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バカの壁

Mainichi Publishing Culture Award

バカの壁

Takeshi Yoro

The Wall of Fools begins from Takeshi Yoro's argument that people understand only what can enter their own brains, then discusses information, individuality, education, the body, and social assumptions. Written in accessible prose, it warns against the danger of believing one has already understood.

brainbodyintellectual stagnationeducationsocial criticism

Work Information

The book reexamines the mental wall of assumed understanding through the body and the brain.

Published in 2003 as an early Shincho Shinsho title, the book asks how people understand modern society from the viewpoint that information changes constantly while the human body does not change so easily.

Review Summaries

  • Many readers find the author's questions and line of thought stimulating, despite the blunt title. Others are divided over the broad style and assertive tone.

Book Information

Publisher
新潮社
Published
2003-04-10
Pages
204 pages
Language
日本語
Size
18.2 x 11.3 x 2 cm
ISBN-13
9784106100031
ISBN-10
9784106100031
Price
946 JPY
Category
本/社会・政治/社会学/社会一般

「話せばわかる」なんて大ウソ! イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若 者と老人。互いに話が通じないのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからであ る。いつの間にか私たちを囲む様々な「壁」。それを知ることで世界の見方が分かってく る。 (目次) まえがき 第一章 「バカの壁」とは何か 「話せばわかる」は大嘘/ 「わかっている」という怖さ/ 知識と常識は違う/ 現実とは 何か/ NHKは神か/ 科学の怪しさ/ 科学には反証が必要/ 確実なこととは何か/ 第二章 脳の中の係数 脳の中の入出力/ 脳内の一次方程式/ 虫と百円玉/ 無限大は原理主義/ 感情の係数 / 適応性は係数次第/ 第三章 「個性を伸ばせ」という欺瞞 共通了解と強制了解/ 個性ゆたかな精神病患者/ マニュアル人間/ 「個性」を発揮す ると/ 松井、イチロー、中田/ 第四章 万物流転、情報不変 私は私、ではない/ 自己の情報化/ 『平家物語』と『方丈記』/ 「君子豹変」は悪口 か/ 「知る」と「死ぬ」/ 「朝に道を聞かば……」/ 武士に二言はない/ ケニアの歌 / 共通意識のタイムラグ/ 個性より大切なもの/ 意識と言葉/ 脳内の「リンゴ活動」 / theとaの違い/ 日本語の定冠詞/ 神を考えるとき/ 脳内の自給自足/ 偶像 の誕生/ 「超人」の誕生/ 現代人プラスα/ 第五章 無意識・身体・共同体 「身体」を忘れた日本人/ オウム真理教の身体/ 軍隊と身体/ 身体との付き合い方/ 身体と学習/ 文武両道/ 大人は不健康/ 脳の中の身体/ クビを切る/ 共同体の崩壊 / 機能主義と共同体/ 亡国の共同体/ 理想の共同体/ 人生の意味/ 苦痛の意味/ 忘 れられた無意識/ 無意識の発見/ 熟睡する学生/ 三分の一は無意識/ 左右バラバラ/ 「あべこべ」のツケ/ 第六章 バカの脳 賢い脳、バカな脳/ 記憶の達人/ 脳のモデル/ ニューラル・ネット/ 意外に鈍い脳の 神経/ 方向判断の仕組み/ 暗算の仕組み/ イチローの秘密/ ピカソの秘密/ 脳の操 作/ キレる脳/ 衝動殺人犯と連続殺人/ 犯犯罪者の脳を調べよ/ オタクの脳/ 第七章 教育の怪しさ インチキ自然教育/ でもしか先生/ 「退学」の本当の意味/ 俺を見習え/ 東大のバ カ学生/ 死体はなぜ隠される/ 身体を動かせ/ 育てにくい子供/ 赤ん坊の脳調査/ 第八章 一元論を超えて 合理化の末路/ カーストはワークシェアリング/ オバサンは元気/ 欲をどう抑制する のか/ 欲望としての兵器/ 経済の欲/ 実の経済/ 虚の経済を切り捨てよ/ 神より人 間/ 百姓の強さ/ カトリックとプロテスタント/ 人生は家康型人間の常識/

養老孟司(ようろうたけし)1937(昭和12)年、神奈川県鎌倉市生まれ。1962年東京大学 医学部卒業後、解剖学教室に入る。1995年東京大学医学部教授を退官し、2017年11月現在 東京大学名誉教授。著書に『からだの見方』『形を読む』『唯脳論』『バカの壁』『養老 孟司の大言論I~III』など多数。

Reviews

  • 生物化学に根差した哲学

    友人に勧められて読んでみようと思ってました。生物化学に根差した哲学を学ぶことが出来ると思います。

  • 癒し系

    ベストセラーになった当時は全然興味が湧かなかったのですが、何となく買いました。医学が進歩して科学的には少し古い感じを受けましたが、どこかしら人をほっとさせる内容で、流行した理由がわかったような気がしました。

