日本の文学賞

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群像新人文学賞

ぐんぞうしんじんぶんがくしょう

講談社の文芸誌『群像』が1958年に創設した純文学の公募新人文学賞。

純文学
創設年
1958
主催
講談社
カテゴリー
純文学
選考方式
公募
受賞対象
新人
開催頻度
年1回
締切時期
10月頃
発表時期
6月頃
賞のステータス
活動中

説明

1958年に創設され、純文学の新人作品を対象として年1回公募で作品を募集する文学賞。締切は10月31日(当日消印有効)、受賞作は『群像』6月号に掲載され、正賞として50万円(優秀作は25万円)が授与される。2015年以降は小説部門のみを対象とし、評論部門は独立して群像新人評論賞として別設されている。

賞品

主賞品
正賞として50万円(優秀作25万円)が授与される
賞金
500,000円
  • 『群像』6月号掲載

関連の賞

  • 文學界新人賞
  • 新潮新人賞
  • すばる文学賞
  • 文藝賞
  • 太宰治賞
  • 群像新人長篇小説賞

公式情報

https://gunzou.kodansha.co.jp/awards

過去の受賞者

綾木朱美 あやき あけみ 受賞

新聞社で校閲者として働くアザミ。同僚とは遠慮にまみれた会話しか交わさず、空き時間はSNSとニュースサイトのコメント欄に没入する。たまに会う友人とは話が弾まず、夢見が悪く、頭痛も絶えない。そんな無味乾燥なアザミの日常は、炎上するアイドル「ミカエル楓」の存在を知って一変する。私もこの人を、「嫌い」になるのはどうだろう――? SNSに依存し、他人のコメントに扇動され、炎上に心ときめく現代人の姿を鋭く描いた「逆」推し事小説。ネットにとらわれて生きる「いま」を高純度で描く令和の日常系文学。

戦争より、芸能人の不祥事、炎上。やめられない、不健全なこの快楽。SNSに依存し、他人のコメントに扇動され、炎上に心ときめく私たち――。

160ページ
SNS依存炎上ネット社会校閲者アイドル文化現代の孤独令和の日常系文学
駒田隼也 こまだ じゅんや 受賞

シェアハウスに住む初瀬と蓮見、そして一羽の文鳥。ある日、同居人の蓮見が「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」と頼んでくる。夢と現、過去と現在、生と死が溶け合う独自の文体のなかで、初瀬が決断するまでの五十五日間を描いたデビュー作。第68回群像新人文学賞受賞作、第173回芥川龍之介賞候補作。

「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」彼の胸に耳を当てた。するとたしかに心臓が止まっていた――。

152ページ
生と死夢と現実シェアハウス記憶決断境界の溶解
豊永浩平 とよなが こうへい 受賞

先祖の魂が還ってくる盆の中日、幼い少年・浩輔と少女かなちゃんの前に、78年前に死んだ日本兵の亡霊が現れる。沖縄戦で玉砕した兵士、震洋特攻隊長、戦争花嫁としてアメリカで暮らしたオバア、現代を生きる高校生たち――複数の語り手が言葉のたすきをつなぎ、沖縄の近現代史を複数の声で描き切る。第67回群像新人文学賞受賞、21歳の現役大学生による衝撃のデビュー作。

月ぬ走いや、馬ぬ走い――ほとばしるバースはライク・ア・黄金言葉(くがにくとぅば)、おれらは敗者なんかじゃねえぞ刻まれてんのさこの胸に命こそ宝(ぬちどぅたから)のことばが

160ページ
沖縄沖縄戦亡霊世代間の継承お盆歴史と現在多声的語り暴力の反復沖縄方言
白鳥一 しらとり はじめ 佳作
遠くから来ました

東北のとある喫茶店に居合わせたのは人間と、どこからともなくやってきたAからEの〝遭難者〟――。整列した時空を歪ませて、浮かびあがるそのあわい。白鳥一が第67回群像新人文学賞の優秀作を受賞した中篇小説。観測者の存在によって日常が特別なものへと変容する、実験的な構造を持つ純文学作品。

