Yoshikawa Eiji Literary Newcomer Award
球は転々宇宙間 (文春文庫 351-1)
Tama wa Tenten Uchukan is a near-future baseball novel by Shun Akasegawa, set in a Japan where professional baseball has spread to regional teams.
Work Information
Japanese professional baseball has entered an era of three leagues and eighteen regional teams.
Against the backdrop of a near-future league of locally rooted clubs, this baseball novel connects devotion to the game with a vision of society.
Book Information
- Publisher
- 文藝春秋
- Published
- 1984-09-01
- Pages
- 381 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784167351014
- ISBN-10
- 4167351013
- Price
- 306 JPY
- Category
- 本/文学・評論
第4回(1983年) 吉川英治文学新人賞受賞
Reviews
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プロ野球再編騒動のとき
プロ野球再編騒動のときにこの本がもっと注目されるとよかったのですが。玉木氏は推薦していたそうです。 でも,イーグルス(仙台)やファイターズ(札幌)など,いわゆる地方の中核都市にフランチャイズが移って,一部だけれど本書の言っているようになったのがうれしいです。 ジャイアンツ(東京)が山口に移動したらええのと違いますでしょうか。安倍晋三が喜ぶぞう(笑) 四国にプロ野球の球団がないのは,本州とのあいだに橋ができて,四国から外に出て行くからだと聞いています。そこで,あきらめるのではなく,むしろ四国に糾弾をつくれば地元が振興されて,若者が逃げ出すことがなくなるのではないでしょうか。
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プロ野球の理想を追い求めた作品です。
作品のタイトルに引かれてDownloadしましたが、野球を知らない女性の勘違いでしたネ? この作品は、1982年(昭和57年)に書かれたものですが、プロ野球の将来に対する 思い入れが感じられ、的中している部分があるのには驚かされます。 2004年には日ハムが札幌に本拠地を移し、2005年には楽天が仙台に本拠地を構えています。 秋田にもプロ野球チームの本拠地を構えると予測していますが、実業団のTDKが都市対抗で優勝しています。 もう一つの候補地として高松を想定していますが、四国には、どうしてプロ野球チームができないのか不思議です。 四県とも外向きに海しか見ていないのでしょうか?内向きのまとまりが感じられません。 コミッショナーの思いが展開されていく過程には、様々なドラマが描かれていますが、 作者の思いも伝わり、プロ野球ファンにはお勧めです。
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粗雑な御伽噺
私は基本的にスポーツのフランチャイズ主義には疑問を抱いている(巨人ファンの広島市民や阪神ファンの名古屋市民を異端視するような)けども、それにしても発表当時からシミュレーションとしても御伽噺としても粗雑な読物だと思っていた。電鉄会社が球団の移転にあわせて路線を3倍に延伸したりするのである。ギャグタッチならまだわかるのが、そうでもないし。
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「新しい昔」がここにこそある。
野球小説と思って手に取ったら、これ以上なく良い意味で裏切られました。 政治、経済、歴史、心理学、社会学、SF、ユーモアエッセイ等など、いくらでも読み方がある逸品です。 著者が描いた球界の「あるべき姿」は、今だからこそ一際輝いていると強く感じます。
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プロ野球界再編成のバイブルです
舞台は近未来のプロ野球界。ある出来事をきっかけにして、プロ野球界再編成が始まるのである。昭和57年初版(文藝春秋)。著者は、またかつて読んだことのある読者は、今まさにそれが現実化していることに驚きを禁じえないのではないだろうか。この本ではプロ野球界の変動が、地方自治、政治体制、果ては文化まで変えてしまうという、まことに奇想天外、痛快なストーリーである。これを読まずして野球ファンと言えるかと言えるほどの内容である。小松左京氏の「首都消失」といい、この年代の作家の「未来を見据える眼」の鋭さには脱帽である。著者・赤瀬川隼氏の略歴:「白球残映」で第113回直木賞受賞。実弟は作家・画家の赤瀬川原平氏。本書は氏の処女作で、第4回吉川英治文学新人賞受賞。
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楽天
さっさと読んでおくべきだった. 現実世界における,一連の「楽天ゴールデンイーグルス」登場までのゴタゴタを見てしまった後では,この小説の楽天さは,もはやリアリティを微塵も感じられないレベルにまで見えてしまう. ▼ まず,コミッショナー格好良すぎ. 根来コミッショナーのごとき,「逃亡」を図るような実在のコミッショナーとは,別世界の住人の感. メディア・ボス,弱過ぎ. 現実世界のボスもこんなに弱いなら,そもそも現在の諸問題は起こってもいまい. 政界ボスも弱過ぎ. これじゃ社民党レベル. 野中広務の老害とは比較にもならず. 地方政財界強すぎ. 架空コミッショナーの計画,うまく運び過ぎ. ライブドア騒動を見れば分かるように,妨害工作はあんなへたれたレベルではない. 「楽天」参入そのものが,ライブドアー阻止のための刺客と噂されているくらいなのに. それでいて,「時限毒素」とか飛躍し過ぎ. あれほど大掛かりな計画が,機密がほぼ完璧に保たれるのも不自然. 選手会も,現実のそれに比べて勇気ありすぎ. ▼ 全球直球ストライクを狙う投手だとか, ぎっちょのセカンドだとか, 大投手兼大打者だとか, 実現してくれれば,どんなに面白いだろうかかという要素も,しかし現在では99.99%不可能であろう事は,どんなに浅いファンにもある認識だろう. ▼ かえすがえすも,オリックス・近鉄合併に始まったゴタゴタが,本書が実現可能な夢ではなく,実現不可能なファンタジーであることを立証してしまったことが残念でならない. 結局,本書は大人向けファンタジーとして読むべき.