Mainichi Publishing Culture Award
国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて
A memoir-like nonfiction work by Masaru Sato, a former Foreign Ministry official nicknamed Rasputin, recounting his arrest, interrogation, and experience of what he frames as politically driven prosecution. It analyzes diplomacy, intelligence, and state power from an insider's perspective.
Work Information
An insider in a Foreign Ministry scandal recounts the machinery of state power and intelligence.
One of Masaru Sato's representative nonfiction works. It was published as a hardcover by Shinchosha in March 2005 and later issued as a Shincho paperback. Bookseller bibliographic data confirms the hardcover ISBN.
Review Summaries
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Readers value the tension of seeing the logic of state institutions from an insider's perspective. The book is read not only as an account of a case but also as a study of organizational culture around diplomacy and intelligence.
Book Information
- Publisher
- 新潮社
- Published
- 2005-03-26
- Pages
- 398 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 19.7 x 14.3 x 2.4 cm
- ISBN-13
- 9784104752010
- ISBN-10
- 4104752010
- Price
- 376 JPY
- Category
- 本/社会・政治/政治/日本の政治/公務員・官僚
『自壊する帝国』で第38回大宅ノンフィクション賞受賞した佐藤 優、衝撃のデビュー作。外務省、検察庁、永田町を震撼させ「国策捜査」を日本 中に知らしめたた告白手記! 外務省元主任分析官は、政治と外交の最前線で何を見たのか? 有能な外交官にして傑出した情報マン──。国を愛し、国のために尽くしたにも かかわらず、すべてを奪われた男が、沈黙を破り、「鈴木宗男事件」の真実と、 「国策捜査」の実態を明らかにする。 「背任」と「偽計業務妨害」容疑で逮捕され、東京拘置所での拘留生活は、なん と512日にも及んだ。2005年2月に下された第一審判決は懲役2年6カ 月、執行猶予4年。しかし、男の闘いはまだまだ続く──。
佐藤 優 1960年生まれ。1985年、同志社大学大学院神学研究科修了の後、外務省入省。 95年まで在英国日本国大使館、ロシア連邦日本国大使館に勤務した後、95年より 外務本省国際情報局分析第一課に勤務。2002年5月に逮捕、現在起訴休職中(元主 任分析官)。外交官として勤務するかたわらモスクワ国立大学哲学部客員講師 (神学・宗教哲学)、東京大学教養学部非常勤講師(ユーラシア地域変動論)をつと めた。
Reviews
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絶対に読むべき本!!!
ここまで心揺さぶられて心底感動した読書は久しぶりです。 目に見える世界(社会)の背後に隠れている実態は本当のところ、どうなっているのか? 隠蔽されていて、普通に生きているだけでは全く見えないが、人間として国民として、本来知っておかなくては危険なことが、とてもよく分かります。 しかし、この本を読む価値はそこに留まりません。 人間の真価はどこにあるのか?という根源的なテーマを、終わりに近づけば近づくほど、改めて考えさせられます。 検察官や看守との心の交流、著者から見た死刑囚の姿、どれも心を鷲掴みにされ、感動で何度も涙がこぼれました。 残念ながら世の中には、表面的なことや目先の損得で言動を変えるような人が多いので、この本を読んで心洗われると共に、誰に評価される生き方をすべきなのか?(その「誰?」は、もちろん、目先の損得で言動を変えるような人たちではない)ということを改めて実感させられました。
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2度読み
10年以上ぶりに、じっくり読み始めています。ウクライナ侵攻から2年経った今、ロシアインテリ層の考え方が理解できて大変興味深い。書かれていることが全て真実であるとは思わないが、情報を収集、分析するために必要なことに気づきがあり有益。
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ウクライナ戦争が、鈴木宗男・佐藤優氏の責任を改めて問うている
太平洋戦争で亡くなった日本人は300万人だが、ロシアは第二次大戦で2700万人の犠牲を出した。なぜそんなに多いのか?ドイツ軍が国内に侵入し、モスクワを目指して進撃。住民の大量虐殺を繰り返したからだ。サンクトペテルブルグはドイツ軍に2年以上包囲され、100万人以上が餓死している。プーチンの母親もそのとき死にかけた。アメリカ軍が同じことをやっていたら、犠牲者はもっと増えたはずだ。ロシアは莫大な犠牲を払って最終勝利をつかみ、現在の領土を獲得した。その誇りを根底に、揺るぎない世界観を作っている。日本は今でもナチスと組んだ敵国であり、敗者であると教えている。その敗者の日本に領土を返還するのは、国民の総意として到底不可能である。だからソ連崩壊という大変動があっても、北方領土は返還されなかったのだ。安部元総理は「回顧録」の中で、「プーチンと友好関係を築こうとしたが、結局、彼は元の原理主義に戻ってしまった」と述べている。 佐藤優氏に代表される日本人のロシア専門家たちは、こういう基本事情をきちんと伝えてこなかった。なぜはっきり伝えないのか?