Shogakukan Nonfiction Grand Prize
マイホーム山谷
A reportage centered on Masaki Yamamoto, founder of the private hospice Kibo no Ie in Sanya, tracing the realities of care and welfare, his fall from grace, and the search for his missing wife.
Work Information
Through the light and shadow of a Sanya hospice founder, it examines the realities of care.
A long-form report on the private hospice Kibo no Ie in Sanya and the couple who founded it, Masaki and Mie Yamamoto. Through the founder's later life after once being called the 'Schindler of Sanya,' it explores the ideal and breakdown of local care and the boundary between those who support and those who are supported.
Review Summaries
-
The review says the book depicts Sanya's changes through Yamamoto's harsh, awkward way of living, and highlights the striking excess of trying to save oneself by supporting others.
Book Information
- Publisher
- 小学館
- Published
- 2022-04-26
- Pages
- 256 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 13 x 2 x 18.8 cm
- ISBN-13
- 9784093888578
- ISBN-10
- 4093888574
- Price
- 1200 JPY
- Category
- 本/文学・評論
第28回小学館ノンフィクション大賞受賞作 日本有数のドヤ街として知られる東京・山谷。 この地で2002年に民間ホスピス「きぼうのいえ」を創設した山本雅基氏と妻・美恵さんは、映画『おとうと』(山田洋次監督)のモデルとなり、NHK『プロフェッショナル』で特集されるなど「理想のケア」の体現者として注目を集めた。 ところが、現在の「きぼうのいえ」に山本夫妻の姿はない。 山本氏は施設長を解任され、山谷で介護を受け、生活保護を受給しながら暮らす。美恵さんは『プロフェッショナル』放送翌日に姿を消し、行方が分からないという。 山本氏は、なぜ介護を担う立場から受ける立場になったのか。 なぜ美恵さんは出て行ってしまったのか。 山本氏の半生を追う中で、山谷という街の変容と、特殊なケアシステムの本質を見つめた、第28回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 選考委員絶賛! ●星野博美氏――「助ける側と助けられる側の境界線が曖昧な、山谷の特異な寛容性を見事に描ききった」 ●白石和彌氏――「人間を見つめるとは、どういうことか改めて勉強になりました」 ●辻村深月氏――「ユーモアを交えつつも、何かや誰かを否定するスタンスを決して取らないのが素晴らしい」 【編集担当からのおすすめ情報】 山谷で有名ホスピスを成功させた山本雅基氏は、2000年代にメディアの寵児となり“山谷のシンドラー”とも呼ばれた。 しかし、2010年代に入るとメディアの報道は激減する。実は、妻・美恵さんの失踪や、自身のアルコール依存症、そして統合失調症の診断、ホスピス理事長の解任、生活保護の受給……と、山本さんをめぐる状況はめまぐるしく変わっていたのだ。 ――そんな話を著者・末並俊司さんから聞いた時、山本さんの半生をもっと知りたいと思った。そして本作『マイホーム山谷』は、山本さんの光と影を通して山谷のケアシステムを見つめ、日本の介護・福祉問題を考えるルポルタージュになった。多くの方に読んでいただきたい1冊です。
Reviews
-
誤読感が良い
ドヤ街・山谷を山本氏への取材を基にその在り方、変容を 追っていくというノンフィクション 、、、なのだが著者が山本氏と変な距離感、交友関係が出来てしまった為 何と云うかジャーナリズム的視点でもなく、ケア、手助けする側の視点でもない なんか変なルポルタージュになっている そしてそれがこの書籍の味と云うか、読んでて妙に暖かい気持ちにさせる 「目の前に困ってる人が居たら助ける」 良心があるなら当たり前の感覚、継続的に実践できてる人は少ない現実 その現実を知れるよい書籍です
-
成功
あるべき正しさ、美しさ わたしがこれまで生きてきて 本当に大切だったもの 改めて考えるばかり
-
偏見を持たず、批評をせず、ありのままの人間を描いた名著
誰かの力になりたいという思いは人間の本能だと思いますが、そう思う人が実は逆に助けを求めている状況によるものであったり、感謝を求めているものであったり、共依存的なものである場合などもあって、第三者の視点からは関与が難しいものと思います。 本を書く方の多くは知識があるだけに、人に対しても分析をして、ああすればいいのに、こうすればいいのにとステレオタイプな批評をしがちですが、本書の著者はそういったことをせずに、取材を行った全ての人に寄り添い、あるがままの人間を受け入れてそれを文字にされています。ある意味、赤塚不二夫の「これでいいのだ」的な思想(それは生きていくうえで不可欠である)と似たものを感じました。 本書の執筆は、著者がご両親を失われ、心理的な救いを求めたことから始まったとのことであり、著者自身も登場人物としての重要な役割を担っています。取材、出版を通じて著者が結果として多くの人を助け、救っていること(またそれが著者自身の回復にもつながっていること)に不思議さを感じ、ときには助け、ときには助けられという人生の長旅の一部を見るようでした。 また、世間からの注目がピークであるときにもかかわらず謎を残したままの美恵さんの失踪は、著者の執念の取材によって、美恵さんご本人の口から当時の心情が語られており、推理小説を読むように引き込まれました。 これまで〇〇大賞受賞作というものにあまり興味を持っていなかったのですが、良い作品に出合うきっかけを与えてくださった小学館ノンフィクション大賞、好きになりました。
-
思った内容では無かった‥。
介護施設を一から立ち上げた御夫婦の事が書かれていたが、ありのままに書かれていて脚色が無いせいか 超人ではない色々な事情を抱えた御夫婦がここまでやれたのは、介護保険と周囲の方々の働きがあったからではないかと感じました。奥様は引っかかりを感じながらも献身的に支えてこられ‥でも介護業界ってそういう感じ多いのではないかな。損得抜きで考えられる人じゃないと始めないと思いますし一人では出来ない事ですし。 もっと超人の記録かと思い購入したのである意味期待外れでした。
-
人間の暖かみを持ったライター
相手の懐に飛び込み、自分でも疑問に思いながら取材者と支援者との間を行ったり来たり。それでも、取材相手から、友達と呼ばれるところに筆者の人間的な暖かみを感じる。それを山谷の人々も感じたのではないか。
-
迅速でした。
本の外側、内側ともきれいで問題台無しです。
-
難し問題
山谷の抱える問題の一部が見えた様な気がした。
-
きぼうの家を支えた人々。
きぼうの家の設立から現在に至るまで、関わられた方々の証言が語られています。理想と現実の違い。さまざまな境遇にある人を理解し、寄り添うことは、どのようにすればできるのか。当時、酷いバッシングにあわれていた江原さんの証言からその答えが見出せると感じました。
Related Literary Awards
- Shogakukan Nonfiction Grand Prize Edition 28 (2021) ・grand prize