観測者がいるだけで日常が特別なものになる

観測日常時空東北異邦人喫茶店実験的文体
村雲菜月 むらくも なつき 受賞

都市の片隅にあるマンションの一室、408号室。入れ替わる住人たちはそれぞれ異なる事情を抱えながら、思いもよらない形でこの部屋から消えていく。第66回群像新人文学賞受賞作。4つの章で構成されたオムニバス形式の作品で、日常に潜む不安と恐怖を奇想天外な物語として描き出す。

この部屋の住人は、みんないなくなる――都市の一室を舞台に、日常の違和感が恐怖へと変容する。

112ページ
孤独都市生活日常の恐怖消失空間と時間住人交代
夢野寧子 ゆめの ねいこ 受賞

母の不妊治療の結果に一喜一憂する両親と、偏頭痛の持病を抱える女子高生たまき。持て余した心を抱えて近所の「縛られ地蔵」に会いに行くたまきは、同じように重い心を持つしずくと出会う。ステップファミリーをめぐる秘密と、傷つき傷つけながら互いを思い合う痛切な家族の愛のかたちを描いた、第66回群像新人文学賞受賞作。

わたしたちには家族をめぐる秘密がある。傷つき、傷つけ、思いあう。痛切な家族の愛のかたち。

160ページ
家族不妊治療ステップファミリー偏頭痛青春秘密
小砂川チト こすながわ ちと 受賞

夫との家庭に不穏な違和感を抱える小波が、幼いころの記憶とつながるシールを見つけたことから、日常と幻想が侵食し合う世界へ踏み込んでいく。現実と狂気が重なり合う、群像新人文学賞受賞作。

日本橋三越の柱に、幼いころ実家に貼ったはずのシールがあった。

128ページ
家族幻想狂気日常の侵食
平沢逸 ひらさわ いつ 受賞

多摩川の河川敷で、五歳の「わたし」の目に映る夏の記憶が、はぐれものたちの暮らしとともに立ち上がる。再生の手触りを持つ、群像新人文学賞受賞作。

多摩川の河川敷で、五歳の「わたし」の目が映す、ひと夏の奇跡。

144ページ
河川敷成長はぐれ者記憶
石沢麻依 いしざわ まい 受賞

ドイツの大学都市ゲッティンゲンで暮らす語り手のもとに、東日本大震災で行方不明になった友人が現れる。コロナ禍の閉塞感と震災の記憶が重なり、言葉で埋めきれない距離や時間を見つめながら、現実と記憶のあわいを静かな筆致でたどる鎮魂の小説。

