日本の文学賞

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伊藤整文学賞

いとうせいぶんがくしょう

日本語の小説または評論に毎年授与する文学賞

小説評論
創設年
1990
主催
伊藤整文学賞の会、小樽市、北海道新聞社
カテゴリー
文学総合・文芸総合
選考方式
推薦
受賞対象
プロ
開催頻度
年1回
賞のステータス
終了

説明

伊藤整文学賞は、小樽市出身の作家伊藤整の没後20年を記念して1990年に創設された文学賞です。小説と評論の2部門があり、毎年4月1日時点で過去1年間に発表された日本語作品から受賞作を選出します。受賞者には斎藤吉郎作『カモメ呼ぶ少女』のブロンズ像と副賞100万円が贈られます。主催は伊藤整文学賞の会・小樽市・北海道新聞社で、事務局は小樽市教育委員会に置かれ、2014年の第25回をもって活動を終了しました。

賞品

主賞品
斎藤吉郎作「カモメ呼ぶ少女」のブロンズ像
賞金
1,000,000円

関連の賞

  • 北海道新聞文化賞

公式情報

http://www.akara.net/itousei/

過去の受賞者

佐伯一麦 さえき いちむぎ 受賞

『渡良瀬』は、佐伯一麦による受賞作品。対象賞の選考で評価された作品として、作者の関心や表現上の特色が凝縮されている。

佐伯一麦の受賞作『渡良瀬』。

336ページ
受賞作現代文学書誌確認
小説家
黒川創 くろかわ そう 受賞
国境[完全版]

『国境[完全版]』は、黒川創による受賞作品。対象賞の選考で評価された作品として、作者の関心や表現上の特色が凝縮されている。

黒川創の受賞作『国境[完全版]』。

受賞作現代文学書誌確認
評論家
三木卓 みき たく 受賞

詩の同人誌で出会った妻 K との生活を、出会いから結婚、家族、病、死までたどる私小説。相手への愛惜だけでなく、芸術家同士の自我のぶつかり合い、暮らしの貧しさ、看取りの時間が率直に描かれる。

妻であり詩人であった K の孤独な魂を、長い生活の記憶から描き出す。

226ページ
夫婦追悼記憶
小説家
辻原登 つじはら のぼる 受賞

妻の失踪をきっかけに、緒方隆雄の人生は失職、病、路上生活、罪へと崩れていく。刑期を終えた彼がひとり歩き出す姿を通じて、絶望の底に残る自由と、人がなお歩き続ける理由を問う長篇小説。

すべてを失った男が、雪のように冷たい自由のなかを歩き出す。

360ページ
転落再生孤独
小説家
堀江敏幸 ほりえ としゆき 受賞

四十代半ばの独身男性が、事情により生後間もない姪なずなを預かることになる長編小説。育児の不慣れさ、周囲の支え、幼い命の変化を静かに追い、父性と生活の時間を繊細に描く。

赤ん坊との暮らしが、男の時間と世界の見え方を少しずつ変えていく。

440ページ
育児父性日常家族
小説家
川本三郎 かわもと さぶろう 受賞

北原白秋の生涯と作品を、都市、田園、戦争の時代相のなかで描く文学評伝。『邪宗門』『思ひ出』『赤い鳥』などの仕事をたどり、白秋の魅力と矛盾を読み解く。

白秋の詩と童謡を、明治・大正・昭和の時間のなかに置き直す。

433ページ
北原白秋文学評伝近代詩童謡
評論家
角田光代 つのだ みつよ 受賞

『ツリーハウス』は、中華料理店「翡翠飯店」を営む一家三代をたどる長編小説。祖母の思いがけない帰郷をきっかけに、祖父母の戸籍と戦争の記憶が掘り起こされ、家族史と二十世紀の移動の歴史が重なっていく。

家族の床下に埋もれた戦争の記憶が、祖母の帰郷から浮かび上がる。

472ページ
家族史戦争の記憶移民中華料理店
小説家
宮内勝典 みやうち かつのり 受賞

『魔王の愛』は、マハトマ・ガンジーを「偉人」ではなく多面的な人間として捉え直す長編小説。非暴力を貫いた人物の内側にある矛盾や強さを、死者との対話を交えながら追っていく。

非暴力を貫いたガンジーを、魔王と呼びながら人間として見つめ直す。

375ページ
ガンジー非暴力歴史小説死者との対話
小説家
高橋英夫 たかはし ひでお 受賞

『母なるもの』は、高橋英夫による作品。文学や表現をめぐる思考を、作家・作品・時代の関係から丁寧に読み解く評論。

『母なるもの』は、言葉の密度と題材の力で読者を作品世界へ導く。

277ページ
記憶時間人間関係表現の力
評論家
宮沢章夫 みやざわ あきお 受賞

『時間のかかる読書』は、宮沢章夫による作品。文学や表現をめぐる思考を、作家・作品・時代の関係から丁寧に読み解く評論。

『時間のかかる読書』は、言葉の密度と題材の力で読者を作品世界へ導く。

290ページ
記憶時間人間関係表現の力
評論家
リービ英雄 りーび えいゆう 受賞

台湾・香港・日本をまたぐ移動の記憶を、複数の土地と言葉の感触から描く短編集。越境する語り手の視線を通して、帰属の揺らぎと日本語で書くことの緊張が浮かび上がる。

水のように仮のかたちを取りながら、言葉と土地のあいだを渡る物語。

160ページ
越境言語地方と記憶
安藤礼二 あんどう れいじ 受賞

埴谷雄高、稲垣足穂、南方熊楠、折口信夫らを結び、日本文学の深層にある宇宙的想像力を読み解く評論。文学史を霊性と思想の連なりとして捉え直す。

死者、宇宙、神話の光が、日本文学の隠れた系譜を照らす。

140ページ
日本文学論批評幻想
荻野アンナ おぎの あんな 受賞

食道がんを患う最愛の人と向き合う女性の時間を、闘病記、恋愛小説、家族の物語が重なり合う形で描く長編。妄想と情熱を推進力に、喪失へ向かう日々の滑稽さと痛切さをすくい上げる。

