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昭和二十五年 最後の戦死者

Shogakukan Nonfiction Grand Prize

昭和二十五年 最後の戦死者

城内康伸

Published as Showa Niju-gonen Saigo no Senshisha, this nonfiction work follows the Japanese special minesweeping unit sent into Korean War waters, revealing a little-seen memory of postwar Japan's involvement.

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Work Information

By tracing Japanese men who went to Korean War waters, the book uncovers a shadowed part of postwar history.

Awarded under the title Chosen no Umi e: Nihon Tokubetsu Sokaitai no Kiseki, it was published by Shogakukan as Showa Niju-gonen Saigo no Senshisha and follows the realities of the minesweeping unit sent during the Korean War.

Review Summaries

  • The work is valued for tracing a neglected part of postwar history through testimony and sources. It offers an entry point for considering the links between postwar Japan and the Korean War.

Book Information

Publisher
小学館
Published
2013-12-04
Pages
268 pages
Language
日本語
ISBN-13
9784093798549
ISBN-10
4093798540
Price
307 JPY
Category
本/文学・評論

朝鮮戦争に「参戦」した日本人たちの真実 1950年6月に北朝鮮による韓国への侵攻で勃発した朝鮮戦争――北朝鮮軍が敷設した機雷を除去するため、朝鮮半島沖に出動した日本人がいた。当時、海上保安庁に所属の「日本特別掃海隊」。旧海軍軍人を中心とする約1200人の掃海隊員によって掃海作業は進められ、47隻の船舶が出港した。 戦時下にある朝鮮水域での掃海作業は戦闘行為に当たり、日本が掃海部隊を派遣することは憲法に抵触する。しかし、主権回復前であった日本としては、米国の要請を断ることは難しい――そうした背景のもと掃海隊は時の首相、吉田茂によって、いわば隠密に組織された「秘密の部隊」だった。 掃海作業では、掃海艇の一隻が機雷に接触して沈没、死者1人、18人が負傷。しかし、そうした被害にもかかわらず、日本特別掃海隊の存在は長らく秘され、派遣された隊員たちの「生の声」はなかなか表に出ることはなかった。 朝鮮戦争の休戦協定が締結されてから60年の節目となった今年。著者は、高齢者となった元隊員の生の声をできるだけ多く掬うなかで、自分たちに課せられた任務を誠実に遂行しようとする責任感に溢れた姿と、仲間同士の固い絆を発見していく。

Reviews

  • Good.

    きれいでした。

  • インタビューと手記の集大成

    非常に丁寧に昭和二十五年海上保安庁掃海隊の朝鮮戦争における極秘掃海任務を追っておられます ただしあくまでもインタビューと手記の集大成(ルポルタージュ)であり、歴史書ではありません 個人的には少なくとも米側の見解ももっと確認した方が、この任務の歴史における意義を示す事が出来たのではないかと思います

  • 綿密な取材から浮かび上がる男たちの格闘

    年末年始を利用して本書を読んだ。朝鮮戦争に日本人が「参戦」し、死者まで出しているとは、これまで知らなかった。 筆者は朝鮮戦争当時に朝鮮水域に掃海隊を派遣したのは明らかに憲法違反と前置きした上で、それを否定する論を展開するのではなく、丹念に取材した現場に派遣された掃海隊員たちが経験したエピソードをひたすら記している。 部下の生命を最優先として苦悩する掃海艇艇長、過酷な環境で、掃海のプロとして丹念に作業を続ける若い隊員……。日本人の本来持つ凜とした姿が読む者の胸を打つ。栄光もなく名誉もないのに、機雷と格闘する男たちが、とにかく格好いい。こんな人々がいたんだということを、多くの若者に知ってもらうために読んでほしい。 海上保安庁本部と現場との葛藤、エリート官僚の虚栄心、部下を思い辞職覚悟で現場を離れる指揮官の英断など、現代社会の会社で起きている出来事と相通じるものが多く、組織論、リーダー論を考える上でも参考になる。 必読のノンフィクションです。映画化を望む。

  • 読後感

    戦後掃海業務に従事された方達の苦労の一端を知ることができた。

  • 今なら”特定秘密間違いなし”の戦後史のタブー

    著者の綿密なる取材力によって”戦後史のタブー”がゆっくりとゆっくりと炙り出されていく。 今から60年前、旧帝国海軍の”生き残り”が朝鮮戦争に従事していたという事実は、現代ならば特定秘密に指定されること間違いないだろう。 昨今、日韓の緊張が高まるばかりだが、朝鮮海峡で「殉職」した日本人がいたということだけでも朴大統領に知ってもらいたいものだ。 ただし、ある種のヒロイズムのなかで男たちは朝鮮に向かったわけではない。 「大言壮語せずに、国を護るときには、十分に任務を果たす」ことを海軍用語でサイレントネービーと呼ぶらしい。 そうした責任感溢れた元隊員たちの職業意識に心を打たれた。 この本で紹介されるのはすべて、当時、海を渡った元隊員たちの「生の声」である。 齢八十を超えた元隊員たちをくまなく探し回った著者には「お疲れ様」といってあげたい。

  • これぞ日本の男!

    衝撃の事実である。日本は朝鮮戦争に参戦していた。千二百人もの公務員が命令によって戦地に赴き、命懸けの掃海作業に従事し、戦死者まで出していた。思いっきり憲法9条違反である。そしてその働きは高く評価され、講和条約に有利に働き、日本は主権を回復した。日本人全員が恩恵を受けている。 もっとも驚くべきは、これだけ国家に貢献しながらも、参戦した男たちが全員沈黙を守り、30年も秘密が保たれたことだ。黙々と務めを果たし、決して誇らない。そんな男が大勢いたのだ。 掃海艇が触雷・沈没して部下を失い、自らも九死に一生を得た子持ちの艇長が、「部下の遺体を拾って帰りたい」と志願して再び戦地に赴くシーンは感動的である。 また最初はバカにしていたイギリス海軍が、日本隊の優秀さに驚き「給料を三倍出す」とスカウトしてきたのを、「私は国のため働いているのであって、給料のため働いているのでない!」と断固拒絶した話は海の男のプライドを感じさせる。 日本が本当に苦しかった時代、本物の日本男児がいた。戦死した中谷坂太郎氏が靖国神社に合祀されんことを願う。

  • 埋もれていた史実を浮き彫りにする超一級のルポ

    筆者は朝鮮半島報道の第一人者として有名なジャーナリスト。高齢の当事者から丹念に証言を厚め、膨大な資料と重ね合わせながら、朝鮮戦争当時の日本特別掃海隊の活動を見事に描きだした。当時から長い間、掃海隊の活動は国家権力によって隠されてきた。だからこそ、光を当てる必要がある。朝鮮戦争による特需が戦後日本の復興に影響したことは確かだろうが、「日本と朝鮮戦争」の関係はそれだけではない。犠牲者も出した日本特別掃海隊の隊員たちは、どんな思いを胸に活動していたのか、私たち日本人はもっと知るべきだ。

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