行方不明だった友人が、ドイツの街に現れる。記憶と喪失が静かに重なり合う物語。

162ページ
東日本大震災記憶喪失異国の街鎮魂時間距離
島口大樹 しまぐち だいき 受賞
鳥がぼくらは祈り、
松永K三蔵 佳作
カメオ
湯浅真尋 ゆあさ まひろ 佳作
四月の岸辺
石倉真帆 いしくら まほ 受賞
そこどけあほが通るさかい
北条裕子 ほうじょう ゆうこ 受賞
美しい顔
上原智美 うえはら ともみ 優秀作
天袋
李琴峰 り きんほう 優秀作
独舞
崔実 さい じつ 当選作
ジニのパズル
乗代雄介 のりしろ ゆうすけ 当選作
十七八より
横山悠太 よこやま ゆうた 当選作
吾輩ハ猫ニナル
波多野陸 はたの りく 当選作
鶏が鳴く
岡本学 おかもと まなぶ 当選作
架空列車
片瀬チヲル かたせ ちをる 優秀作
泡をたたき割る人魚は
藤崎和男 ふじさき かずお
グッバイ、こおろぎ君。
中納直子 ちゅうのう なおこ 当選作
美しい私の顔
淺川継太 あさかわ けいた 当選作
朝が止まる
野水陽介 のみず ようすけ
後悔さきにたたず
丸岡大介 まるおか だいすけ 当選作
カメレオン狂のための戦争学習帳
松尾依子 まつお よりこ 当選作
子守唄しか聞こえない
諏訪哲史 すわ てつし 当選作
アサッテの人
広小路尚祈 ひろこうじ なおき 優秀作
だだだな町、ぐぐぐなおれ
岩月悟 いわつき さとる 優秀作
《無限》の地平の《彼方》へ ~チェーホフのリアリズム
橋本勝也 はしもと かつや 受賞
具体的な指触り
木下古栗 当選作
無限のしもべ
朝比奈あすか あさひな あすか 受賞
憂鬱なハスビーン
深津望 ふかつ のぞみ 優秀作
煙幕
田中弥生 たなか やよい 優秀作
乖離する私――中村文則
樋口直哉 ひぐち なおや 当選作
さよなら アメリカ
望月あんね もちづき あんね 優秀作
グルメな女と優しい男
水牛健太郎 すいぎゅう けんたろう 優秀作
過去 メタファー 中国 ――ある『アフターダーク』論
山田茂 やまだ しげる 受賞
赤坂真理
十文字実香 じゅうもんじ みか 当選作
狐寝入夢虜
佐藤憲胤 さとう のりたね 優秀作
サージウスの死神
中井秀明 なかい ひであき 優秀作
変な気持
和田茂俊 わだ しげとし 受賞
汽車に乗る中野重治
森健 もり けん 当選作
火薬と愛の星
村田沙耶香 むらた さやか 優秀作
授乳
脇坂綾 わきさか あや 受賞
鼠と肋骨
佐藤康智 さとう やすとも 当選作
『奇跡』の一角
早川大介 はやかわ だいすけ 当選作
ジャイロ!
寺村朋輝 てらむら ともき 受賞
死せる魂の幻想
伊藤氏貴 いとう うじたか 当選作
他者の在処――芥川の言語論
安藤礼二 あんどう れいじ 優秀作
神々の闘争――折口信夫論
萩原亨 はぎわら とおる 当選作
蚤の心臓ファンクラブ
島本理生 しまもと りお 優秀作
シルエット
青木純一 あおき じゅんいち 当選作
法の執行停止――森鴎外の歴史小説
横田創 よこた そう 当選作
(世界記録)
中井佑治 なかい ゆうじ 優秀作
フリースタイルのいろんな話
生田武志 いくた たけし 優秀作
つぎ合わせの器は、 ナイフで切られた果物となりえるか?
山岡頼弘 やまおか よりひろ 優秀作
中原中也の「履歴」
水谷真人 みずたに まさと 受賞
批評と文芸批評と
長田司 ながた つかさ 優秀作
水のはじまり

湧水川という川を舞台に、語り手の「わたし」が「ミル」と呼ばれる存在と出会いながら、水の流れや生命の根源を辿る抒情的な純文学作品。春の潮の香と川の情景が重なり合う中で、過去と現在、生と死の境界が揺らぐような幻想性を帯びた物語。

水がさかのぼっている。わきみずがわ春の微風が湧水川を吹き渡ってゆく。甘く饐えた潮の香が虚ろに漂ってくる。わたしはミルを見上げる。

水と生命の起源川と自然幻想と現実の境界純文学的抒情
鎌田哲哉 かまた てつや 当選作
丸山真男論

丸山真男の思想を批判的に検討し、その可能性と限界を問う評論。戦後日本の代表的知識人である丸山真男の政治思想・近代主義・民主主義論を、断罪と弁護の二項対立を超えて、将来への批判的継承として再検討する。

丸山真男政治思想戦後日本思想近代主義批判民主主義論
千葉一幹 ちば かずき 受賞
文学の位置――森鴎外試論

「文学の位置――森鴎外試論」は、千葉一幹が1997年の群像誌に発表した評論。森鴎外の文学を起点として、近代日本における「文学」という概念の成立と位置づけを批評的に問い直した論考。第41回群像新人文学賞(評論部門)受賞作。

