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朝に咲くまでそこにいて (MF文庫ダ・ヴィンチ)

Da Vinci Literary Award

朝に咲くまでそこにいて (MF文庫ダ・ヴィンチ)

Ririko Tono

Ririko Tono’s debut, published under a new title after the award-winning Asagao no Asa. In humid everyday scenes, it portrays people shaken by love and loss with a slightly uncanny touch.

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Work Information

Awkward love takes on pain and tenderness in the humidity of summer.

Asa ni Saku Made Soko ni Ite was published as the retitled form of Asagao no Asa. It blends realistic texture with a fantastic shift while portraying people longing for warmth.

Review Summaries

  • Readers remember the movement from uncanny openings to painful endings. Even with some roughness, its emotional directness draws attention.

Book Information

Publisher
メディアファクトリー
Published
2008-08-21
Pages
252 pages
Language
日本語
ISBN-13
9784840124157
ISBN-10
4840124159
Price
1 JPY
Category
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

山本文緒、絶賛! 壮絶な小説だ。他人事ではないとぞっとさせられた。 第3回ダ・ヴィンチ文学賞読者賞受賞作品の文庫化。「瀕死になりながらも生きることを手放さなかったヒロインの生命力に胸を打たれた」と山本文緒氏絶賛。 セリはほんの数ヶ月前までは、<頭も身持ちも固そう>な平凡な社会人だった。けれど、人生なんて、思っている以上に簡単に狂ってしまうものなのだ。ホストに多額のお金をつぎ込み、川崎の風俗店で働くようになったセリなのだが、借金を返し終わっても働き続けている。それは、ある日客としてやってきた<行き場のない50代の先生>を拾ってしまったから・・・。先生は、頭に動脈瘤という爆弾を抱えていた。最初は気まぐれだった。けれどぼんやりと気が付いていく。<先生>は借金の代わりとなる、底にいるための理由なのではないかと。人生のマイナス地点まで転がり堕ちた人は、やり直すには堕ちた深さの分だけ登らなければいけないのだ。やっと、地上に辿り着いてもそこはゼロ。全部失っている自分に戻るだけなのだと。 山本文緒氏絶賛、本書の解説を担当した藤田香織氏(書評家)も「確実に気になる作家」と絶賛。

1975年東京都生まれ。会社員を経て現在、派遣社員。2008年「朝顔の朝」で第3回ダ・ヴィンチ文学賞読者賞を受賞。山本文緒氏絶賛の期待の大型新人!

Reviews

  • 夏の暑さとゼリーの冷たさと

    朝顔って育ててみると、本当にしぶといツル植物です。 地面からつるを伸ばし、柵や竹やただの棒や、何にでも絡み付き、 天へ天へと伸びていきます。 その花は絹のように柔らかいのに。 この小説の女性はまさにそんな朝顔のような人です。 ふいに落ちてしまったどん底から這い上がろうとする彼女の、静かな恋。 クーラーのない部屋の中で、一緒にゼリーを食べるシーンからは、 夏の切るような暑さと切なさが伝わってきました。 またこんな作品を書いてほしいです。

  • 他人事。でも案外身近

    『朝に咲くまでそこにいて』です。 三作収録している短編集で、それぞれの作品には関連は無く独立しています。 三作に共通しているといえるのは、しいていえばですが、誰かを好きになってしまった女の愚かさを描いているという共通点があることでしょうか。 表題作はダ・ヴィンチ文学賞読者賞受賞作品。エンターテインメントというよりは、どちらかというと純文学寄りという感じです。 二作目は、愛する夫がカエルになってしまったという話。どこかコミカルに進みますが、最後にどんでんガエル話。ちょっと、アマチュアネット小説っぽいです。 三作目は、ストレートに恋愛ダメ女の話。 恋愛に溺れて人生を踏み外す女を見て、他人事だ、と思う女性も多いかと思います。 でも、この三作を読むと、ふとしたきっかけで、誰でもがはまりこんでしまう陥穽なのだと思います。 たとえとしては変かもしれませんが、幼い頃は、本当に愛する人と結婚するまでは大事に処女を守り通そうと決意していたのに、ある時ふと、「ああ、守れなかったんだなあ」と思うのに似ているかもしれません。

  • 東京の端っこの瀬戸際

    著者は東京の北のほうにある普通と転落が直ぐそばに共存している町でこの小説をかいたと,書店のポップで知りました。 表題作の主人公は高収入だが人に言いづらい仕事をしながら地味に暮らす女性です。 もうなにも手にしたくない彼女が手放したくない人を見つけたとき,ひとつどうしても口に出せない秘密を抱えます。 とても達者で切実な転落小説です。 舞台はその著者の町かどうかは本の中では明らかではないですが,道の裏にはまだ「優良ト●コ風呂」なんて看板が残る街並みの中,ふと前を歩く女性が彼女のような気がしてしまいました。

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