Japan Medical Novel Grand Award
わたしをみつけて
わたしをみつけて is a work by 中脇初枝, recorded here as a 候補 selection. The entry summarizes the award context and bibliographic findings in a form suitable for a work profile.
Work Information
A concise profile of わたしをみつけて by 中脇初枝, including award and bibliographic context.
Bibliographic identifiers were checked with priority for わたしをみつけて by 中脇初枝. The description is based on the award record and available bibliographic evidence; magazine or award-page identifiers are not reused as book identifiers.
Review Summaries
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The work is approached through its award record and bibliographic identity. This profile emphasizes the reliability of the work-level record and award context rather than numerical reader response.
Book Information
- Publisher
- ポプラ社
- Published
- 2013-07-10
- Pages
- 255 pages
- Language
- 日本語
- ISBN-13
- 9784591135365
- ISBN-10
- 4591135365
- Price
- 1540 JPY
- Category
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
いい子じゃないと、いけませんか。 施設で育ち、今は准看護師として働く弥生は、問題がある医師にも異議は唱えない。 なぜならやっと得た居場所を失いたくないから―― 『きみはいい子』(第28回坪田譲治文学賞、第1回静岡書店大賞、2013年本屋大賞4位)で 光をあてた家族の問題に加え、医療現場の問題にも鋭く切り込む書き下ろし長編。 中脇初枝が再び放つ感動作!
Reviews
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最高でした
きみはいい子が良い本だったのを思い出してこの本を読んでみたのですが、タイトル通り最高でした。 僕自身主人公のようにアダルトチルドレンで、親とあまり良い関係を築けなかったので主人公にはとても感情移入してしまいました。 師長みたいな人になりたいなと思います。 最後の主人公が権威に真っ向から対峙し、「自分は良い子でも悪い子でもなく自分だ」と思えた場面は、僕に非常に大きな勇気と希望をもたらしてくれました。
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素顔の優しくていい子のあなたをみつけた。
主人公は常に自分を認めてほしい、愛されたいと渇望しながら、自分を肯定できない自己否定との葛藤の中で生きてきた。いい子の仮面で鎧ながら。医療現場で働きながら患者に寄り添う事も出来なかった。しかし、無私で患者に寄り添う藤堂師長や、虐待を疑われる泣き声や怒鳴り声に心配して耳を澄ませて佇む菊池さんと会う事によってだんだん変わっていく。あなたは仮面をはずしてもいい子だよ。あなたの勇気には感動したよ。素顔のあなたが好きだよと伝えたい。希望の光に満ちた物語だった。
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主人公に共感できないからこそ成功
すいませんが、shormajingのコメントを引用させてください。 ----------------------------- 弥生です、と名乗ると、必ずきかれる。 「三月に生まれたのね。」 わたしはわらってこたえない。 嘘をつかなくてすむように、黙っている。黙っていれば、嘘をつかなくてすむ。 わたしは三月に生まれたんじゃない。 三月に捨てられた。 この書き出しの6行に出くわして、この小説が好きになれるか嫌いになるかが分かれる。私は、いきなりゲロゲロッと顔をしかめた。以降、読み進むたびにゲロゲロッの連発だった。『小公女』や『マッチ売りの少女』の世界じゃあるまいし、かんべんしてくれよ。とてもこの主人公に共感しようなんて気にはならない。 ----------------------------- だからこの小説は成功しているのだと思います。 このような境遇、生い立ちの主人公の内面を描こうとすれば、安易な共感を許さないでしょう。でもそれはあくまで、主人公の、声には決してならない内面の叫びなのであって、実際にこのような主人公に出会ったならば、「ゲロゲロッの連発」にはならないでしょうね。 shormajingが引用している唯川恵さんのコメントも引用させてください。 ------------------------------- 「主人公が、周りの誰よりも自分を憐れんでいる。読み手よりも、である。それを感じた時点で、私は主人公に対して冷めた気持ちを持ってしまった」 ------------------------------- 実際にこのような境遇・生い立ちの方と深く関わるようになれば、このように気持ちが冷めてしまい、距離を置きたくなるのかもしれません。 