  • バカとは自己更新をしない人間である

    この本の主張は、まとめると「人は自分の頭の中のモデルに絶対視しやすい。そこに閉じこもらず、身体で外の世界と関わって、自分を更新していけ。さもないと、自分の中の閉じた世界が唯一の正解と思い込む人間、すなわちバカになってしまうぞ」と言うことだ。 定義の甘さ、乱暴な比喩、論証の甘さ、思考の圧縮による暴論とも言える断言は本全体を通して見られる。 しかし、新書という事を考えると、そのような枝葉ではなくて、主張の幹を見るべきであろう。 著者によると、自分の教育経験から、近年の日本人はとかく頭の中でだけ考えたモデルを唯一の正解と思い込み、身体的な経験を求めなくなってしまったという。 すなわち、考えることをやめたバカが増えたというのだ。 それは近年に限った話ではないだろうというツッコミはさておき、「学者は人を利口な存在として扱うが、政治家は人がどこまでバカか見極めねばならない」「平均的人間はどの水準まで生活を保障すれば満足するのか」といった主張は傾聴に値する。 なぜなら現実の人間は利口な個体ばかりではなく、非合理な個体も多く混じるからだ。 生活保障の水準もロールズの格差原理を現実に接続する上で、最優先に解決されねばならない論点である。 本書では、人間社会の協働のあり方にも触れている。共同体が機能しているとき、人間同士の貸し借りそのものが人生の意味になり得る。 人は何らかの恩義を受け、それを返すことで社会の中で生きていく。この点は、社会的協働を贈与と返礼の循環として理解する『贈与論』の議論を思い出させる。 すなわち社会とは、単なる利害計算の集合ではなく、人間同士の貸し借りの連鎖によって維持される関係でもあるということである。 また、プラトンのイデア論にも触れている。 本書とは関係ないが、人間というイデアを用いれば、能力ではなく存在の種類によって人間を理解するという観点で、種差別や動物の権利といった理性の暴走の産物にも有効な反論を組み立てることができるであろう。 色々話を広げたが、要点は「バカとは自分の思い込みを正解と勘違いし、自己更新をやめた態度である」ということである。 これは古今東西の偉人とも共通する立場であり、価値観の細分化が進む現代人こそ戒めとして意識しなければならない。

  • 実と虚の世界

    若いときにこの本を読んでいて、20年位経ってまた読み返してみた。当時の印象とは違うように感じられた。長く生きてみて、自分以外のものの考え方の世界は確かにあるなあと実感する。当時はそういうもんか、位にしか受け止められなかった気がする。 実感するのはまがりなりにも経験してきたからなのだと思うが、この実感は自分の身体と現実を通してきちんと感じられているのか、改めて考える機会になった。

  • 勉強

    難しい内容ですが勉強になります。

  • わからなくても大丈夫

    短いエピソードや思考実験で、なるほどとか面白いとかいった話を繋げていきますが、話がどんどん展開されていって、特に伏線回収があるとかでも無いので、読み進めても、「結局何が言いたかったの?」となります。 なので、理解や同意できない内容が途中で出てくると、途端に読みにくくなります。 オチのないエッセイぐらいの感覚で、ざっと読んでしまうのがオススメです。 【追記 2025年4月21日】 とはいえ、話題があちこちに飛びながらも、思考の連鎖をたどるような独特のリズムがあり、それを「メタ的に楽しむ」視点があると、むしろその雑多さこそが魅力にも感じられます。 まるで雑談の中からふと核心に触れるような、不意打ちの気づきがある。 そうした「点ではなく、流れ」を味わいたい方には、意外に心地よい読書体験かもしれません。

  • 馬鹿じゃない周りの人と馬鹿な自分の差が理解できた気がします。

    この本は馬鹿じゃない人が日頃どういうことを考えているのかを教えてくれます。 馬鹿な自分にとって非常に参考になりました。 特に参考になったものは2つあります。 1つ目は第五章の 「人生の意味は自分だけで完結するものではなく、常に周囲の人、社会との関係から生まれる、ということです。とすれば〜」です。 これを読んで今まで自分のことばかり考えていたのが恥ずかしくなりました。 相手のことを知ろうとしないから相手に話しかけられない。関係ない、知らないなどと無意識に思ってしまう。この知ろうとしない姿勢こそがバカの壁なのだと思いました。 「自分の力だけで生きている」なんて考えている自分はボケていたんですね。認知が歪んでいる。 この本はボケている自分に適切なツッコミを入れてくれる本です。 養老さんのおかげで歪んだ認知が変わった気がします。 もっと周囲の人のことを考えたいと思うようになれました。 2つ目は第八章の 「私は遠き道を行くどころか、人生は崖登りだと思っています。 崖登りは苦しいけれど、一歩上がれば視界がそれだけ開ける。しかし〜」です。 楽をすると谷底に真っ逆さまで当の本人は気がついていないというのは本当にその通りだと思います。 視野が広がらない理由をここまで正確に言い当てられるのかと大変驚きました。 周りの人たちは壁がないからコミュニケーションを円滑に進めることができるんですね。 僕はこの本を読むまで壁を自分で作っていることに全く気が付かなかったです。 パパッと読み終えられましたし、読み終わって読んでよかったなと思えた本でした。 これからも地道に読んでいこうと思います。

  • 特におもしろいところはない

    期待して読みましたが、生意気ですが残念ながら特におもしろいところはありませんでした

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