平林たい子文学賞 ひらばやしたいこぶんがくしょう
日常の時間の中に、家族、身体、記憶の層が差し込んでくる長編。明るい真昼へ向かう題名とは対照的に、語りは人が抱える孤独や結びつきの不確かさを静かに掘り下げる。
真昼の光の下で、家族と記憶の輪郭がゆっくり揺らぐ。
学校という閉じた空間の中で、少女が周囲の視線や暴力にさらされながら自分の感覚を保とうとする小説。鋭い言葉と息苦しい場面の積み重ねが、孤立の痛みを浮かび上がらせる。
教室の空気が、ひとりの少女の尊厳を試していく。