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ローンガール・ハードボイルド (ハヤカワ・ミステリ文庫 サ 9-1)

Edgar Award

ローンガール・ハードボイルド (ハヤカワ・ミステリ文庫 サ 9-1)

Courtney Summers

A YA mystery that alternates between Sadie’s journey to avenge her murdered sister and a radio investigation tracing her path. It treats loneliness, violence, and loss in a hard-edged voice.

YA mysteryrevengesisterspodcast

Work Information

A voice tracing a missing girl reveals the shape of a journey of revenge.

Published in Japanese by Hayakawa. Originally Sadie, it tells a crime-and-search story through a girl’s perspective and an investigative radio format.

Review Summaries

  • The sharp structure and the urgency of the heroine are strongly praised. Its painful subject matter can be demanding, but the narrative pull is powerful.

Book Information

Publisher
早川書房
Published
2020-11-19
Pages
512 pages
Language
日本語
Size
10.6 x 1.9 x 15.7 cm
ISBN-13
9784151843013
ISBN-10
4151843019
Price
1408 JPY
Category
本/文学・評論/文芸作品

エドガー賞ほか6賞受賞、《ニューヨーク・タイムズ》ベストセラー ハードボイルドの新潮流! NYのラジオDJマクレイに、ある女性が電話をかけてくる。 トレーラーハウスを貸し、祖母代わりとして気にかけていた19歳のセイディが姿を消したというのだ。 そのドキュメンタリー番組を制作するマクレイは、セイディが最愛の妹マティを殺害した義父への復讐を狙っていることを知る。 セイディの凄絶な追跡行とマクレイの調査が交わるとき、明らかになる真実とは。 担当編集より 少女が理不尽な状況に抗い、自分や他の誰かの尊厳を守るために立ち上がる物語。 ハードボイルドの潮流の最先端に立っているのは、タフな探偵やクールな悪党ではなく、 しみったれた世界で少しでもマシに生きてやろうと銃やナイフや拳を構える、燃える眼の少女たちだ。 『音もなく少女は』『拳銃使いの娘』『ブラックバード』......続々と生み出されるそれらの物語群を、何と呼ぼう。 私はこう名付けたい。ローンガール・ハードボイルド、と。

カナダ出身・在住の作家。 2008年、22歳のとき、Cracked Up to Be でデビュー。 第8作である本作 (原題 Sadie) は2018年に刊行され、《ニューヨーク・タイムズ》ベストセラーとなったほか、 エドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀YA部門をはじめ6つの文学賞を受賞、《カーカス》誌や《パブリッシャーズウィークリー》誌など30以上のメディアでベストブックに選出されている。

Reviews

  • 並の物語に飽きかけている向きの方に!

    エドガー賞YA部門受賞作品。アメリカではYA部門にこんなに残酷な作品があるのかと知ってまずは驚愕。 原題は"Sadie"。この物語の主人公である19歳の少女の名前が<セイディ>。なので、このエキセントリックとも言える邦題は、多分に営業的な目論見、かつ内容にも即したものであるとの自信の表れか? 少し内容や雰囲気を説明したような邦題と思って頂けるとよいのかも。 妹マティが殺されたので姉が復讐のため殺人者と目される義父を追跡する旅に出る。ティーンエイジャーの娘セイディの一人称で語る調査と追跡物語。まさに町から町へと果てしない旅を繰り広げるロードノヴェルとしてのメインストーリー。 しかしそのストーリーを客観世界に展開するようにして、ラジオDJマクレイがマティ殺害事件とセイディの行動を取材し、追いかける。こちらは小説文章ではなく、DJのトーク、電話取材によるヒアリング、放送局内上司とのやりとりなど、すべてが会話体のみによって綴られる。 じっくりと語られるセイディのこれまでの家族と亡き妹への愛情や悲しみ。吃音でしか話せないというハンディゆえに、文章でしか饒舌になり得ない孤独な探偵は、一途で心身ともに傷だらけで、ともかく痛々しいのだが、それ以上にタフである。この辺りが邦題のイメージとなったのだと思うが、寡黙なゆえに心の深海に潜航してゆく決意とその昏い情動が複雑極まりない。 語り口はハイ・テンポだが、この物語の世界は少女虐待という荒廃したテーマに象られた滅びの世界のように見える。 取材する放送局の側が、多角的な視点から、少女の孤独の陰も陽も映し出してゆく。 やがて二つの物語が合わせ鏡のように一つの世界に起こった事件とその結末までを描き切ってゆくのだが、その表現のオリジナリティや、語り口、人物たちの際立った個性に対する驚愕は忘れ難い。 YAとなっているがOA(オールドアダルト)の読者他、どのような読者でも十分付いてゆけそうな異世界への招待状である。アメリカの街や砂漠や森や夜などの自然描写も卒なく素晴らしく、独特なカルト的雰囲気を醸し出している。並の物語に飽きかけている向きの方には、是非ご賞味頂きたい一冊である。

