芸術選奨文部科学大臣賞 げいじゅつせんしょう もんぶかがくだいじんしょう
第52回(2002年)
演劇映画音楽舞踊文学美術放送大衆芸能芸術振興評論メディア芸術美術A美術B
受賞者
12名連続誘拐殺人事件とそれに翻弄される被害者家族、報道、地域社会を描く大作ミステリー。劇場型犯罪の恐怖だけでなく、事件が人々の記憶と生活を侵食する過程を丹念に追う。
ひとつの犯罪が、家族、報道、社会の言葉を巻き込みながら巨大な闇へ広がる。
584ページ
劇場型犯罪家族メディア現代ミステリー
書物という物体とテクストのあり方を、古代から近代、マラルメ、電子的な読書環境まで視野に収めて考察する評論。読むこと、見ること、保存することの関係を問い直す。
書物とは何かという問いを、物質と精神の両面からたどる書物論。
400ページ
書物論読書史マラルメテクスト
小林秀雄論を起点に、近代日本文学、思想、恋愛、歴史意識を横断して「青春」という観念の終わりを論じる文芸評論。文学史を広い文化史の中に置き直すスケールを持つ。
近代文学の深層から、青春という時代感覚の終わりを読み解く評論。
484ページ
文芸評論近代文学小林秀雄青春
学生寮の廃止に反発する大学生たちが、寮に関わる大人たちも巻き込みながら自分たちの居場所を守ろうとする青春群像小説。反乱の明るさの裏に、若さの焦りと共同体への愛着がある。
学生寮を守る小さな反乱が、若者たちの友情と居場所への思いを映し出す。
360ページ
青春学生寮友情共同体
ホタル
戦争の記憶を抱えて鹿児島で暮らす夫婦を中心に、特攻隊の生き残りの痛みと、残された者が命をどう受け止めるかを描く映画作品。静かな夫婦愛と歴史の傷が重なり合う。
戦争を生き残った者の沈黙と、夫婦の時間が鹿児島の海辺で交差する。
映画戦争の記憶夫婦鹿児島