虚竹の笛 尺八私考
A novel tracing the history of cultural exchange between China and Japan through the transmission of the shakuhachi, with figures such as the monk Kyochiku and Ikkyu. Through the instrument's tone it portrays faith, wandering, and cultural passage.
Work Information
The sound of a small bamboo flute calls up memories of people who crossed the sea.
A late full-length novel by Tsutomu Minakami published by Shueisha. While tracing the history of the shakuhachi as a personal inquiry, it turns Kyochiku, Ikkyu, and people connected to bamboo into narrative figures, portraying the movement between sound and faith.
Review Summaries
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Some readers value the careful account of origins and the flavor of the narrative passages, while others find the documentary progression demanding.
Book Information
- Publisher
- 集英社
- Published
- 2001-10-26
- Pages
- 384 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087745535
- ISBN-10
- 4087745538
- Price
- 405 JPY
- Category
- 本/文学・評論
古代中国に生まれ、朝鮮半島を経て日本へ伝えられたという尺八。素朴で懐かしい音色の小さな楽器に打ち込んだ人物たちの事績を追いながら、日中交流の歴史を描き出す畢生の歴史小説。第2回親鸞賞(本願寺維持財団)受賞作。
Reviews
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読後には、虚竹の笛の音が聞こえる気がする
尺八伝来のルーツを訪ねる旅が、尺八の魅力の神髄に触れる旅となっていく。たかが尺八の世界ではなく、辿り着くのは水上勉流の清清しい仏教観。樸もほんものの尺八の調べに身を置きたくなった。 私(著者)は幼少に父から教わった尺八づくりの奥深さから語り始め、やがて日本に尺八を伝えた虚竹なる人物の謎に迫ろうと古今の文献を渉猟していく。プロローグはまるで研究論考を読まされているようだ。研究の転機は、ふいに訪れる。中国への小旅行で出会った通訳・李傑さんから、虚竹(シージュウ)の名前が飛び出す。その上、 「虚竹は混血です。日本人留学僧の子です。」と。 そこから私の探求は文献だけでなく、李傑さんや知人研究者との史蹟探訪に拡がりを見せる。(この辺は小説?と思ってしまう。厄介なのは懇切丁寧な専門書籍の詳述に加えて、漢詩がバンバン登場すること。何度か挫折しそうになった。とてもじゃないが斜め読み不能。そこを辛抱強く、漢詩の読み下し文を何度も何度も口ずさむようにしていると、意味はよくわからないのに、さわやかな、そしてどこか懐かしい気配を感じてくる。) 私(著者)は文献にない部分や種々の文献の不整合なところを埋め合わせる形で、想像力を逞しくして800年ほど前の関係者たちに会話をさせていく。一休もいる。そんな小説がちらほら研究紀行文に挿入されていると思っていたら、いつのまにか悠然とした修行者や尺八の名匠の会話に夢中になっている自分に気付く。おお見事な小説なんだ、と気付いた時は水上文学の虜に。 尺八は仏教修行者たちの小道具というか添え物的な楽器と思われているが、実は……。(読後のお楽しみとして内緒にしておきます。) 尺八は竹から作るのだけれども、竹の産地と作り手の思いによって音色が変化するという。特に、尺八にはハーフ(混血)の人の望郷の思いが詰まっていた。とびきり極上の尺八を作る人、吹く人、聴く人、……仏道修行者であるとかないとか、そんなカテゴリーを超克した世界があることを教わった。読後には、虚竹の笛の音が聞こえる気がするといえば大袈裟だろうか。
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オオミネ
この種の本は珍しい本だと思います。尺八の伝来はよくわかりました。
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一休さんと尺八
虚竹が日本人と中国人のハーフで尺八を愛し、一休と交流があり、一休もまた尺八の音色を愛したということを知りました。刮目の内容。著者水上勉さんの父上が尺八製作をされていた関係でこの<尺八私考>を書かれたとのこと。
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尺八の起源を求めて、水上勉の凄い調査行
水上勉が尺八に興味があったことを知らなかった。その音色に惹かれたことから、ものすごい調査をし、中国にも出かけ 作家の魂を感じることができた。一休と虚竹を会わせるなどは、小説の世界だが、それも良いかなと読ませてもらった。 自らが尺八を吹き、ジャズにも挑戦する尺八吹きとしては、”楽器としての尺八私考”も期待したのだが、それは、別の音楽家に 聞いてみよう。
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