コミケへの聖歌
Civilization collapsed in the mid-21st century. The few survivors of the remote mountain village of Iris-zawa cling to life under primitive agriculture and a harsh feudal system. Even in such an era, a group of girls gather in a converted abandoned building called the "club room," elegantly enjoying dandelion "tea" while embracing friendship, club activities, and manga. Their next goal is "Comiket," a legendary manga paradise that once existed by the seaside of old Tokyo. A post-apocalyptic school-club SF depicting the twilight of civilization.
Work Information
A post-apocalyptic school-club SF depicting the twilight of civilization.
Winner of the 12th Hayakawa SF Contest Grand Prize and debut novel by Kasuga. Set in a desolate world where civilization collapsed in the mid-21st century, the story follows the girls of the "Iris Manga Club" in the remote mountain village of Iris-zawa as they set out to reach "Comiket," the legendary manga festival of the old world. A masterpiece of post-apocalyptic school-club SF in which the brutal, folk-horror-esque feudal society clashes with the girls' pure creative impulse. Cover illustration by toi8.
Review Summaries
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Readers praise the originality of combining post-apocalyptic settings with school-club activities, though some find the dark elements — including the village's feudal oppression and sexual exploitation — difficult to engage with.
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Critic Maki Shinji notes that beneath its otaku-inflected surface, the novel focuses unflinchingly on harsh realities including inequality, discrimination, and sexual exploitation. The selection committee described it as "the highest level of completion among all previous Grand Prize winners."
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Reviewer Yoshida Daisuke writes, "In the backs of the girls, you can see the history of humanity. That is the power of SF." He praises the universal themes of migration and cultural transmission, calling it a must-watch work for any SF reader.
Book Information
- Publisher
- 早川書房
- Published
- 2025-01-22
- Pages
- 304 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 13.7 x 2.5 x 19.4 cm
- ISBN-13
- 9784152103932
- ISBN-10
- 4152103930
- Price
- 1980 JPY
- Category
- 本/文学・評論
第12回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作 二十一世紀半ばに文明は滅んだ。東京は赤い霧に包まれ、そこから戻って来た者はいない。山奥の僻村イリス沢に生き残った少数の人々は、原始的な農耕と苛酷な封建制の下で命を繋いでいる。そんな時代でも、少女たちは廃屋を改造した〈部室〉に集まり、タンポポの〈お茶〉を優雅に楽しみながら、友情に、部活に、マンガにと、青春を謳歌する。彼女ら《イリス漫画同好会》の次なる目標は〈コミケ〉、それは旧時代に東京の海辺に存在したマンガの楽園だ。文明の放課後を描く、ポストアポカリプス部活SF。
カスガ 1974年生まれ、大阪府出身。本書で第12回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞してデビュー。
Reviews
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どれみっちのうた
