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未練の幽霊と怪物 挫波/敦賀

Tsuruya Nanboku Drama Award

未練の幽霊と怪物 挫波/敦賀

Toshiki Okada

A play collection that borrows the form of Noh to mourn lost dreams and the distortions of contemporary society.

playsNohcontemporary societymourningtheatre

Work Information

The structure of Noh reflects contemporary pain back at us.

A play collection published by Hakusuisha. In addition to the title works about Zaha Hadid and the Monju reactor, it includes Noh-inspired pieces such as “Roppongi” and “Tochomae,” along with essayistic theater texts.

Book Information

Publisher
白水社
Published
2020-08-04
Pages
146 pages
Language
日本語
Size
13.7 x 1.8 x 19.4 cm
ISBN-13
9784560097830
ISBN-10
4560097836
Price
2200 JPY
Category
本/エンターテイメント/演劇・舞台/演劇

第72回読売文学賞(戯曲・シナリオ賞)受賞! 「能はアレルゲンフリーの演劇だと、わたしは思っている。それだから、わたしは能に惹かれている。」(本書「前口上」より) 能のフォーマットを応用し、ついえた「夢」を幻視する、レクイエムとしての音楽劇――岡田利規による「能楽集」の全貌が、ついに明らかに! 東京オリンピック2020招致のため、2012年に新国立競技場の設計者としてコンペで選ばれた天才建築家ザハ・ハディド。その圧倒的な造形のビジョンを白紙撤回され、その後ほどなく没した彼女をシテとして描く「挫波」。夢のエネルギー計画のため、1985年の着工以来一兆円を超す巨額の資金が投じられたものの、一度も正式稼動することなく、廃炉の道をたどる高速増殖炉もんじゅについて謡う「敦賀」。 表題作二曲のほか、夢幻能と間狂言に今日的なキャラクター(六本木駅に現れる金融トレーダーの幽霊、都庁前駅に現れるフェミニズムの幽霊、『ハムレット』のせりふを覚える舞台女優)を登場させ、資本主義に飲み込まれている現代日本の姿を描いた「NŌ THEATER」とともに、演劇論(「幽霊はアレルギー症状を引き起こさない」、「能は世界を刷新する」)を併録する。

岡田利規(おかだ・としき) 演劇作家/小説家/チェルフィッチュ主宰。1973年横浜生まれ、熊本在住。2005年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞受賞。07年に小説『わたしたちに許された特別な時間の終わり』を発表し、08年に第二回大江健三郎賞受賞。12年より岸田國士戯曲賞選考委員。13年に演劇論『遡行』、14年に戯曲『現在地』を刊行。16年よりドイツ有数の公立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレのレパートリー作品演出を4シーズンにわたって務める。18年8月にはタイの小説家、ウティット・へーマムーンの原作を舞台化した『プラータナー:憑依のポートレート』をバンコクにて発表、12月にフェスティバル・ドートンヌ(パリ)、2019年には東京で上演し、読売演劇大賞選考委員特別賞を受賞。

Reviews

  • 面白かった

    発想が面白い。舞台も良かったです。

  • 能の形式を利用して平成の時代から題材をとって4曲の能を仕上げている。能形式の可能性を称揚している。

    前口上として「幽霊はアレルギー症状を起こさない」というタイトルで能がいかに本質的な長所を持っているかということが力説されている。その長所がこの著書を生んだという。4曲の能の出来栄えがいい。題材が現代的で新しい。最初の「六本木」はバブル崩壊から立ち直れず衰退を続け、若者から夢が消えていった平成の大没落を扱っている。次の「都庁前」は都議会で少子化問題で質問する女性議員に「結婚した方がいいのじゃないか」「あんたが子供を作ればいんじゃないのか」他のヤジが飛んだことを題材にとっている。3本目の挫波は国立競技場のコンペに当選したあと「高価すぎる」「技術的にむずかし」などの非難を浴びて最終的に拒否されたイラン人女性建築家ザハ・ハディドを題材にしている。最後は計画が中止され、廃炉が決定した高速増殖炉もんじゅの話だ。こう並べてみるとザハハディド案の不採用、もんじゅの廃炉などはデフレ脱却を妨害したい勢力の暗躍を感ずる。さらにリニア新幹線計画が静岡県知事の反対に遭っているが計画廃止を狙っているのかもしれないという気がした。著者は現代は能の材料にあふれていると書いているが本書の4曲の能は個別の事件と扱い過ぎている、もっと大きく関連しているように感じた。六本木では「少しでも金利の高いところへカネは行く」のが金融の摂理とあるが金利が高くても買われないもの(例えばギリシャ国債)は沢山ある。また「円高は悪」と決めつけているのは平面的だ。円高の良い点もたくさんあるのにそれを知らないのは問題だろう。

  • 手抜き

    シテとワキを決めて歴史を語るだけの手抜き戯曲。

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