最後の読書
A collection of essays in which a lifelong reader writes lightly about the final chapter of his relationship with books as aging weakens eyesight and memory and changes his bond with his library. Referring to figures such as Shunsuke Tsurumi, Aya Koda, and Atsuko Suga, it captures the pleasures of reading visible only after a long life with books.
Work Information
Because reading may soon become impossible, it becomes a fresh joy all over again.
Saigo no Dokusho is an essay collection that considers the meaning of continuing to read through failing eyesight, changes in memory, the sorting of books, and farewells to friends and mentors. It presents reading not as a lonely habit of life's end but as an activity that continues to open outward to the world.
Review Summaries
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Its charm lies in treating the decline of reading not merely as loss but as the source of new perceptions available to an older reader. The author's long experience as an editor gives depth to the personal recollections.
Book Information
- Publisher
- 新潮社
- Published
- 2018-11-30
- Pages
- 264 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 13.6 x 2.1 x 19.5 cm
- ISBN-13
- 9784103185338
- ISBN-10
- 4103185333
- Price
- 2090 JPY
- Category
- 本/文学・評論/評論・文学研究/日本文学研究
老人になってしみじみわかる。これぞ本当の読書の醍醐味! ついに齢八十。目は弱り、記憶力はおとろえ、本の読み方・読みたい本も違ってきた。硬い本はもう読めないよ、とぼやきつつ先人たちのことばに好奇心をかきたてられる。鶴見俊輔、幸田文、山田稔、天皇と皇后、メイ・サートン、紀田順一郎、吉野源三郎、伊藤比呂美……。筋金入りの読書家による、滋味あふれる読書案内。
Reviews
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最後の読書
本好きには堪えられない作者。芋蔓しきに紹介されている本も購入しました。素晴らしい本です。
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(2019年―第8冊)老境が視野に入り始めた私は、いかに最後の読書を迎えるのだろうかと思いながら読んだ
著者は1938年生まれの評論家。晶文社の取締役を務めるなど出版業界にも縁が深い著者が、齢(よわい)80歳にして自らの老いと読書についての思いを身辺雑記風に綴った随想集です。 鶴見俊介や幸田文など先輩諸氏の老いと読書についてつづったかと思うと、幼少期の読書の思い出に思いを馳せ、さらには自らの視力の衰え、読んでも憶えていられない記憶力の衰え、終活の一環としての蔵書処分の寂しさ、今更ながらの古典文学への挑戦など、年齢を重ねたからこそ見えてくる読書の世界が興味深く綴られていきます。 「若者や壮年とちがって、老人の日常(リアル)は基本的に『何でもないこと』だけでできているから」「その『何でもないこと』をうまく表現できないと、なんだか腑ぬけたようなものしか書けなくなってしまう」と嘆く著者の文章のうち、目を見開かれたのは近年『 君たちはどう生きるか 』がベストセラーとなった現象を著者が読み解くくだりです。 「私のような老人だけでなく、『いまの人』までが『ことによったら裏切るかもしれない私』へのおそれをいだきはじめている。それが全面的にいいことだとは、とてもいえないのである」(139頁) 確かにあれは少年が友人を裏切る弱さをどう克服していくかという話でした。そうした話に日本人が手を伸ばし、なおかつ高い評価の声を寄せているのは、自己への恐怖心だと指摘する点には目を向けるべきでしょう。 最後に心に残った言葉を引き写します。 