日本の文学賞

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文藝賞 ぶんげいしょう

第55回(2018年)

中編長編

受賞者

2名
日上秀之 ひがみ ひでゆき 受賞

東北沿岸の集落で、三十代の毅は母とともに仮設の商店を営んでいる。津波で店と家を失ってから五年、店を訪れるのは数人の常連客だけだ。支払いを先延ばしにする客や、変わらず続く商売の手つきを見つめながら、毅は被災後の日常に沈む不安と反復を抱えて暮らしている。

仮設商店で繰り返される小さなやりとりから、災害後の日常と沈黙を描く。

120ページ
東日本大震災後の日常仮設商店反復する不安地域のつながり
山野辺太郎 やまのべ たろう 受賞

戦後まもない時期に構想された、日本とブラジルを一直線の穴で結ぶ秘密の開発計画。その存在理由を調べる建設会社子会社の広報係・鈴木一夫は、諜報員、移民、技能実習生、海外の要人たちと出会いながら、計画が抱え込んだ歴史へ近づいていく。荒唐無稽な事業を通して戦後日本の仕組みと人々の思惑を描く小説。

日本とブラジルを結ぶ穴の計画を追うサラリーマンが、戦後から続く秘密に近づいていく。

160ページ
戦後日本巨大開発企業社会国境を越える人々