花衣ぬぐやまつわる: わが愛の杉田久女
Tanabe Seiko's biographical novel follows the life and fierce artistic will of haiku poet Sugita Hisajo. It portrays talent, family, and devotion to haiku as intertwined forces in the life of a woman writer constrained by her age.
Work Information
A tender portrait of a woman whose life burned through haiku.
Tanabe Seiko's biographical novel follows the life and fierce artistic will of haiku poet Sugita Hisajo. It portrays talent, family, and devotion to haiku as intertwined forces in the life of a woman writer constrained by her age.
Book Information
- Publisher
- 集英社
- Published
- 1987-02-01
- Pages
- 514 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087750973
- ISBN-10
- 4087750973
- Price
- 1 JPY
- Category
- 本/文学・評論
師・高浜虚子から突然、同人を除名された天才的俳人・杉田久女。俳句を芸術として取り組み、命を賭けていた彼女は、以来不幸な人生を…。俳句に自立の道を求めた久女の真実。女流文学賞受賞。
Reviews
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よい本でした
清潔でした
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読みたかった本
本の状態良好で良かったです。
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久女のすばらしさを伝えたい
俳句の勉強を始めたばかりのものです。 杉田久女の俳句に対する情熱、 俳句が生まれるときの喜び、 生前に句集を出せなかった哀しみ、 いろいろなことを、ひしひしと感じました。 俳人の名前もたくさん出てきて、多くの俳人の名前や師弟関係などを知りました。 俳句の本などを読み始めたばかりの私には、いい導入です。 水原秋櫻子がホトトギスを去る時の話は特に興味深かったです。 久女も、高浜虚子から独立して欲しかった。 田辺聖子さんについては軽い文章を書く人かと思って本を読んだことはなかったのですが 本を書くにあたり、 様々な資料を調べ、実際に足を運び、多面的に分析していることに驚きました。 田辺聖子さんが、久女について調べようと思った縁に感謝です。 本当によかった。
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知られざる俳人の伝記
杉田久女という、おそらくほとんどの日本人が知らない俳人の伝記で、大変感動しました。 題名の「花衣ぬぐやまつわる」のあとは「紐いろいろ」と繋がり、実に女性らしい素晴らしい句だと思います。 田辺聖子さんの作品はどれも面白いですが、これは本当に力作です。 俳句に興味ある人はもちろん、それほどない人もこの本は読み応えがあると思います。 写真もありますし、あまり幸せでなかった人生に、女として胸が痛みました。 一読をお勧めします。
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女流俳人、杉田久女(1890−1946)の評伝
田辺聖子さんの快心の作品。等身大の杉田久女を描ききったからである。 それというのも久女は見事な俳句を多くつくったが、自分勝手な変わり者で、周囲の人を振り回し、最後は気が来るって「独語独笑」で死んだ、人間的に欠陥の多かった人として評価されていたが、この評価はあたってなく、むしろ当時「アララギ」を主宰し俳句の世界で神様のような存在であった高浜虚子による久女評価(嘘八百の捏造)に根があったことを突きとめ、久女伝説に終止符をうち、彼女の復権させたからである。 久女は不幸な結婚後、次兄の手ほどきで俳句を嗜み(その時27歳)、その後短期間でめきめき頭角をあらわし、実力では当時の第一線に躍り出た人であった。理解のない夫、休む暇ない家事・育児のなかで秀逸な作品を次々と世に出し、写実主義の登竜門であった「アララギ」で評価を得た。 俳句にのめりこみ才覚を発揮したのだが、一面で思い込みが強く、ナルシズム的な気性があり、人間関係を上手く作れず、それらが保守的な時代の世相と、小倉という土地柄に増幅されて誤解が誤解を生んだ。能力を評価され「アララギ」の同人となるが、虚子に嫌われ、疎まれて除名されてから、作品に精彩を欠くようになり、自分の句集の出版に期待を欠けたが叶わず、戦争に入って、窮乏と栄養失調で他界した。虚子は久女の「アララギ」除名を正当化するために事実を捏造し、彼女の生を貶めた。 著者は人間、久女によりそいながら、その才能を評価し、久女の実像を形にした。「花衣ぬぐやまつわるひもいろいろ」「谺して山ほととぎすほしいまま」「朝顔や濁りそめたる市の空」「紫陽花に秋冷いたる信濃かな」「夕顔やひらきかかりてひだ深く」「鶯や螺鈿古りたる小衝立」。514頁の大作。
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ややひいきの引き倒しも。
松本清張や吉屋信子が描いた久女の姿を訂正する、というので、久女の娘の石昌子、増田連などの著作を参考にしつつ描いている。この点、先行研究によって有名作家が書いたという側面がある。 また事実関係の細かな違いは指摘されるが、高浜虚子に、返事もないのに230通の手紙を送り続けたとか、久女が変人だったことは動かぬ事実で、最後は精神病院に入るが、全般に田辺は、久女が変人だったということを記述しながら、それは純真さのゆえだとか、精神病ではなかったとか、ひいきの引き倒しめいた評言が目立つ。230通の手紙ってそれはストーカーで、私は虚子がそんなにいい人間だとは思わないが、これは「師匠への片思い」で、虚子も怖かったろうと思う。