著者は美智子皇后が『 橋をかける 』で「本への感謝をこめてつけ加えます。読書は、人生の全てが、決して単純でないことを教えてくれました。(略)人と人との関係においえても。国と国との関係においても」と綴っていることを紹介した後、こう自身の気持ちを記します。 「私たちは『決して単純でない』世界を、それぞれが『決して単純でない』しかたで生きてゆくしかない。読書は、その『単純でない』環境に耐える力を私たちにあたえてくれる。これまでもそうだったし、きっとこれからもそうだろう」(93頁) ----------------------- 以下の書をあわせて紹介しておこうと思います。 ◆永江朗『 51歳からの読書術―ほんとうの読書は中年を過ぎてから 』(六耀社) :著者は1958年生まれの著述家。マンガの大人買いや絵本や少年文庫、和歌や漢文まで幅広く50代の読書を楽しんでいる様子が綴られます。新書のレーベルで外れが少ないと感じるのは岩波新書、中公新書、講談社現代新書、そしてちくま新書だという主張には頷かされます。 ◆山田太一『 月日の残像 』(新潮社) :テレビドラマのシナリオライターとして知られる著者のエッセイ集で、特に「減退」と題された随想が心に残りました。 「減退」という言葉が指すのは性(欲)の減退です。齢(よわい)七十を重ねた著者はかつてのように「反射神経のように性欲で分別するところ」がなくなったと綴ります。 「しかし、私は減退が新鮮だった。別の世界へ足を踏み入れたぞ、という小さな興奮があった。負け惜しみだと笑われそうだし、幾分その通りかもしれないが、減退を意識してそれを受け入れると、肩の荷をおろしたような気持になった」(30頁)。 いつか私も著者の年齢に達した際、この随想を思い返しながら著者の胸の内を想い返したいと思っています。 ◆関口良雄『 昔日の客 』(夏葉社) :この随想集の中に「読書の終着駅」という言葉が出てきます。この言葉を読んだ私自身の終着駅となるのは一体どんな本なのだろうか。いつかやって来るその時のことが楽しみであり、また淋しくも感じたのでした。 .
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本は読めば読むほど読みたい本が増殖するという困った本の一冊。
本好きがますます本好きになる本です。書評集であり読書のお誘いでもある。
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大層良い内容でした
本を紹介しながら著者の意見を述べている、素晴らしい本でした。まさに高齢となってきた自分にとってとても参考になる本でした。
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博覧強記というか、変幻自在というか、私も津野さんのような読書人でありたいな!!
本書を読んでいるとき、 「本の雑誌」の10月号が、「定年後本当に本が読めるのか!?」の特集を組んでいて・・・ レビューしていますから興味のある方は参照してください・・・、 色んな考え方があるもんだなと、本書と併読し、面白く読ませてもらいました。 本書でも、高齢者に付き物の体力、気力、記憶力の衰え、 そして目の不調、等は切実に記述されています。 私も古希を超えましたから、当然のことですが、 本書に書かれているようなことはかなり理解できるようになりました。 電子書籍、蔵書の処分、といった老人特有問題だけでなく、 戦後の貧しかった時代の読書、上皇后さまのお話、ピエトロ・ジェルミの「鉄道員」 貸本屋の話、老年の糞尿譚、大西巨人、須賀敦子、そして山口瞳もちらっと出てきます。 博覧強記というか、変幻自在というか、私も津野さんのような読書人でありたいな!!
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買いです。
休日の朝に必ず偵察に行く近所の大型書店の平積みの新刊で見つけ、そのどこか懐かしい装幀に思わず手に取りました。帯の「あと何冊読める?」の文字に身がつまされましたが、著者は、やはり読書好きの父と同じ年の生まれで、我がこととして考えるのには少しだけ早いのかもしれません。遅ればせながら先日、「滑稽な巨人」を読んだので、続けて早速の購入です。 内容としては、加齢からくる目や記憶力の衰えであったり、それでも日々手にする新たな本や、本を通しての人との出会いであったりに喚起され、徒然に綴った一冊と言ってしまえば言えますが、その思索の広がりや、携わってきた仕事や関わってきた方々の広範さに圧倒されます。
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表題と内容が異なるのでは・・・
表題から想像して買ったけど、読んでみてボクの期待とは異なっていた。 「人生最後の読書はどうあるべきか」とは違ったな! 残念!
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若々しさに脱帽
読売文学賞受賞と聞いて買った。 「最後の読書」というタイトルなので、陰々滅々とした辛気臭い内容かと思ったらこれが大違い! とても80才に近い人が書いたとは思えない生気あふれる筆致、みずみずしい文章は嬉しい驚きだった。『皇太子の窓』『節経節』など思わず読みたくてたまらなくてたまらなくなる本の紹介もすばらしい。