713954
- Price
- 500 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
芥川賞作家が贈る、32歳の遠距離共感小説 肌のくすみに抜けない疲れ、ハゲにED疑惑、仕事のストレス──32歳は希望も欲望も薄れていく歳だった。誕生日と苗字と年齢が同じ男女の1年間をユーモラスに描く、傑作長編。
Reviews
-
タイトルに惹かれて
タイトルに惹かれて購入しましたがちょっと平凡な気がしました。
-
また追っかけなければならない作家がひとり増えた
本好きに薦められて、とりあえず一冊という気持ちで読み始めてみたら、スルスルするする読まされた。いわゆる今はやりの「お仕事小説」ではないのだが(いや、そういう側面もなくはないが)仕事をして生きていれば、必ず突き当たる、ちょっとしたつらさや、イライラや、倦怠感を、誰のどんな仕事にも偏在するような表し方で見事に表現してくれる。だからかどうか分からないが、読んでいてつらいような場面でも「いやな」感じがなく、そこはかとなくにやにやしながら読み進めてしまう。(エッセイなど読むと、かなりユーモラスなので、おそらく文体自体がそうなのだろう)そして、ものすごくよいことは起きないが、まあとにかくあと一歩がんばってみっか、と思わせる展開だ。とにかく「生きるのってつらい」「でもまあがんばるしかないんだよなあ、ふう」と思っている人にとっては、読み応え、読み心地、ともに良好な作品だろう。かくして、追っかけなければならない作家がまたひとり増えてしまった。
-
淡々と繰り返される働く日々の中の喜びや苦しみ
それらが散りばめられているが、全てが地味で、決してつまらなくはないが、読後感は「ふむふむ、そうでしたか」という感じで、特に興奮や感動はなかった。 こういう世界観が好きな人もいるのは理解できるが、僕自身にとってはちょっと刺激が足りなかった。
-
真面目でだから苦悩する
「ワーカーズ・ダイジェスト」『小説すばる』二〇一〇年九月号〜十一月号 この作者の描く主人公たちは皆真面目でだから悩んで苦労する、気を遣う、叫び出したくなる、けっこう落ち込む、けれども翌日には間違いなく出社する。意味はあるが意味なく疲れ、ほんのちょっとしたことで生き返る。こういった市井の人たちを語るには実際にはほぼありえないテリングの冴えたストーリィではなく、だらだら/つらつらが似合っている。著作を重ねるに連れて作者は作中に含まれるノイズをまるで肉片のように語りに溶け込ませるようになって来た。もう無駄はない。謎が解けないのは日常のこと。そして赦しは必ずしも癒しに繋がらない。夜の公園に響く迷惑な鍵盤ハーモニカの調べが人生を語る妙味がそこにある。出会わない出会いがそこにある。 「オノウエさんの不在」』『小説すばる』二〇〇八年四月号 そうなるのか、そしてそうなるのか、予想通りであり、かつ予想通りでなく、いなくなった人はもういない。最初は枠の外にいたはずなのに、いつのまにか大人のイジメの枠の中に強制的に入れられて、入れられたからには排除されなければならない。それは正しく理不尽であるが、また有り触れた事実でしかないことを殆どの人が知っている。逆に云えば、この小説の意味が誰にも伝わらなくなったとき、世界は違うステージに達するのだろう。恋の予感を感じたい。
-
読みにくい
内容については好みでもないのでとやかく言わないが、文が読みにくい。 著者の他の作品を読んでいないので、購入の際はチラ見してからどうぞ。
-
淡々とした中にある、働くってことの意味
夢を現実にするってことに燃えていた頃がずっと続くわけではない。津村さんのこの作品は、淡々としたなかで、働くってどういうことか、年齢を重ねてできること、できないことが、それぞれにできてくるそれを冷静に見つめた目があると思う。ふたりの似通った境遇にいる男女が、からむんだけど、恋愛にも友情にも発展しないあたり、現実を見るようで気持ちがいい。
-
劇的ではない日々。それでも最後に少し光が差す。
表題作は、32歳直前から1年間ちょっとの、たまたま生年月日が同じの男女の仕事や交友関係を描く。碌でもないクレーマーや自分勝手な同僚などは登場するけれど、劇的なことは何も起こらない。2人の平凡な主人公は、それなりにきちんと仕事に向き合い、日々を過ごしていく。最後にちょっと光が差す。短編「オノウエさんの不在」はミステリーっぽい趣向。自分を育ててくれた恩人が職場から排除されるらしいというところから始まる物語。これも、主人公が体を張ってどうこうするということにはならない。それでも、最後に主人公が、自分の役割を引き受けようとするポジティブな終わり方をする。だからどちらも読後感はよい。
-
会社勤めの影の部分が描かれている
表題の「ワーカーズ・ダイジェスト」と「オノウエさんの不在」の二編が収録されています。 どちらも、自分に素直で会社でうまく立ち回れない人のお話です。自分がそのようなタイプなら思い当たることがあり身近に感じられると思います。「ワーカーズ・ダイジェスト」はいい感じで終わりますが、「オノウエさんの不在」は気分が沈みました。 「学閥の人間じゃない。〜 出世の見込みは他よりうすい。他のやつより働いていると感じているとしてもだ。」「べつにあいつらに認められたいなんで思わないだろ」この言葉は、会社でうまくいっていない自分を保つためにも覚えておこうと思います。