現実には、主人公がそうであるように、このような境遇・生い立ちの方の中には、それを周りに悟られないように、嫌われないように、このような内面をひた隠しに隠して、表面では過剰とも言える適応で「よい子」を演じようとする人も、少なくないのではないでしょうか。そうしてその表面だけを見て、辛い過去を背負いながらけなげにがんばっている、純粋な穢れない心、をそこに見ようとするかもしれません。でもそれこそ、往々にしてリアルではない、つまりフィクションであることが多いのではないでしょうか。 もちろん多くの人が、shormajingが引用してくださっている唯川恵さんのように、 ------------------------------- 「すべて『自分は捨て子である』に帰結する。(中略)主人公は本音のところで、可哀想な自分に酔い浸っていたいのではないか、とさえ思えてくる」 ------------------------------- という感情を抱くのは無理のないことだと思います。 そうしてそういう人たちは、ともすると「可哀想なのはあなただけじゃないのよ。あなたと同じような境遇でもがんばっている人はたくさんいるのよ」と、励ます振りをして追い詰めてしまうのではないでしょうか。 だからこそこの主人公のような境遇の人は、その気持ちをおくびにも出さず、表面的には「よい子」の仮面を被り、その仮面の下で激しくもがき続けているのだと思います。 普段は「よい子」の水面下に隠されている、その叫びを文学として昇華させることに成功した、希有な作品だと思います。それは決してshormajingがおっしゃるような、「書き出しの6行にいかれちまったクチ」などではないのです。 shormajingが引用している角田さんのコメントは、まさに正論なんですよ。でもそんな正論、きれい事では、いつまで経っても主人公のような境遇の人のこころの内側に触れることはできないだろうなあと思わざるをえないです。そんなきれい事の正論をあえて排除しているからこそ、小説であるにもかかわらず一種のリアリティを感じさせているのだと思いますよ。
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傑作ではないか
あんまり小説とかで泣いたりしない方だけど、ラスト、ぷるぷるしながら泣きながら読みました。 手に汗握る展開に、主人公の成長と、人の心にある温かさが一気に押し寄せてきて、すごい!!!と思った。 こういうのって、捨てられた境遇とまではいかなくてもアダルトチルドレン的な経験をした人でないとわからないことなのかな? 一分一秒自分の存在に疑問を持ってしまう、そんな感覚はよくわかる。 それでも、周りに育ててもらっていると感じることができている主人公の強さに、感動だった。
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苦しむ人を見ないふりをしない優しさ
わたしをみつけて、このタイトルがすごく相応しい作品だった。 明らかに存在する看護師内の階級、院内でうやむやにされる医療ミス、通り道にある家では子供が虐待されているかもしれない。 色んなものを見ないふりをする。けれど主人公は親に放って置かれていた自分を、見つけてくれた人達がいることを思い出す。 世界は思ったよりも優しい。わたしを見つけなければならないのは、他人ではなく、きっと自分自身。 個人的にきみはいい子の神田さんのことが書かれていたのが泣けました
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生い立ちや環境で、生き方・心の持ち方、内心は人それぞれ。
この物語は医療現場ですが、他の場所であってもどこでも、私は主人公の生い立ちや、その生い立ちを心の中で引きずりながら、自分の生きる道の為・生活を守る為だけにと思い、仕事をし、立場は下でも「有能だと思わせる為」など、そして表面的な人付きあい・内心では真逆に相手を観ている、と言った所が、とても人間臭くて、決して甘くはない世の中、本当の現実を独りで生きていくには、この主人公の内心など、読んでいても何故か私には、嫌な女とは映りませんでした。物心ついた時から施設で育ち、お世話をしてくれる人々も代わる代わるで、生まれた時からその環境なら、自分の力だけで?生きていかなきゃいけなくなった時、主人公のの様な気持ちの持ち様(内心)になってしまってもおかしくないな……と感じて読み進めました。世の中の現実って、そんなに甘いものでもないですし。 「良い子」を長い間続けていて、その度に「良い子だね」と言われても、結局1度でも悪い事?良くない事をしたとたん「良い子なんかじゃない!」となる世の中。。。難しいものですね。良い子を演じすぎると、崩せなくなり、自分で自分を追い込む事にもなりうるし、でも当然職場などでは、完全に素の自分だけでは居られない。育った環境や、周りの環境などでも、その「演じ方」の度合いは、人によって様々。窮屈な世の中のですね。。。社会に出れば当たり前かも知れませんが。 この物語は過去と現在・内心が交互に出てきて、人によっては暗いと感じるかも知れませんが、私は色んな環境の人の人間の本質・本音を現実的に描いて表していると感じ、読んで良かったと思いました。人は、人に言えない事情や、人其々に色んな過去や思いを抱えて生きていると言うのが、改めて解る気がします。 こちらの著者の作品は「世界の果てのこどもたち」がとても傑作だと感じ、色々読み始めています。「世界の果てのこどもたち」も沢山の人に読んで欲しいと思った著作でした。 順番は逆になってしまいましたが、前作にあたる「きみはいい子」を読んでないので、読もうと思います。
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見つけて読みました。
ちょっと暗い内容ですがとても読みやすかったです。 色々な人生があって、出会いがあって生きていく!
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医療とは何かを問う小説
主人公が,生い立ちからくる「暗さ」を克服する物語というふうに読むよりは,医療とはどうあるべきかを問うている物語として読むのがいいと思います。ドラマは見てません。