日本の文学賞

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多田智満子

ただ ちまこ

Tada Chimako

ペンネーム: 加藤智満子本名(旧姓)

プロフィール

性別
女性
生誕
1930-04-01 (福岡県)
死没
2003-01-23 (神戸市灘区) 72歳
国籍
日本
言語
日本語, フランス語
居住地歴
福岡県 → 京都市 → 東京都 → 滋賀県(愛知川沿い) → 神戸市六甲

経歴

職業
詩人, 随筆家, 翻訳家, フランス文学者, 大学教授
活動期間
1956年〜2003年
所属
英知大学(後の聖トマス大学) 仏文科教授・名誉教授, 同人誌『未定』同人, 同人誌『たうろす』同人, 同人誌『饗宴』共同創刊者/同人
所属団体
同人誌『未定』, 同人誌『たうろす』, 同人誌『饗宴』
影響を受けた人物
マルグリット・ユルスナール, サン=ジョン・ペルス, ホルヘ・ルイス・ボルヘス, 稲垣足穂, 葛原妙子

学歴

東京女子大学
外国語科 / 外国語科
国: 日本
在学中に矢川澄子と親交
慶應義塾大学
文学部英文科 / 英文科
期間: 編入学後、結核で半年休学
国: 日本
結核療養のため休学、その病床での思索が文学的出発点となる

受賞歴

現代詩女流賞
1981
対象作品: 蓮喰いびと
結果: 受賞
現代詩花椿賞
1998
対象作品: 川のほとりに
結果: 受賞
読売文学賞
2001
対象作品: 長い川のある國
主催: 読売新聞社
結果: 受賞
地中海学会賞
2001
対象作品: 長い川のある國
結果: 受賞
井植文化賞(文化芸術部門)
1981
結果: 受賞

受賞・候補エディション

読売文学賞 1回登壇
  1. 受賞作: 長い川のある國

    『長い川のある國』は、2000年の受賞対象となった文学作品です。題名が示すイメージを軸に、作者の関心や同時代の表現感覚がうかがえる作品として位置づけられます。

    『長い川のある國』は、題名の余韻から作品世界へ読者を引き込む文学作品です。

    文学人間関係時代

作品

代表作

花火

1956年 詩集

処女詩集。清新で悲哀と諧謔を含む短詩を収める。

悲哀諧謔抒情

闘技場

1960年 詩集

初期詩作をまとめた一冊。言語の硬質さと遊戯性がみられる。

言葉遊び形式実験

薔薇宇宙

1964年 詩集

LSD等の体験も背景に持つ、形而上学的で幻想的な詩篇を含む代表作。

形而上学幻覚宇宙観

鏡の町あるいは眼の森

1968年 詩集

鏡や視覚をめぐるモチーフを中心とした詩集。観照への関心が色濃い。

見ること観照

四面道

1975年 散文詩集

夢を題材にした幻想的な散文詩集。語りとイメージが交差する作品群。

幻想イメージの重層

蓮喰いびと

1980年 詩集

夢と神話的想像力を織り交ぜた詩集で、1981年に現代詩女流賞を受賞。

神話精神性

祝火

1986年 詩集

成熟期の詩集。形而上学的思考とユーモアが融合した作品群。

形而上学ユーモア言葉遊び

川のほとりに

1998年 詩集

長期間の沈黙のあとに発表された詩集。1998年に現代詩花椿賞を受賞。

時間記憶自然

長い川のある國

2000年 詩集

晩年の主要詩集の一つ。2001年に読売文学賞等を受賞した。

流れ死と再生神話

全著作

  • 花火(書肆ユリイカ、1956)
  • 闘技場(書肆ユリイカ、1960)
  • 薔薇宇宙(昭森社、1964)
  • 鏡の町あるいは眼の森(昭森社、1968)
  • 贋の年代記(山梨シルクセンター、1972)
  • 四面道(思潮社、1975)
  • 歌集 水姻(コーベブックス、1975)
  • 蓮喰いびと(書肆林檎屋、1980)
  • 鏡のテオーリア(大和書房、1977)
  • 魂の形について(白水社、1981)
  • 森の世界爺(人文書院、1997)
  • 川のほとりに(書肆山田、1998)
  • 長い川のある國(書肆山田、2000)
  • 封を切ると(遺作集、2004)

作家による翻訳

  • マルグリット・ユルスナール訳『ハドリアヌス帝の回想』(白水社、1964)
  • サン=ジョン・ペルス詩集(思潮社、1967)
  • アントナン・アルトー『ヘリオガバルス』(白水社、1977)
  • マルセル・シュウォッブ『少年十字軍』(森開社、1978)
  • ロバート・グレーヴズ『この私、クラウディウス』(赤井敏夫共訳、みすず書房、2001)

作品の翻訳

  • 多田の詩歌は英語・スペイン語などに翻訳されている

作風・主題

文体
形而上学的な思索を基盤とする文体幻想的・象徴的表現硬質で華麗な訳文・明晰なエッセイ言葉遊びを交えた技巧
頻出モチーフ
眼差し・視覚動植物・神話川・流れ薔薇(バラ)

健康

  • 結核
    1950年代(学生時代)
    半年間休学。病床での思索が文学的出発点となった。
  • 癌(2001年発見)
    2001–2003
    入院・治療ののち2003年に肝不全で死去。没後出版の準備などを行った。
  • 肝不全(死因)
    2003年1月
    2003年1月に肝不全のため逝去。

評価・遺産

形而上学的で幻想性の強い詩風と、翻訳家・フランス文学研究者としての業績を併せ持つ詩人。観照や言葉遊びに根ざした独自の文学性は、死後も評価が続いている。

引用

  • 私の骨は薔薇で飾られるだろう
    出典: 詩「薔薇宇宙」 (1964年)

豆知識

  • 本名は加藤智満子。
  • 若年期に父の転勤で京都・東京などで育った。
  • LSD等の体験をもとにした詩篇『薔薇宇宙』がある。
  • 死後、葬儀では白薔薇が会葬者から献じられたと伝えられる。
  • 命日は『風草忌』と呼ばれる。