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冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 14-2)

Glass Key award

冬の灯台が語るとき (ハヤカワ・ミステリ文庫 テ 14-2)

Johan Theorin

A Nordic mystery set in an old house on Oland, where a family death, strange happenings, and winter isolation converge. A snowstorm and the uneasy Christmas atmosphere bind past and present together.

Nordic mysteryisolationfamily secrets

Work Information

冬の灯台が語るとき is read as a ミステリ connected with ヨハン・テオリン's award recognition.

A Nordic mystery set in an old house on Oland, where a family death, strange happenings, and winter isolation converge. A snowstorm and the uneasy Christmas atmosphere bind past and present together.

Review Summaries

  • Readers respond to the distinctive subject and texture of the prose, approaching the work as one to be read for genre energy or poetic density.

Book Information

Publisher
早川書房
Published
2017-03-23
Pages
592 pages
Language
日本語
Size
10.6 x 2.2 x 15.7 cm
ISBN-13
9784151797026
ISBN-10
4151797025
Price
1298 JPY
Category
本/文学・評論/文芸作品

「ガラスの鍵」賞、英国推理作家(CWA)協会賞、スウェーデン推理作家アカデミー賞の3冠に輝いた傑作! エーランド島に移住し、双子の灯台を望む屋敷に住みはじめたヨアキムとその家族。しかし間もなく、一家に不幸が訪れる。悲嘆に沈む彼に、屋敷に起きる異変が追い打ちをかける。無人の部屋で聞こえるささやき。子供が呼びかける影。何者かの気配がする納屋…そして死者が現世に戻ってくると言われるクリスマス、猛吹雪で孤立した屋敷を歓迎されざる客たちが訪れる―。

1963年スウェーデン、ヨーテボリ生まれのジャーナリスト、作家。2007年のデビュー作『黄昏に眠る秋』(ハヤカワ・ミステリ)はスウェーデン推理作家アカデミー賞最優秀新人賞、英国推理作家協会賞ニュー・ブラッド・ダガー賞(最優秀新人賞)を受賞し、世界20カ国以上で刊行された。長篇第二作である本作では、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞、スウェーデン推理作家アカデミー賞最優秀長篇賞に加え、北欧五カ国からその年度もっとも優れたミステリに与えられる「ガラスの鍵」賞を受賞。『黄昏に眠る秋』と本書に続く〈エーランド島四部作〉の第三巻『赤く微笑む春』、第四巻『夏に凍える舟』も好評発売中。 解説:川出正樹

Reviews

  • 最高のスウェーデンミステリー

    この本を読んだ人なら必ず感じるのが北欧スウェーデンという国の空気感、暗く重いだけれどすがちがしい、それは登場人物にも言える。多くの北欧ミステリー例えばミレニアムに重なる一筋縄ではいかないナゾとプロット、心理描写が散りばめられている。読む人を引き込み最後まで楽しませてくれる。知的北歃ミステリーファンこそ読んで欲しい一冊だと思う。

  • 静かな良作のミステリー

    物語は北欧のちいさな島の古い幽霊屋敷が舞台だ。 現代のある家族に起こった不幸を主軸に、 古い時代の短いエピソードとともに物語は進んでいく。 当然、読者は様々な可能性を考え、ある種のイメージを膨らませながら、 読み進むことになる。 が、ラストまで読み終えたとき、この物語がきちんとしたミステリーであり、 「死者」がこのように使われていたことを知って、それまでの雰囲気が ガラリと変わる。 そして、「一人につきたった一行の刻印」に思いを寄せ、愛おしさを感じる。 彼らには、それぞれ名前があり、歴史があり、その時代を一生懸命に生きながら、 ある種の不幸が起こり、この世を去って行った。 そして、その名前を残された誰かが刻んでいったのだ。 誰しも、自分が「現代」を生きる主人公であり、その時代の空気を意識して 生きている。 でも、違う時代の同じ場所で、確かに誰かの物語が展開し、そして静かに 幕を下ろしたのだ。 この物語を読み終えた後、不思議とそれぞれの登場人物のすべてが溶け合い、 強く浮かび上がっていたものは薄まり、弱く後ろに消えていたものが浮かびあがる。 ラストにミステリーらしい展開が待っているが、本を閉じてしばらくした頃、 やがて、この物語もこの島の歴史のひとつになっていくことを感じさせる。 強い衝撃も興奮もないけれど、とても静かな余韻の残る良質なミステリーではないかと思う。