カスガさんの個人サイトがWebサービス廃止の煽りで電子世界の灰燼に帰してしまったことをもう何年も嘆いていた者の一人です まさかのハヤカワSFコンテスト大賞受賞の報に接し買って読みました 。カスガさんの書き物がハードカバーになってるのを手に取るのは不思議な感じがして毎日のように更新がないか覗きに言っていた頃が思い出されて感無量、巻末で神林御大や小川一水先生やあずまんがカスガさんの作品を評してるのを読むに至っては目眩すら覚えました。 天下のハヤカワコンテストに向けて書かれたものですのであのサイトのふざけ倒すスタンスは抑制されて作品のチャーミングさになり、通底していた硬質で理知的な部分は更に発展して結晶化したような傑作でした! これだけ完成度が研ぎ澄まされていれば初見の方にもきっと読みやすく面白いと思います。おふざけ成分が恋しい往年のファンには「コミケへの聖歌4コマ」で検索すると補えます カスガ先生の次回作を待望いたします
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文化は大切
"『今年こそは、冬が来る前にコミケへ行くよ』(中略)〈コミケ〉とは、旧文明の崩壊前に《廃京》の海岸で開かれていたマンガの祝祭で、わたしたちが掘り出したマンガの単行本も、かってはそこで生み出されていたのだという"2025年発刊の本書は新潟の架空村が舞台のポストアポカリプス滅亡譚。 個人的には"創作を愛する人類へ"という帯に惹かれて手にとりました。 さて、そんな本書は漫画家として複数の著作がある著者の作家デビュー作。文明が滅びておよそ100年が経ち、多くの技術や文化が喪われている時代、僻地にある小さな村、イリス沢に住む4人の少女たちは、遺されたわずかな本から知識を得て、旧文明の設定を厳守し、廃屋を〈部室〉と名付け〈漫画同好会〉という〈部活〉。廃棄された金銭出納簿を使ってのマンガ同人誌をつくっているうちに、廃京の海辺で行われている(はずの)マンガの祝祭、コミケに行こうと計画することになるのですが。 選評ではないが、タイトルと表紙イラスト。そして『女子高生』の『部活』という設定から、崩壊した世界を旅する『終末ツーリング』みたいな明るい冒険譚になるのかと思いきや、文明崩壊後に中世の身分制社会のようになった村内におけるジェンダー搾取が繊細に描かれるという展開に『良い意味で裏切られた』読後感でした。 一方で、文化や創作活動を応援する特殊本屋の店主である私としては、シンプルに文化は大切だな。と村や村に住む人々の描写からあらためて感じさせられました。 文明崩壊後の社会を描く作品が好きな方、マンガに限らず創作活動に携わっている方にオススメ。
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Toi8のジャケット画は語りかける
ふと「SFのいま」(の、ひとつ)を読みたくなり、本書を手にした。 前情報はなにも知らない。先行するレビュアーみなさんの心の内もわからない。 本書を読み終えたいま、私は思う。著者はどれほど丁寧にこの世界(黄昏ゆく文明の放課後、 なる腰巻の惹句は、素敵残酷この上ない)を練りあげていったことだろう。 エスキースから含め、実際に本書に記された事柄は、そのわずかにすぎぬのではないか。 (と云って未収録シークエンスを読みたいなんてワガママは言いません。) 著者はひとつひとつの言葉を、筋立てを、意の底からくみ上げ、選び抜き、磨きあげた。 そして絵師Toi8は表紙にそっと詰め合わせて魅せた。 本書が愛おしい。登場人物たち皆はひとしく、愛おしい。 だから、哀しい。すべてがたまらなく悲しい。 間違いない。 この頁を閉じたくなくなる読後感こそ、すなわちSFそのものではなかったか。 受賞の由、おめでとうございます。
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カスガさんのファンなので
昔からカスガさんのファンだったので買わせていただきました カスガさんの手掛けた挿絵や表紙だったらもっと良かったのですが商業的に色々あるでしょうしその辺は仕方ないですよね まだ半分ほどしか読めてないですがあまり読書をしない私でも楽しめています
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面白いですが荒削り
因習SFものとでも言うのでしょうか、いろんな要素がごった煮です。本作からは山中で嗅げるようなあの濃密な湿度や臭いを感じ取れ、私は面白いと感じました。ただまだまだ研ぎ澄ます事ができたように思います。新人さんですからこれでいいんですが。 次回作も買わせていただきます。
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文明崩壊後の少女たちの日常、人生と“呪い”
20年来のカスガさんのファンのヲタク女です。ふだんSFは読まないのですがカスガさんが大賞をとって本を出すと知り興味が出て買いました。 面白かった。私自身が旧時代的な価値観の強い地方の出身であり、また母との関係に問題を抱えていることもあってか、主人公やその他の少女に感情移入できました。 ネタバレを避けたレビューはとても難しいのですが、ここでそうくるかあ!というポイントにはまんまとやられました。 心理描写がすごく好きです。中盤の、悠凪と茅のやり取りが特に印象的でした。 したたかなスズが個人的にはお気に入りですが、カスガさんらしいキャラクターは比那子と茅かなあと思います。 ぜひカスガさんの他の作品も読んでみたいです。応援しています。
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賛否あると思いますが、面白いですよ。
他のレビュー見て、不安になる気持ちもわかります。 でも、普通に読みやすくて面白い小説です。 嫌な気持ちになったり、読みにくかったりする事は、ありませんでした。
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少女たちのコミケ愛が文化の原点
●SF第一義の魅力であるセンス・オブ・ワンダーは少なく、物語の背景「旧文明が崩壊した後の世界」に 若干の匂いがするのみ。出だしからJKのマンガオタクを主人公とした部活や村社会の内部事情が延々と描 かれていて食傷気味。それも読みどころではあるのだが、これが大賞受賞作か?と首をひねることもしば しば(★2)。途中投了しようかと躊躇した。 しかし、「本は結末まで目を通すべきであり、それが書き手への礼儀でもある」との文章(P.248)に、 説教されてしまった。 終盤、たたみかける様に披露する安日彦の備忘録の風圧と、その後の意外な結末に爽快感を覚え(★4) 総合して★3としました。選考委員にも賛否両論があったようです。
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- Hayakawa SF Contest Edition 12 (2024) ・grand prize