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第7回(1955年) 受賞受賞作: 黒い裾
『黒い裾』は、幸田文による長編小説。戦後の日常に生きる女性の身ぶりや家族との関係を、衣服の裾に象徴される生活感覚とともに細やかに描く。抑制された筆致の中に、女たちの不安、誇り、孤独が静かに浮かび上がる。
黒い裾の揺れに、暮らしの重さと女たちの心の陰影がにじむ。
224ページ女性の生活家族戦後社会身体感覚日常の陰影
幸田 文
こうだ あや
Koda Aya
プロフィール
- 性別
- 女性
- 生誕
- 1904-09-01 (東京府南葛飾郡寺島村(現・東京都墨田区))
- 死没
- 1990-10-31 (茨城県石岡市(石岡第一病院)) 86歳
- 国籍
- 日本
- 言語
- 日本語
- 居住地歴
- 寺島村(現・東京都墨田区) → 千葉県市川市(菅野) → 奈良県斑鳩町(法輪寺周辺) → 茨城県石岡市(晩年)
経歴
- 職業
- 小説家, 随筆家
- 活動期間
- 1947年〜1990年
- 所属
- 日本芸術院
- 所属団体
- 日本芸術院
- 影響を受けた人物
- 幸田露伴
- 影響を与えた人物
- 青木奈緒
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| 女子学院 | — | — | — | — | 日本 |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1956 | 新潮社文学賞 | 流れる | — | 新潮社 | 受賞 |
| 1956 | 読売文学賞 | 黒い裾 | — | 読売新聞社 | 受賞 |
| 1957 | 日本芸術院賞 | 流れる | — | 日本芸術院 | 受賞 |
| 1973 | 女流文学賞 | 闘 | — | 女流文学賞 | 受賞 |
| 1990 | 瑞宝章(勲三等) | — | — | 日本政府 | 追贈 |
受賞・候補エディション
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第9回(1956年) 候補受賞作: 流れる
『流れる』は、没落しかかった芸者置屋に女中として住み込んだ梨花の視線を通して、花柳界に生きる女性たちの暮らしと感情を描く幸田文の代表的長編である。華やかな表側の奥にある哀しさ、はかなさ、浮き沈みを、台所の裏側から観察する細やかな筆致が支えている。
台所の裏側から花柳界を見つめ、女たちの生の揺れを静かに描いた幸田文の傑作である。
304ページ花柳界女性の生活没落する置屋観察者の視線戦後文学
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第3回(1956年) 受賞受賞作: 流れる
『流れる』は、没落しかかった芸者置屋に女中として住み込んだ梨花の視線を通して、花柳界に生きる女性たちの暮らしと感情を描く幸田文の代表的長編である。華やかな表側の奥にある哀しさ、はかなさ、浮き沈みを、台所の裏側から観察する細やかな筆致が支えている。
台所の裏側から花柳界を見つめ、女たちの生の揺れを静かに描いた幸田文の傑作である。
304ページ花柳界女性の生活没落する置屋観察者の視線戦後文学
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第13回(1957年) 受賞受賞作: 流れる
『流れる』は幸田文による受賞対象作で、当該賞の回次で評価された作品である。刊行形態は作品名と著者名をもとに書籍データベースで確認し、単独書籍または収録書籍として確認できる範囲だけを識別子に反映している。
幸田文の『流れる』を、受賞対象作として読むための入口となる作品紹介。
437ページ受賞作品文学賞刊行確認
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第12回(1973年) 受賞受賞作: 闘
『闘』は、幸田文による文学作品。女流文学賞の受賞作として、作者の主題意識と文体の特徴を示す一作です。
闘は、女流文学賞で評価された幸田文の作品です。
文学小説受賞作
作品
代表作
雑記
1947年 随筆父・幸田露伴の晩年の様子や看取りを記した回想的随筆。文筆家としての出発点となった作品。
こんなこと
1950年 随筆日常の細部や身辺雑記を繊細な筆致で綴った随筆集。長年にわたり読まれ続けている作品集の一つ。
みそっかす
1951年 随筆(幼少期の回想)幼少期の記憶や家族の風景を綴った連載随筆。父露伴との関係や家族史が描かれる。
黒い裾
1955年 小説生活の機微を描いた小説群。1956年に読売文学賞を受賞し、高く評価された作品。
流れる
1956年 小説料亭の世界での体験をもとにした長編。繊細な観察と江戸前の切れ味のある文体で描かれ、刊行年に新潮社文学賞を受賞した。
- [映画] 流れる / 成瀬巳喜男 (1956)
おとうと
1957年 小説家族関係を中心に据えた作品。映像化も複数回行われ、広く知られている。
- [映画] おとうと (1960)
闘
1973年 小説成熟期の作品で、女性の生き方や葛藤を鋭く描き、同年女流文学賞を受賞した。
崩れ
1991年 短編・随筆(没後刊)没後に刊行された作品集の一つ。独特の感性と不気味さを帯びた筆致が現代の読者の関心を呼んだ。
全著作
- 父 その死(1949)
- こんなこと(1950)
- みそっかす(1951)
- 黒い裾(1955)
- 流れる(1956)
- おとうと(1957)
- 笛(1957)
- 猿のこしかけ(1958)
- 番茶菓子(1958)
- 駅(1959)
- 草の花(1959)
- 北愁(1972)
- 闘(1973)
- 崩れ(1991, 没後刊)
- 木(1992, 没後刊)
翻案
- 流れる(映画化、監督:成瀬巳喜男、1956)
- おとうと(映画化・複数版、1960年ほか)
作風・主題
- 文体
- 江戸前の歯切れの良い文体繊細で観察眼の鋭い随筆調
- 頻出モチーフ
- 家族と父の記憶台所と食動植物季節の移ろい日常の細部
健康
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脳溢血1988-05から療養自宅で療養し公的な活動が縮小。以後入所先の施設に移るなど長期療養となった。
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心筋梗塞・心不全1990-10-29~1990-10-311990年10月29日に心筋梗塞を発症し入院。10月31日に心不全により86歳で死去。
評価・遺産
随筆と小説の両面で高い評価を得た作家。繊細な観察眼と江戸前の切れ味ある文体により長年読み継がれ、没後の再評価で新たな読者層も獲得した。
記念館・博物館
- 世田谷文学館(幸田文展 開催) 東京都世田谷区
関連学会
- 日本芸術院
資料所蔵先
- 岩波書店版『幸田文全集』 編集資料等
- 中央公論社版『幸田文全集』 関連資料
大衆文化への影響
- 『流れる』『おとうと』などの映像化で知られ、映画や舞台を通じて広く紹介されている。
引用
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私は筆を断つ
出典: 夕刊毎日新聞(1950年4月14日)記事 (1950年) -
『崩れ』を読んでみると…あそこには奇妙な感性があって、高い山ではなくて、深い穴のようなところに人を吸い寄せる何かがあったわけです。
出典: 蓮實重彥(文藝等での評論) (1994年)
豆知識
- 中央公論社版『幸田文全集』の表紙布として用いられた「幸田格子」が知られている。
- 父・幸田露伴の看取りを記した『雑記』で文壇に登場した。
- 1950年に断筆宣言を出したことがあるが、その後創作活動に復帰した。
- 筑波大学附属小学校の庭に植樹を行った記録がある。
- 晩年は脳溢血の療養後、老人ホームに入所していた。