森鴎外近代日本文学文学批評文学の概念近代性
日比勝敏 ひび かつとし 受賞
物語の外部・構造化の軌跡――武田泰淳論序説

武田泰淳の文学世界を「物語の外部」という概念から分析し、その作品構造を解明しようとした評論。1998年の第41回群像新人文学賞評論部門優秀作。

武田泰淳物語論文学構造分析戦後文学評論
岡崎祥久 おかざき よしひさ 受賞

若者の労働と孤独を、乾いた筆致で捉えた短編。都市のなかで不安定に生きる感触が、そのまま作品の核になる。

フリーターの生活感覚を、そのまま掬い上げる。

164ページ
労働孤独都市生活
鈴木景子 すずき けいこ 受賞
やさしい光

Amazon JP、NDL OPAC、出版社公式の順で確認したが、紙書籍の単独版を特定できなかったため、bookIdentifiers は全 null とした。

掲載誌や紹介ページは見つかったが、紙書籍の書誌識別子までは確定できなかった。

書誌未確定紙書籍未確認
堂垣園江 どうがき そのえ 優秀作
足下の土

Amazon JP、NDL OPAC、出版社公式の順で確認したが、紙書籍の単独版を特定できなかったため、bookIdentifiers は全 null とした。

掲載誌や紹介ページは見つかったが、紙書籍の書誌識別子までは確定できなかった。

書誌未確定紙書籍未確認
団野文丈 だんの ぶんじょう 優秀作
離人たち

第38回群像新人文学賞の小説部門優秀賞に選ばれた短編。単独書籍化は確認できず、『群像』1995年6月号掲載作として記録されている。

発表誌に残る、受賞期の一編。

群像新人文学賞短編発表誌掲載
萩山綾音 はぎやま あやね 優秀作
影をめくるとき

影をめくるときは受賞記録に残る作品で、単行本化の確認は取れていない。

影をめくるときの詳細は受賞記録に残る。

受賞記録小説
阿部和重 あべ かずしげ 受賞

映画学校を出た青年の自己像が揺らぐさまを、自己言及的な構造で描くデビュー作。群像新人文学賞の受賞作として知られる。

自分を撮るはずの物語が、いつのまにか自分を映し返す。

166ページ
メタフィクション自我の分裂映画性
足立浩二 あだち こうじ 優秀作
暗い森を抜けるための方法

暗い森を抜けるための方法 をめぐって、閉塞した状況から抜け出そうとする心の揺れを描く青春小説。

閉塞の先にある一歩を、若い感情の揺れとともに描く。

青春成長葛藤
木地雅映子 きじ まさえこ 優秀作

天才を自認する十一歳の少女の一人称で進む、独特の言文一致体の青春小説。第36回群像新人文学賞優秀作として刊行された。

わたしは、天才だと信じている。

220ページ
青春言文一致体成長
中野勝 なかの まさる 優秀作
鳩を食う
多和田葉子 たわだ ようこ 受賞

異国での暮らしと身体感覚のずれを手がかりに、足場のない感覚を描く多和田葉子の初期作。

地に足のつかない感覚を、言葉と身体の揺れとして描き出す。

256ページ
異邦性身体感覚言語移動
高野亘 たかの わたる 受賞

亀の甲羅に哲学論文が浮かび上がるという奇抜な発想を軸に、世界の哲学界と謎の結社の対立を描く群像劇。ユーモアと奇想が前面に出た、疾走感のある受賞作。

亀の甲羅に浮かぶ論文が、世界の見え方をひっくり返していく。

191ページ
哲学奇想群像劇ユーモア受賞作
上原秀樹 うえはら ひでき 優秀作
走る男

候補作として記録されているが、単独書籍化は確認できなかった。群像新人文学賞の受賞記録から作品をたどれる。

単独書籍化は確認できず、受賞記録ベースで把握する作品。

群像新人文学賞候補作未単行本化雑誌掲載
石田郁男 いしだ いくお 受賞
アルチュール・エリソンの素描
下井葉子 しもい ようこ 当選作
あなたについて わたしについて

