Murasaki Shikibu Literary Award
夢見る帝国図書館
A historical novel that casts the Imperial Library as a protagonist, intertwining the memories of a woman named Kiwako with those of a would-be writer who visits the former Imperial Library in Ueno. It traces how books and people are reconnected through the library's journey from the Meiji era to the postwar years.
Work Information
If a library had a heart, what history would it carry? The story quietly layers the fate of the Imperial Library over Kiwako's memories.
Published by Bungei Shunju as a hardcover volume, *Yumemiru Teikoku Toshokan* intertwines the history of Japan's first national library with the life of Kiwako, a woman encountered in Ueno. The presence of writers such as Higuchi Ichiyo, Miyazawa Kenji, and Tanizaki Junichiro rises alongside the library's own history and flows into the present-day search for a lost picture book. It is a novel that follows the memories of book-loving people with a blend of humor and quiet sorrow.
Review Summaries
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The novel is praised for placing the library itself at the center of the story and for layering the historical and contemporary strands. Readers see a strong resonance between personal memory and the history of books, with the work deepening on rereading.
Book Information
- Publisher
- 文藝春秋
- Published
- 2019-05-15
- Pages
- 404 pages
- Language
- 日本語
- Size
- 13.9 x 2.7 x 19.5 cm
- ISBN-13
- 9784163910208
- ISBN-10
- 4163910204
- Price
- 1800 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
「図書館が主人公の小説を書いてみるっていうのはどう?」 作家の〈わたし〉は年上の友人・喜和子さんにそう提案され、帝国図書館の歴史をひもとく小説を書き始める。もし、図書館に心があったなら――資金難に悩まされながら必至に蔵書を増やし守ろうとする司書たち(のちに永井荷風の父となる久一郎もその一人)の悪戦苦闘を、読書に通ってくる樋口一葉の可憐な佇まいを、友との決別の場に図書館を選んだ宮沢賢治の哀しみを、関東大震災を、避けがたく迫ってくる戦争の気配を、どう見守ってきたのか。 日本で最初の図書館をめぐるエピソードを綴るいっぽう、わたしは、敗戦直後に上野で子供時代を過ごし「図書館に住んでるみたいなもんだったんだから」と言う喜和子さんの人生に隠された秘密をたどってゆくことになる。 喜和子さんの「元愛人」だという怒りっぽくて涙もろい大学教授や、下宿人だった元藝大生、行きつけだった古本屋などと共に思い出を語り合い、喜和子さんが少女の頃に一度だけ読んで探していたという幻の絵本「としょかんのこじ」を探すうち、帝国図書館と喜和子さんの物語はわたしの中で分かち難く結びついていく……。 知的好奇心とユーモアと、何より本への愛情にあふれる、すべての本好きに贈る物語!
Reviews
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真理がわれらを自由にする
「真理がわれらを自由にする」。なんだか硬いスローガンのように感じるこの言葉が、この本の最後に出てくると本を通して自由に生きようとした女性を見事に表しているとしか思えなくなる。読みやすい文章ながら、精密に組み立てられた小説。なんで今まで読まなかったのだろうと思った。2026年2月8日。
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ノンフィクションとフィクションが交錯する帝国図書館
とてもユニークな小説。 ノンフィクションとフィクションが帝国図書館を軸に進行する。 帝国図書館が戦争に翻弄されながら、今も上野で形と中身を変えて残っていることを知って驚いた。上野には時々行くが、終戦直後の公園とその跡地の変遷をこの本で知って今後は違った思いで上野を訪れることになるだろう。 一冊で二冊の本を読める。どちらもとても丁寧に書かれていて魅力的な人々が沢山登場する。
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じんわり感動、ステキな文章でした
面白い形態の文章でした。図書館の歴史を知ることもできるのですが、その時代の背景の喜和子という登場人物の目線から描くのもとても面白かった。図書館の歴史を知りたい人、ある時代を強く生きぬいた、ある1人の女性の物語を読んで感動したい人にオススメです。
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新しい視点で図書館を物語る、とても面白い作品
これまでにも、この作家の作品は何冊か読んだが、どこかファンタジー的で、なんとなくモヤモヤした読後感で、☆の数で言えば、いつも4だったが、今回は完全に☆5でした! 最初は少し唐突な挿入部分に違和感もあったが、図書館という建造物や書籍に、血脈を注ぎ込んで、基底のストーリーと同じ人間の運命に合わせて展開させ、図書館”利用者””管理者”の人間を思わせてくれた。 古今東西の数多の蔵書と、名もなき一人の女性の一生が対照的でもありながら、時代や書籍、本を読むこと、書くことと生きる事など、深くとても心に残った良い一冊でした◎
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図書館好きなら共感できる!
図書館ユーザーです。経済的、且つ収蔵スペースの問題であまり、本の所有が出来ません。長く図書館には、お世話になってます。いつの時代も、本の好事家が存在し、本を読みたいという欲望に駆られる。喉の乾きを癒やすように図書館は存在しました。先人達のたゆまぬ努力のおかげで、私は今日も好きな本を読めています。
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意欲的な作品ではあるのだけれど。
最後まで集中して読むことができなかった。理由は、小説部分とノンフィクション部分が交互に登場する構成にあったと思う。どちらにも集中できない。小説部分も、もう一つ、誰に感情移入することもできず。意欲作なのだけれど、もっと違い形で読みたかったと思うテーマだった。
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作者に頭が下がる思い
ブンガク嫌いなんだけど、知人の奨めで読んでみた。 なんかいろいろ凄かった(語彙力)。
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面白かったです
悲惨な戦争や貧しさも描きながら、ジェンダーや差別、現在の考え方を織り混ぜて、喜和子さんの素敵なキャラクターを最後まで楽しく読ませていただきました。