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回転する熱帯

Random House Kodansha Newcomer Award

回転する熱帯

望月飛鳥

A novel about Hiro, a Japanese woman living in Vietnam, and her relationship with Yun, a Vietnamese woman. It traces body, desire, and the unease of living away from home.

Vietnamrelationships between womenborder crossing

Work Information

In tropical air, the distance between two women begins to shift.

Winner of the Random House Kodansha Newcomer Award, the novel places romance, bodily sensation, and expatriate insecurity within contemporary Vietnam.

Review Summaries

  • Reader response is limited in the sources checked, but the work is noted for the clarity of its subject and the individuality of its voice. Its premise and style may divide readers.

Book Information

Publisher
武田ランダムハウスジャパン
Published
2007-11-22
Pages
240 pages
Language
日本語
ISBN-13
9784270002780
ISBN-10
4270002786
Price
1992 JPY
Category
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

日米世界同時デビューが約束された「ランダムハウス講談社新人賞」受賞作がいよいよ発売! 村上春樹や吉本ばななといった日本人作家が世界中で圧倒的な支持を得るようになった今、日本の文芸作品が熱い注目を集めている。そうした世界を共鳴させる才能の発掘を目指し設立された「ランダムハウス講談社新人賞」の第一回受賞作が『回転する熱帯』だ。 ベトナムを舞台にした、みずみずしい筆致の恋愛小説が日本で先行発売。世界が認めた鮮烈な個性がいよいよデビュー! 『ユンは私の胸を触りながら、「ヒロ、オンナノヒト、ハジメテ?」と甘い声で訊いてきた。/「初めてだよ。ユンは?」/「ワタシモ、ハジメテ……」(本文より)』 経済成長に沸くベトナムのホーチミン市内で日本人女性のヒロは、日本語研修センターの教師をしながら暮らしている。穏やかな時間が流れる日々のなか、ヒロは年下の現地女性ユンと出会う。親しくつきあうようになったユンは「私のことが好きか」と繰り返したずねる。ふざけながら「好き」と返すヒロ。こうしたやりとりのなかで言葉を超えた何かが息づきはじめる。 街の空気に溶け込んでいくうちに、二人はやがて、初めての同性愛に目覚める。ヒロとユンとの関係は淡いようでいて、熱帯ならではの熱を帯びていく。しかし、この濃密な関係は長くは続かない。ヒロがベトナムに赴任してきた商社の男性・紺野に出会ったことにより、微妙な変化が起こり始める。 ユンとの甘い関係と、ペニスで体を貫かれる快感の間で、心が揺れるヒロ。そんなヒロの前からユンは突然、姿を消してしまう。そしてある日、ボロボロになって帰ってきたユンはヒロには明かせない秘密を抱いていた……。 熱帯のホーチミンで根無し草のように生きる日本人女性と、対照的にたくましく生きるベトナム人たちを生き生きと描き出した長篇小説。

望月飛鳥 1973年生まれ。高校を卒業後、就職。 その後、オーストラリアに約一年間滞在。 帰国後、大学に入学。 卒業後ベトナムへ渡り、約二年間滞在。 現在は神奈川県在住。

Reviews

  • アメリカ人もびっくり!?

    新人なのに英訳されて、いきなりあのクノッフからデビューさせてもらえる賞というので、注目していた受賞作でしたが、びっくりしました。 っていうか、アメリカ人が読んだら、ベトナムの変貌ぶりにきっと、びっくりするかもしれません。もちろん、日本人にとっても新鮮な文体・新鮮な恋愛物語でした。 レスビアンの愛を描く小説は、”御大”松浦理英子女史(『犬身』は傑作!)にせよ、中山可穂さんにしろ、けっして珍しいテーマではないのですが、本作では、それがベトナム(ホーチミン市)にぴったりと溶け合って、濃厚な味わいを出しています。 映画好きの方なら、トラン・アン・ユン監督の「夏至」の感じと言えばお分かりいただけるでしょうか。マンゴスチンやパパイヤなど、とにかくいっぱいでてくる果物や、エビのビール蒸しや「おっぱい焼肉」(山羊肉?)など、食べ物の描き方が新人ばなれしています。よだれがでます。 熱帯下の恋愛小説としても十分、楽しめますが、隠れた読みどころは、資本主義の熱狂に沸くベトナムです。拝金主義と言い換えてもいいかもしれません。 ベトナム人が英語や日本語を真剣に学ぼうとするのも、お金や海外移住のためで、チャンスにありついた者から先に豊かになっていきます。既に経済成長のステージを通り越した日本人は冷ややかにそれを眺めつつ、日本に出稼ぎにやってきたベトナム人を搾取しています。 こうした目配りは、観光だけで通り過ぎる日本人にはできないように読めました。ベトナム戦争で勝利したはずのアメリカの影を追う、今日のベトナムをアメリカ人はどう読むでしょうか? やっぱり勝ったのはアメリカなのか、この逞しさこそ、ベトナム勝利の要因なのか…… 角田光代さんのファンなら必読。10年後に、それぐらいまで伸びる資質がありそうです。

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