雪沼とその周辺
A linked story collection set in the mountain town of Yukinuma, portraying fading shops, workshops, and the lives shaped by them.
Work Information
雪沼とその周辺 distills the core of 堀江敏幸's work into a story or line of thought that reaches the reader clearly.
A linked story collection set in the mountain town of Yukinuma, portraying fading shops, workshops, and the lives shaped by them. It can be read not only in the context of the prize, but also through the themes the work itself develops.
Review Summaries
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Readers prize the tactile detail and quiet afterglow. Rather than dramatic plot, the book offers the time of a town and the traces of individual lives.
Book Information
- Publisher
- 新潮社
- Published
- 2003-11-01
- Pages
- 187 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784104471027
- ISBN-10
- 410447102X
- Price
- 1540 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
第40回(2004年) 谷崎潤一郎賞受賞
Reviews
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一気読みせず、一編づつゆっくり余韻を味わいながら読んだ。
ちょっとずつ読み進め、じんわりとした味わいがあった。雪沼には少しゆっくりで古びた時間が流れているかのよう。最終営業日のボウリング場店主。料理教室主催者の葬儀に集まった面々。レコード屋。オーダーメイドの特殊な工業機械を操る工場主。せかせかせず、キリキリと攻撃したりせず、のんびりあたたかな人々のストーリーが、少しずつ繋がりを持ちながら語られていく。なにもかも効率ばかり追い求めたり、なにもかもきれいに説明がつけられたり、そういったものじゃないでしょ?という静かな声に充たされているようなひとときを味わえました。
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短編集。最初の短編を手元に置きたく、購入。
「雪沼」という町?一帯?のいろんな物語。 全体で群像劇になっていますが、 一個一個が丁寧に書かれていて、静かな感動がある短編集。 とにかく、確か賞をとった一個目の「スタンスドット」は、作り込まれて 感じたことのない感動をした、あまりに秀逸な作品。 これは買ってよかった。
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もんり
美品でした。間違えて2冊注文してしまいました。どなたかにお譲りしたく思います。
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架空の町を舞台にした傑作短編集
『雪沼とその周辺』 堀江敏幸 新潮文庫 「雪沼」という架空の町に暮らす人々の日常を描いた短編集。まず、この命名が素晴らしい。どこかはかなくて、ひっそりしたところ、人里離れた場所、というイメージが湧く。そしてこの町にも、住民たちにも、この名前がよく似合う。 老いた男性が細々と営業してきたボウリング場をついに閉める日を描いた一話目の「スタンド・ドット」を読み終えた時、予期しない感動に包まれた。それは強烈な感情ではなく、身内に染み渡っていくようなしみじみとした読後感だった。 ここに登場する人々は、誰もが喪失感や欠落感を抱えている。過去を語らぬまま亡くなった、いっぷう変わった西洋料理店のオーナー(「イラクサの庭」)、小学生並みの身長しかないレコード店主(「レンガを積む」)、料理のセンスもないし努力も足りないことを心の底でいつも恥じている中華料理店の店主(「ピラニア」)、亡き親友と一緒に作った凧を、その息子と上げる約束をする独身男性(「緩斜面」)等々。でも、これらは雪沼の人々に限ったことではない。人間誰しもが大切な人々や大事にしているモノを失ってしまった喪失感や、自分に不足している部分に対す欠落感を抱えて生きている。しかしこの小説では、失われたもの、足りていないものまでもが、人生の味わい深い滋味となっていることを感じさせてくれる。ただし、「送り火」の、まだ小学生だった一人息子を亡くしてしまった”歳の差夫婦”の悲しみはあまりに深すぎて、十三回忌を済ませてもなお、消えることはないのだけれど。 どの作品の登場人物も地味で目立たないような人ばかりで、その物語も同様なのだが、共通して持っているものがある。それは「品格」だ。「品格」とは地位やお金のあるなしに関係ない、その人の人間性というか、生き方に由来するものである。ここには悪意とか憎しみとか、ドロドロした人間関係などが全く見られない。それでいて嘘くささがなく、本当にこんな町があり、これらの人々が実際に住んでいるのではないかと思わせるようなリアリティがある。 もう一つ特筆したいのは、この本を読むと「音」が聞こえてくることだ。ボウリングのピンに球があたって倒れる瞬間の独特な音、レコード屋さんの古いステレオの下にレンガを敷いて調節した時の音色の変化、ゲップの音でさえも、この作者の筆にかかると下品にならないのが不思議だ。微妙な音をこんなふうに言葉で表現できることは驚きである。 町を描いたものとしては、ソーントン・ワイルダーの戯曲『わが町』も大好きだが、それに劣らない素晴らしい作品である。
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期待どうり
直ぐ届き、綺麗でした。読みたいと思っていた本でしたので有り難かったです。
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その町で暮らしてみたくなる
この作家は恥ずかしながら初読でした。いいですね、品のいい邦画のようなイメージが頭に浮かんで、しばしその土地にいるような気分で没頭できます。雪沼という架空の町、おそらくはいくらか過疎化が進んでいる、そしてどこか優しい死の香りが漂う、そんな場所に生きる人々の連作短編集になってます。誰かに最近なんかいい本ない? って聞かれたら、この本を薦めそうな気がしてます。
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まったく興味を持てませんでした
たぶん、素晴らしい作品なんでしょうけど、わたしには退屈でした。著者と同年代ですがまったく興味を持てませんでした。文章もたまにぎこちないところがあったと思います。それでも最後まで読んだのは著者の力量でしょう。
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落ち着く。
何故だか分かりませんが、この本を読むと落ち着きます。細かい描写なのですがその言葉の選択が素晴らしい。著者の他の本も読んでみたくなりました。