第30回群像新人文学賞の小説当選作として『群像』1987年6月号に掲載された作品。単行本化は確認できず、群像新人賞の誌面発表作として読むのが自然な一篇。

第30回群像新人文学賞の小説当選作として掲載された作品。

群像掲載当選作短篇初期作品
鈴木隆之 すずき たかゆき 当選作

「小説を設計する」と語る若き建築家が、硬質な筆致で青春の軌跡を描く作品集。建築と文学をめぐるエッセイも含み、群像新人賞の受賞作を起点に、新しい世代の感覚を示す。

「小説を設計する」と語る若き建築家が青春の軌跡を描く。

195ページ
青春建築文学作品集世代感覚
新井千裕 あらい ちひろ 当選作

言語と笑いにあふれた、変身を繰り返すコピーライターの“私”を描く奇妙で軽快な小説。第29回群像新人文学賞の受賞作として刊行された。

言葉が姿を変えるたび、日常は少しずつ別の形へずれていく。

212ページ
言葉変身コピーライターユーモア群像新人賞
李起昇 り きしょう 当選作

訪韓した在日韓国人青年の行動と心理の揺れを描き、二つの国のはざまで生きる苦悩を浮かび上がらせる群像新人賞受賞作。自分の存在の不確かさに向き合う視線が静かに残る。

父祖の地を訪ねた青年が、二つの国のあいだにある自分の輪郭を見つめ直す。

166ページ
在日アイデンティティ韓国青年移動
吉目木晴彦 よしめぎ はるひこ 優秀作

吉目木晴彦の群像新人文学賞受賞作。アメリカ南部で育つ少年の記憶と家族の輪郭を、異文化の風景の中に静かに浮かび上がらせる。のちに『ルイジアナ杭打ち』に収録された。

南部の光景と少年の記憶が、ゆっくりと重なっていく。

274ページ
家族異文化アメリカ南部少年時代記憶
華城文子 はなしろ ふみこ 当選作
ダミアンズ、私の獲物

群像新人文学賞の当選作として記録されているが、書籍化は確認できなかった。

Amazon JP、NDL OPAC、出版社公式で書籍化は確認できなかった。

文学賞候補作文芸誌発表
伊井直行 いい なおゆき 当選作

曾祖父のうらみでカエルに変身してしまった「ぼく」と、やさしい麦子の関係を描く童話的な作品。

曾祖父のうらみでカエルに変身した「ぼく」と、やさしい麦子の物語。

164ページ
変身童話性青春群像新人文学賞
池田基津夫 いけだ きつお 優秀作
うさぎ

池田基津夫の初期作として発表された作品で、書籍化は確認できなかった。

池田基津夫の初期作として発表された作品で、書籍化は確認できなかった。

初期作品短編新人文学
笙野頼子 しょうの よりこ 当選作

笙野頼子の初期作として発表され、のちに書籍化された作品。

笙野頼子の初期作として発表され、のちに書籍化された作品。

289ページ
幻想逃避初期作品
長谷川卓 はせがわ たく 当選作
昼と夜

群像新人文学賞の当選作として誌面に掲載された短編で、昼と夜のあわいにある感覚の揺れを、静かな視線で切り取る。大きな事件よりも、時間の移ろいにともなう心の陰影が残る作品。

昼と夜のあいだに、言葉にならない揺れが残る。

時間境目心の揺れ余韻
村上春樹 むらかみ はるき 当選作

1970年夏の海辺の町を舞台に、帰省した「僕」と友人の鼠、そして偶然知り合った女の子との気ままな時間を通して、青春の戸惑いと喪失感を乾いた筆致で描く。村上春樹の出発点となったデビュー作。

あの夏の風は、ものうく、ほろ苦く通りすぎていった。

168ページ
青春喪失海辺の町孤独デビュー作
小幡亮介 おばた りょうすけ 当選作
永遠に一日
中沢けい なかざわ けい 当選作
海を感じる時
山川健一 やまかわ けんいち 優秀作
鏡の中のガラスの船
倉内保子 くらうち やすこ 優秀作
とても自然な、怯え方
中島梓 なかじま あずさ 受賞
222ページ
村上龍 むらかみ りゅう 受賞
165ページ
海野碧 うみの あお 優秀作
海の幸
羽原譲 はばら ゆずる 優秀作
蟻地獄の研究――平野謙論
林京子 はやし きょうこ 受賞
207ページ
小松紀夫 こまつ のりお 優秀作
隠された声
藤林靖晃 ふじばやし やすあき 優秀作
文学に於ける自己と所有
飯田章 いいだ あきら 受賞