  • 良い読み物(原題:Sadie) 題名に騙されないでください

    最も頂けないのはローンガールハードボイルドという救いようのない題名だろう。 ハードボイルド小説の要素はゼロで、アメリカでの救い難い悲劇の話がこの本の本質です。 最愛の妹を失った過酷な境遇で生きてきた少女セイディ。その悲劇の元凶を見つけるために単身、旅に出る。 当然一筋縄では行かず、色々は波紋を呼びながら旅は続く。セイディは妹の仇に辿り着くことができるのか。 ラジオのアンカーウーマンがセイディの旅の痕跡を追う形で物語はが展開するが、決して楽しい話ではない。 しかし、読むべき話ではあるかもしれない。 アクション要素などは絶無なので、ハードボイルドという題名に騙されないで下さい、

  • セイディを捜して

    「ローンガール・ハードボイルド "Sadie"」(コートニー・サマーズ ハヤカワ・ミステリ文庫)を読み終えました。 舞台は、米国、コロラド州・コールド・クリーク。(最近読んだ「ミラクル・クリーク」の舞台は、ヴァージニア州。"自閉スペクトラム症"に纏わる物語でした。)ラジオの人気パーソナリティ(ウェスト・マクレイ)宛、メイ・ベスという六十代の女性から「助けてほしい」との連絡が入ります。自分が祖母代わりに見守ってきた十九歳の<吃音>を持った少女・セイディが失踪してしまい、行方を捜してほしいと依頼されます。”少女たちの失踪などめずらしい話ではない”と思える米国。ウェスト・マクレイは気乗りしなかったものの上司からの強い要請もあり、調査を開始します。そして、セイディが失踪する前、彼女の妹でもある十三歳のマティが殺害された事件があったことがわかります。二つの事件には関連があるのか?セイディはどこにいるのか?ポッドキャスト側の語りと調査からの視点、一方では、今回の主人公でもある失踪した少女・セイディの視点から物語が語られ、常にポッドキャスト側の調査がその顛末を追うようにして(カットバックして)、物語を技巧的にサスペンスフルに描いていると言っていいと思います。 但し、ミステリ的には特段の仕掛けがあるわけではなく、いくつかの隠された謎もシンプルで、スリラーとして読むと少し期待外れに終わるかもしません。コロラドの田舎町。トレーラーハウス。ベティ・デイヴィス。ノーマン・ロックウェルの絵から抜け出したような少女たちの鏡の向こうに映る多くの暗く、汚された少女たち。ストーリーは最後まで絶望に支配されるかのように重苦しいまま終わりを迎えます。 大人になれないまま親になった男女は、いつからか薬物、アルコール、性へと依存し、歪んだ心のまま子供たちを支配しようとします。その親たちに育てられた子供たちは子供であるにもかかわらず親の役目を背負い、背負いきれずに心に致命的な傷を与えられることになりますね。それは、本当の悲劇だ。その要因はどこにあるのか?血脈、それとも既に人間の中にある獣性なのか?希望はあるのか?それらはどこから来て、どこへ向かうのか?もしこの物語に微かな<希望>があるのだとすれば、それは誰かがマティに送った一枚の「絵葉書」にあるのかもしれません。そして、このような物語は米国だけではなくこの国にも確かにあって、注目されることもなく児童福祉の現場に(いい表現が見つかりませんが)転がっているような気がします。彼女たちに、或いは彼らに「相手の軌道上に入りたい」と思えるほどに寄り添っていけますように。 最後に、いかにパブリシティのためとは言え、「ローンガール・ハードボイルド」というタイトルは相応しくない。まるでL.A.を舞台に活躍する少女探偵物語を想起させて罪深い邦題だと思います。(とは言え、"セイディ"のままではもっと売れないかもしれません(笑))

  • タイトルと内容は違うけれど

    非常に面白い、ミステリやサスペンスではなく青春物と私は捉えた 悲劇ではあるし、必ずしもバッドエンドとは言えない、好みもあるが面白いと思う

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