彼らは世間の注目を引きつけ、予算を取って仕事を作り出さなければならないため、政治家の耳元でこう囁く。「領土返還を実現させるには、友好ムードの醸成が必要です。北方領土の道路や港を整備してあげましょう」とか、「領土返還の道筋をつけるため、発電所や病院を寄付しましょう」とか、「日本人が北方領土を訪問したとき、ロシア人と共に泊まれる宿泊施設が必要です。友好の家を作ってプレゼントしましょう」とか。商社がそれに乗ってくる。 よく考えてほしい。あなたが財産を他人に奪われた場合、取り戻そうと思って交渉する。相手が返す気持ちになるように、贈り物をするだろうか?そんな馬鹿な真似はするはずがない。では自国の領土を取り戻すのに、なぜ相手に贈り物をするのか?国民がいつ「やってもいい」と同意したのか?そんなことをすれば、インフラが整備されて住み心地がよくなり、住民がますますしがみつくだけではないか?現実にそうなっているように見えるのだが。 ロシアはインフラがきちんと整備されているのはモスクワ、サンクトペテルブルグのような一部の大都市圏だけで、地方はインフラ未整備の未開の地が多い。道路に穴があいたまま放置されているのは普通のことだ。北方領土もモスクワから見れば、辺境の未開の土地だったはずだが、すぐ隣に金はたんまり持っているがお人よしの国があって、そこから金を引き出すことに成功したわけだ。その先駆けとなって活躍したのが、鈴木宗男・佐藤優の両氏なのだ。 佐藤優氏は本書で、裁判の手続き面の瑕疵を取り上げ、この裁判は不当なものだと主張する。また国策の変更によって、我々2人が犠牲になったとも強弁している。しかしそれは典型的な「論点ずらし」であり、「話のすり替え」の詭弁にすぎない。彼らがやろうとした「北方領土返還ビジネス」そのものが問題なのである。検察は結果としてそれを阻止したことになる。参考文献:「独ソ戦 絶滅戦争の惨禍」、「日ソ戦争 帝国日本最後の戦い」、「ウクライナ人だから気づいた日本の危機」
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面白いです。
佐藤さんの本はいいです
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30代以上の日本人は必ず読むべき名著。佐藤優の原点。
2002年の春は国家が狂乱していた。 連日のメディアスクラムによる、鈴木宗男と佐藤優に対する大バッシング。 田中真紀子外相の更迭に対する大非難。 週刊誌とワイドショーを価値判断の基準とする「ノイジーマジョリティ」は国家の諜報に踊らされていたが 5%の「思考する世間」は「何かがおかしい」と本能的に感じていた。 本書は3部構成に分かれています。 第1部は 本書は佐藤優が外務省に入り、北方領土交渉を行っていた際に現場で何があったか。 および検察に逮捕されるまでの著者の機微。 第2部は 逮捕されてから検察との行き詰まるやり取り。 佐藤優氏が担当検事を自分の引力圏に引き落としていく様子。 また拘置所で出会った「先生」たちとの交流。 第3部は 保釈から裁判闘争。 三十一房の隣人。 一連のやり取りを通して、国家とはなにか、外交とはなにか、仕事とはなにか 友達を信じるためにはどのような行動をすべきなのか、筆者の生き方と考え方に 深く感銘を受けました。 特に拘置所に収監されれば、誰しも「社会人としての人生は終わった」と感じ 検察には迎合するか・徹底的に対立するかの2つの選択肢しかないはずなのに 佐藤優氏は「その他の選択」を行い、最終的には担当検事を敵でありながら 信頼関係を結んでいく様は圧巻で、まるで優れた小説を読んでいるようです。 また佐藤優氏は「どんなに仕事で遅くなっても、毎日自分の勉強を欠かさなかった」と 述べていますが、私も及ばずながら筆者に感化され、毎日勉強するようになったこと 自分の頭で物事を考えるようになったことが最大の収穫です。 外務省では「10年に一度の逸材」と呼ばれていたようですが、読書界では 立花隆をも超える「30年に一度の逸材」ではないでしょうか。 「東京地検特捜部に逮捕されるような一流の人物」が、その後どうなったかは みなさんがご存知のとおりです。 本書では曖昧に記述されていますが、この国家の罠を仕掛けたのは福田元官房長官であり 派閥の首領であった森元首相に司直の手が及びそうになり、強烈なストップをかけたのも、福田元官房長官です。 個人的には「3回読まないと理解し切れない、知的水準の高い本」が大好きなのですが 本書はまさに「3回読まないと理解し切れない、知的水準の高い本」です。 このレビューを読んだ方は今すぐ購入し、他のことを差し置いても必ず本書を読むべきです。 人生を変える名書になるかもしれません。 ところであなたは この時「思考する世間」の一員でしたか? それとも・・・
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実に迫力のある本だった。西村検事とのやり取りが巧みな文章力で描かれている。
真実とは何か、自明の理と思われることが認められない。国家とは恐ろしいものだ。
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正義は負ける。 それでは真の外交の土台作りは出来ない。
本書を手にするまで、「ムネオハウス」と揶揄された事件について、本当の事実を知らなかった。 その詳細をマスコミからの情報以外に知るはずもない。大多数の国民はこの報道により「ゴリ押し政治家と、何か強面の外交官が企んで悪い不正をした」くらいの認識しかないだろう。この二人は、マスコミが作り上げる悪役にビッタリはまった。 最初この本を、著者と距離を置いたスタンスで読んでいた。第三者、傍観者に徹したかった。 それが勾留時の取り調べでのやり取りに踏み入れると、もう著者の後見人、あるいは伴走者の視点になってしまっている。 そして思わず目頭が熱くなる箇所も2点あり、心を揺さぶられる。 結果として、国策裁判により有罪にされてしまう。正義は負ける。それでは真の外交の土台作りは出来ない。 その警告書でもある。 この著者の観察眼は、我々の日常生活において大いに参考になる。 自分の周りにいる人間が「味方か敵なのか」、「 敵でもないが味方でもない」 その識別をより深くする必要があると、暗に示している。 相手の言葉に潜んでいる目的、真意を探り当て、地雷を踏まない様にしないといけない。 また、不利な状況になった時に助けてくれる、支援してくれる人がいるかどうか?自分の周辺で考えると怖い。 そして、組織に裏切られた場合、自分がどう行動するのか? 自分の周りの人間への対処の仕方も含め、 読み手への大きな課題を突き付けている。
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興味深い
夢中になって一気に読みました。事実は小説より奇なりです。佐藤優のファンとなりました。