日本の文学賞

← ホームに戻る

山川菊栄

やまかわ きくえ

Yamakawa Kikue

別名: 森田菊栄 / 青山菊栄 / 山川菊榮
ペンネーム: 森田菊栄旧姓(出生名), 青山菊栄祖父の死去により青山家戸主となり使用した姓

プロフィール

性別
女性
生誕
1890-11-03 (東京府東京市麹町区四番町(現:千代田区九段北))
死没
1980-11-02 (東京都) 89歳
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
東京(麹町/九段北)

経歴

職業
婦人問題評論家, 研究家, 社会主義者, 労働運動家, 婦人運動家, 作家
活動期間
1915年〜1980年
所属
労働省(婦人少年局), 赤瀾会
所属団体
日本社会党, 民主婦人協会, 日本婦人問題懇話会(設立メンバー), 赤瀾会(結成者)
影響を受けた人物
アウグスト・ベーベル, 堺利彦, 大杉栄, 幸徳秋水
影響を与えた人物
戦後の女性運動、女性史研究者(例:鈴木裕子ら), 山川菊栄記念会による研究者支援

学歴

東京都立第二高等女学校
国: 日本
旧制高等女学校を卒業
女子英学塾(現・津田塾大学)
卒業年: 1912
国: 日本
1912年卒業

受賞歴

大佛次郎賞
1974
対象作品: 覚書 幕末の水戸藩
主催: 大佛次郎賞選考委員会
結果: 受賞

受賞・候補エディション

大佛次郎賞 1回登壇
  1. 『覚書 幕末の水戸藩』は、山川菊栄が水戸藩の幕末史を家の記憶と歴史資料からたどった著作。女性史家としての視点が、政治史の背後にある家族、思想、地域社会の動きを浮かび上がらせる。

    水戸藩の幕末を、家の記憶と歴史意識から描き直す。

    453ページ
    幕末史水戸藩女性史大佛次郎賞

作品

代表作

覚書 幕末の水戸藩

1974年 社会史

水戸藩の幕末期を、家族史や史料をもとに平明な文体で記した研究的著作。

幕末地方史女性史

武家の女性

1943年 民俗・社会史

聞き書きを基に、武家の女性の日常生活を民俗社会史として描いた随筆・記録。

民俗学女性史家族
翻訳
  • ケイト・中井訳『Women of the Mito Domain : Recollections of Samurai Family Life』(東京大学出版会、1992年、原文の一部と関連資料の翻訳)

女二代の記(おんな二代の記)

1956年 自伝・女性史

自らの半生と母の生涯を通して、女性史的視点から個人史と社会史を織り交ぜた自伝的記録。

自伝女性史社会史

全著作

  • 女の立場から(1919)
  • 現代の生活と婦人(1919)
  • 武家の女性(1943)
  • 覚書 幕末の水戸藩(1974)

翻案

  • ドキュメンタリー映画『姉妹よ、まずかく疑うことを習え 山川菊栄の思想と活動』(監督:山上千恵子、2011年)
  • 舞台『山の動く日来たれ』(脚本・演出:阿笠清子、初演2007年)

作家による翻訳

  • アウグスト・ベーベル『婦人論 婦人の過去現在未来』(訳、1923年)
  • リチャード・グレリング『大戦の審判』(訳、1917年)

作品の翻訳

  • 『武家の女性』英訳:Women of the Mito Domain(ケイト・中井訳、1992年)
  • 選作のフランス語訳(部分):Japon colonial 1880-1930(2014年の論集に収録)

作風・主題

文体
評論的論理的で明晰な文体史料に基づく平明な筆致
頻出モチーフ
女性解放労働と賃金家族制度批判地方と民俗

評価・遺産

山川菊栄は日本の婦人運動に批評的・科学的視点を導入し、社会主義フェミニズムの理論化や婦人労働運動の強化に寄与した。没後も記念賞や文庫が設置され、女性史やフェミニズム研究に大きな影響を与えている。

記念館・博物館

  • 山川菊栄文庫 神奈川県立婦人総合センター(江ノ島)、のち神奈川県立図書館へ移管 1988年開館

関連学会

  • 山川菊栄記念会
  • 日本婦人問題懇話会

資料所蔵先

  • 山川菊栄文庫(神奈川県立図書館所蔵)

大衆文化への影響

  • ドキュメンタリー映画『姉妹よ、まずかく疑うことを習え』(2011)
  • 舞台『山の動く日来たれ』(2007)
  • 柚木麻子『らんたん』(2021)に登場

豆知識

  • アウグスト・ベーベルの『婦人論』の最初の完訳者である。
  • 1947年、労働省の初代婦人少年局長に就任した(1947–1951)。
  • 1974年に『覚書 幕末の水戸藩』で大佛次郎賞を受賞した。
  • 1981年に山川菊栄を顕彰する『山川菊栄賞(山川菊栄記念婦人問題研究奨励金)』が遺族の基金により創設された。
  • 山川菊栄文庫は1988年に神奈川県立婦人総合センターで開設され、2015年に神奈川県立図書館へ移管された。