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鶴見俊輔伝

Osaragi Jiro Award

鶴見俊輔伝

So Kurokawa

This major biography follows the ninety-three-year life of thinker Shunsuke Tsurumi from childhood to old age. Through family, study abroad, war, The Science of Thought, and Beheiren, it outlines postwar Japanese thought.

biographypostwar thoughtShunsuke Tsurumiintellectual history

Work Information

A thinker’s life becomes a way to read postwar Japan’s intellectual history.

Published by Shinchosha, this biography covers Tsurumi’s family background, American years, wartime experience, postwar intellectual movements, and aging, with chronology and indexes.

Review Summaries

  • The biography is praised for combining extensive sources with close personal knowledge to render Tsurumi as an active, multidimensional figure.

Book Information

Publisher
新潮社
Published
2018-11-30
Pages
568 pages
Language
日本語
Size
13.9 x 3.4 x 19.7 cm
ISBN-13
9784104444090
ISBN-10
410444409X
Price
4070 JPY
Category
本/人文・思想/哲学・思想/歴史・学派/東洋思想/日本/日本思想史

戦後日本を代表する思想家の93年の歩み。幼少期から半世紀にわたって行動をともにした著者による、初めての本格的かつ決定的評伝。後藤新平を祖父に、鶴見祐輔を父に生まれた鶴見俊輔。不良化の末、渡米してハーヴァードに入学。日米交換船で帰国して敗戦を迎える。その後の50年にわたる「思想の科学」の発行、「ベ平連」の活動、「もうろく」を生きる方法まで。あらゆる文献を繙き、著者自身の体験にも照らしつつ、稀代の哲学者の歩みと思想に迫る。

Reviews

  • 伝記の白眉

    素晴らしい伝記です。

  • 自分で自分を編集し続けた生涯

    鶴見俊輔は、自分が経験したことや本で読んだことなどをほとんど忘れない記憶力の持ち主だったという。たとえば、「思想の科学ダイジェスト」を編集する際も、二千にのぼる掲載論文の中から誰かがタイトルを挙げれば、鶴見さんは、数秒間考えたのち、その要約を語り始めたという。 けれども、彼はたんなる再生機ではなかった。彼は経験したことをつねに批判的に考察してきた。経験を編集したのだ。加工や修正ではない。使える知にしたのだ。 祖父・後藤新平はスターリンに「(張作霖は)一種ノ愛国者ナリ」と答える。その張作霖が爆殺されたことを知った幼い鶴見俊輔の胸には「(日本人とは)こうやって人を殺したり、悪いことをするものだと・・・刻まれる」(p.47)と著者の黒川は記している。 鶴見俊輔は17歳でハーヴァードに入学。そこで「組織神学」の講義も受け、汎神論やヒンズー教、サンタヤナなどに接する。それは小学校のころすでに触れていた柳宗悦の神秘への感覚と重なった。そこから学ぶ「日常の神秘のなかに、また一つのプラグマティズムへの回路があった」(p.108)と著者は評す。 日米開戦。交換船で帰国。徴兵。ジャカルタ配属。「捕虜殺害の命令は、偶然にも、自分の隣の同僚に下った。だが、その命令が自分に下っていたらどうしたか?・・・・やはり自分も捕虜を殺したかもしれない。だとすると、戦場で一度は人を殺した者として、自分は、その後をどうやって生きることになっただろうか」(p.155)。 病気のため帰国させられる途中「昭南島」でインドの思想家の英書を入手する。「序文で、著者タゴールは、インドの伝統的な教義の経験から立ち現われてくる生きた言葉の意味は、特定の論理的な解釈の体系によって汲みつくせるものではない、と述べる・・・・・論理的分析を無限に許す日常の神秘の感覚は、日本の皇統だけが万世一系という問答無用の国体論とは対極を示す、東洋思想のあり方だった」(p.159)。 その後、思想の科学、大学教員就任、べ平連、学園への機動隊導入に抗議しての辞任などなど・・・ そして、彼も高齢者になるが、そこでも、経験とそれへの省察は継続される。「『もうろく』を一つの方法として、この日々の断片を記録していくことで、さらに新しい冒険に出られないか、という知的野心を彼は抱く。いまの自分が意識していない自分に、そこで会えるのではないか、ということである。細部の枝葉が落ちていき、大ざっぱな枝の部分が姿を現わしてくるように。彼は、今でも自分に対する編集者なのである」

  • 鶴見俊輔の存在を新聞で知り、取り敢えず本書を読み、思想が一致しているのが気に入った

    鶴見俊輔の存在を新聞で知り、取り敢えず本書を読み、思想が一致しているのが気に入った

  • 自前の思想

    素晴らしい伝記で、500ページを超える大作なのに、一気に読んでしまいました。 アメリカで教育を受けた鶴見が、終生、日本で自前の思想を構築しようとしたことがよくわかります。 自分の足で立って歩き、あくまでも自分で考え抜こうとした生涯。 今こそ必要とされることなのではないでしょうか。 もっともっと宣伝され、書評にも取り上げられることを望みます。 達意の伝記を書かれた著者に感謝します。

  • 読みやすくある種の臨場感みたいなものを感じるとても面白い。

    読みやすく、時代を一部共有する世代として面白く読んでいます。 氏の生き方に限りない尊敬を込めて・・・。

  • で、鶴見俊輔の思想って何?

    時代状況と、鶴見俊輔の立ち位置、出版・文化における功績は分かりました。 で、結局、鶴見俊輔の思想って何? 鶴見俊輔を運動家としてよりも、著作家としてしか意識していなかったので、本文中に思想の系譜は大して書かれていなかったことに驚きました。 安保などにリアルタイムで関わった、生きている鶴見俊輔に惹かれていた人向けの伝記。 書かれたものでしか関わっていない世代に向けて、残したものとの関係性についても丁寧に書いて欲しかったです。 そもそも、なぜこうも煩雑な交遊関係の羅列ですべてを語った気になるのでしょうか。 知っている人には、「こんな繋がりがあったのか(ニヤリ)」とできますが、その繋がりが持つ時代的な意味をもっと分析してくれないと、分かりにくい部分がありました。 伝記に色々求めすぎなのでしょうか。

  • 鶴見俊輔はプラグマティックに生きた

    この伝記を読んで鶴見俊輔の生きざまが分かった。彼はプラグマティックに生きた、生きざるを得なかったのだ。学生時代に彼の哲学の講義でプラグマティズムの話を聞いたがよく分からなかった。卒業後彼は大学を去ったが、理由が判然としなかった。だが、国立大学の教師が国策に反対するのは矛盾を含む、と言われれば、なるほど プラグマティックに生きるとはこうゆうことかと納得できた。周作である。

  • さすがです。

    内容はやや難しいですが、放り出す気にはなりませんよ!

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