  • 好みの問題

    素晴らしい、そう思うが、このうんざり感は何なのだろう。 またしても軽い解決。 思わせぶりのあとの駆け足ラスト。 皆さんの書評、過大評価にすぎると思いますが…

  • 厳しくも美しい北欧の冬と、人々の人生の物語

    「黄昏に眠る秋」に続くヨハン・テオリンの第2作、2008年作品です。前作はゆったりとしたテンポで、深みがありながらやや地味な印象でしたが、この作品で一気に力量が上がったという印象です。物語に幅が出て大きく複雑になり、奥行きにさらに深みが加わりました。 前作では、いわば家族に起きた不幸な出来事を身内が解決するというこじんまりしたお話でしたが、今回は3つのエピソードが平行して進みます。首都ストックホルムからエーランド島ウナギ岬の古い屋敷に引っ越してきたヨアキム一家の話、刺激を求めるチンピラまがいの若者3人が夏用の無人の別荘に押し入って窃盗を繰り返す話、そして島に赴任してきた新人警官ティルダと、前作で言わば探偵役をつとめた大叔父イェルロフの話です。 本編の前に語られる19世紀スウェーデンの怪談が印象的です。時計が止まっていたので勘違いして、クリスマス・イヴの真夜中に教会に行ってしまった老女は、何十年も前に海で溺れて亡くなったはずの許婚者を、ミサでみつけてしまいます。ざわざわと低いつぶやきが響くその場に集まっていたのは死人ばかりだったというお話。これからもわかるように、今回の作品は北欧の欝蒼と暗い冬に炉辺で語られるような怪奇色に満ちています。途中までは、もしかして古屋敷にまつわるゴースト・ストーリーなのか?と思ってしまうほどでした。怪奇小説が好きな方も気に入ると思います。 先年にヨアキムの姉が灯台元で溺れて亡くなり、今回は妻のカトリンまでが。ショックで呆然として無気力になってしまったヨアキムは、どうにか2人の子供たちの世話を続け、妻がまだ生きているかのようにテーブルの席をそのままにし、家のリフォームやクリスマスの準備を淡々とこなしていきます。が、それでも、カトリンや過去にこの屋敷で亡くなった人たちの気配を消すことができません。 警察学校の教官と不倫を続けているティルダや、ガールフレンドに出て行かれて鬱屈している窃盗犯のヘンリク、生活能力に欠けた芸術家肌のシングル・マザーに育てられたカトリンの母親ミルヤなど、登場人物たちのそれぞれが自分の問題を抱え、常に内面で自問自答していて、このあたりのゆっくりとした陰鬱な展開は、北欧ミステリ・ファンには親しみ深いものですが、テンポが速いハリウッド映画ばりのミステリが好きな方にはまったく物足りないかもしれません。 また、ミステリ色が出てくるのは、灯台元で死者が2人出たという話を聞いたイェルロフが、ティルダに推測を語り始めるあたり、物語のごく最後の方です。それまでは普通小説に近い作風ですが、3つのエピソードがクリスマス・イヴの夜に向かって収束していくあたりはなかなかスリリングです。また、真相は意外なもので、そんなことだったとは自分にはまったく予測できませんでした。 北欧ミステリには、北欧の人たちには待望の夏を描いたものもありますが、個人的には雪や風が吹きすさび、海が凍る冬を舞台にしたものがやはり好きです。この作品でも、凍った岸辺の不透明な白、沖の方のダークブルー、氷に走る黒い亀裂、薄青い空の色と、そして渦巻く雪と、寒々とした風景が描かれていて、なんともいえない美しさです。 他のレビューアさんも書いていらっしゃいましたが、私も英国最北端のシェットランドを舞台にしたアン・クリーヴスのシェットランド四部作を思い出しました。淡々とした雰囲気や淡い色彩がよく似ています。最近読んだミステリの中では一番でした。春と夏のあとの2作も続けて読んでいきたいです。

  • 4部作が楽しみ

    黄昏に眠る秋も面白かったですが今度の 2作目も、最初からハラハラしていて 4作読むのが楽しみです。

  • 自然描写と幽霊

    1作目の秋から読んでます。エーランド島の冬の自然の描写の美しさや激しさ、そこに生きる伝説や幽霊の存在が、このミステリーを格調の高い文学作品に仕上げています。

  • 前作にも増して良かったです

    前作「黄昏に眠る秋」よりも評価が高いようなので期待して 手に取りました。 他のレビュアーの方も書いていらしたかもしれませんが、 冒頭あたりでは、幽霊話なのかクライムノベルなのかどの方向に いくのかと思いつつ読み進んでいたものの、後半への展開に一気に 引き込まれ読了しました。 個人的には前作より更に良かったと思います。 ストックホルムからゆとりのある生活を求めて島に家を 買って越してきた一家を襲う不幸と島の歴史やそこで起こる事件が 見事に絡み合ってひとつの結末へ繋がっていきます。 前作との関連は物語には直接影響しないので、未読の方は、 前作を読んでからでも読まなくてもどちらでも楽しめるはずです。 ただ、前作を読んでいるとあの愛すべき元船長との再会、という 楽しみがありますね。

  • 冬の灯台が語るとき(ハヤカワ・ミステリ文庫) ヨハン・テオリン

    暗いストーリーで、心理描写がくわしくて、大人向けの苦い読後感で、複雑な人間関係に、疲れました。面白かったけど。

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