迪子とその夫 は、受賞作として発表された作品。

迪子とその夫 を手がかりに、作品の来歴をたどる。

265ページ
受賞作書誌確認作品確認
高橋三千綱 たかはし みちつな 受賞

退屈しのぎ は、受賞作として発表された作品。

退屈しのぎ を手がかりに、作品の来歴をたどる。

236ページ
受賞作書誌確認作品確認
森本等 もりもと ひとし 受賞
或る回復

或る回復 は、受賞作として発表された作品。

或る回復 を手がかりに、作品の来歴をたどる。

受賞作書誌確認作品確認
勝又浩 かつまた ひろし 受賞
我を求めて――中島敦による私小説論の試み

我を求めて――中島敦による私小説論の試み は、受賞作として発表された作品。

我を求めて――中島敦による私小説論の試み を手がかりに、作品の来歴をたどる。

受賞作書誌確認作品確認
本村敏雄 もとむら としお 受賞
傷痕と回帰――「月とかがり火」を中心に

傷痕と回帰――「月とかがり火」を中心に は、受賞作として発表された作品。

傷痕と回帰――「月とかがり火」を中心に を手がかりに、作品の来歴をたどる。

受賞作書誌確認作品確認
原口昭夫 はらぐち あきお 優秀作
大江健三郎論――精神の位相というその顔立

大江健三郎論――精神の位相というその顔立 は、受賞作として発表された作品。

大江健三郎論――精神の位相というその顔立 を手がかりに、作品の来歴をたどる。

受賞作書誌確認作品確認
西村亘 にしむら わたる 受賞
ギリシア人の歎き――悲劇に於ける宿命と自由との関係の考察
小林美代子 こばやし みよこ 受賞
広川禎孝 ひろかわ さだたか 受賞
チョーク
勝木康介 かつき こうすけ 受賞
901ページ
李恢成 り かいせい 受賞
またふたたびの道
柄谷行人 からたに こうじん 受賞
〈意識〉と〈自然〉――漱石試論
大庭みな子 おおば みなこ 受賞
三匹の蟹
深井富子 ふかい とみこ 優秀作
ドン・ペドロ二世ホテル
小松万佐子 こまつ まさこ 優秀作
現代の神を索めて
近藤弘俊 こんどう ひろとし 受賞
宮内豊 みやうち ゆたか 受賞
大岡昇平論
利沢行夫 としざわ ゆきお 受賞
自己救済のイメージ――大江健三郎論
畑山博 はたやま ひろし 最優秀作
一坪の大陸
曾根博義 そね ひろよし 最優秀作
『伊藤整の方法』――肉体なき生活の思想
近藤功 こんどう いさお 佳作
吉本隆明
黒部亨 くろべ とおる 受賞
砂の関係
渡辺広士 わたなべ ひろし 受賞
三島由紀夫と大江健三郎
三好三千子 みよし みちこ 受賞
どくだみ
松原新一 まつばら しんいち 受賞
亀井勝一郎論
文沢隆一 ふみさわ りゅういち 受賞
重い車
月村敏行 つきむら としゆき 受賞
中野重治論序説――その詩集の意味するもの
西原啓 にしはら けい 受賞
日蝕
小笠原克 おがさわら かつ 受賞
私小説論の成立をめぐって
上田三四二 うえだ さんしに 最優秀作
逆縁
古賀珠子 こが たまこ 受賞
魔笛
秋山駿 あきやま しゅん 受賞
小林秀雄
佐野金之助 さの きんのすけ 受賞
活力の造型――戦後世代の文学的課題
足立康 あだち やすし 受賞
宝石の文学