『蟹と彼と私』

256ページ
穂村弘 ほむら ひろし 受賞

『短歌の友人』は穂村弘による作品で、伊藤整文学賞で受賞に選ばれた。河出書房新社から2007年に刊行された書籍で、受賞作としての位置づけと刊行形態の双方が確認できる。

『短歌の友人』

266ページ
青来有一 あおき ゆういち 受賞
爆心

『爆心』は青来有一による受賞作。作品は賞の対象分野に沿って、人物の選択、時代背景、感情の変化を中心に読ませる。

『爆心』は、青来有一の作風と受賞年の評価を伝える一作である。

文学記憶評伝
出口裕弘 でぐち やすひろ 受賞
坂口安吾 100歳の異端児

『坂口安吾 100歳の異端児』は出口裕弘による受賞作。作品は賞の対象分野に沿って、人物の選択、時代背景、感情の変化を中心に読ませる。

『坂口安吾 100歳の異端児』は、出口裕弘の作風と受賞年の評価を伝える一作である。

文学記憶評伝
島田雅彦 しまだ まさひこ 受賞

戦後の混乱期、残された姉妹が家と生を守るために過酷な選択をする小説。占領下の社会と欲望を背景に、家族、性、権力、没落の物語が毒気を帯びた筆致で進む。

敗戦後の家を守ろうとする姉妹の選択を描く、濃密な戦後小説。

358ページ
敗戦姉妹占領没落
川西政明 かわにし まさあき 受賞

小説家・武田泰淳の生涯と作品を、同時代の文学、宗教、中国体験、戦争体験とともに読み解く評伝。複雑な思想と文学的変貌を大きな射程で追う。

武田泰淳の文学と思想の深層をたどる本格評伝。

518ページ
評伝日本文学思想戦争体験中国
笙野頼子 しょうの よりこ 受賞

『金毘羅』は、笙野頼子が自伝的要素と奇想を交錯させ、神仏、土地、身体、国家への違和を一代記の形で押し広げる長編である。私小説の枠を借りながら、現実と霊的な想像力が激しく混ざり合う。

野生の金毘羅へ向かう、笙野頼子の奇想と私小説の代表作。

358ページ
私小説神仏土地身体幻想
富岡多恵子 とみおか たえこ 受賞

井原西鶴を、商都大坂の経済、遊里、世間の感情が交差する場所から読み直す評論。伝記的な輪郭が乏しい作家の姿を、作品の行間と同時代資料から立ち上げ、浮世草子の作者としての西鶴像を更新する。

西鶴が生きた時代と場所を臨場感豊かにたどる、評伝的評論の代表作。

257ページ
井原西鶴近世文学大坂評伝欲望と世間
阿部和重 あべ かずしげ 受賞

山形の町を舞台に、戦後史、犯罪、性、宗教、地域共同体の歪みが巨大な物語として噴き上がる長編。複数の出来事が同時多発的に絡み、地方都市の闇を描き出す。

町そのものが、隠された歴史と欲望を語り始める。

400ページ
現代小説地方都市戦後史共同体
川村湊 かわむら みなと 受賞

補陀落渡海と観音信仰を手がかりに、東アジアの宗教文化を旅する評論。死と救済、女性性、シャーマニズム、キリスト教との交差をたどる。

海の彼方の浄土をめざす信仰から、救済の想像力を読み解く。

222ページ
評論観音信仰補陀落渡海宗教文化
多和田葉子 たわだ ようこ 受賞
容疑者の夜行列車

「容疑者の夜行列車」は多和田葉子による文学作品。凝縮された言葉の運びや主題への向き合い方を通じて、作者の表現の特色を伝える受賞作である。

「容疑者の夜行列車」は多和田葉子による文学作品。

受賞作現代文学
高橋源一郎 たかはし げんいちろう 受賞
日本文学盛衰史

高橋 源一郎の『日本文学盛衰史』は、伊藤整文学賞の受賞作として知られる作品。題名が示す世界を軸に、人間関係、記憶、時代の空気を描き、受賞対象としての完成度を備えている。

日本文学盛衰史は、伊藤整文学賞の受賞対象となった高橋 源一郎の作品。

365ページ
受賞作現代文学人間関係
三浦雅士 みうら まさし 受賞
青春の終焉

三浦雅士の『青春の終焉』は、伊藤整文学賞の受賞作として知られる作品。題名が示す世界を軸に、人間関係、記憶、時代の空気を描き、受賞対象としての完成度を備えている。

青春の終焉は、伊藤整文学賞の受賞対象となった三浦雅士の作品。

受賞作現代文学人間関係
増田みず子 ますだ みずこ 受賞

古いアパートに戻った小説家の「私」が、倒れた継母の世話と住人たちの気配に囲まれながら、家族の記憶と老いの時間を見つめる長篇。月の光のように淡く冷たい視線で、生活の細部に潜む孤独と執着をすくい上げる。

月に照らされた古アパートで、家族の記憶と老いの現実が静かに重なっていく。

287ページ
家族の記憶老いと介護都市の孤独女性の内面
中沢新一 なかざわ しんいち 受賞

田邊元と西田幾多郎を軸に、京都学派の思想を現代思想の視野から読み直す評論。日本哲学の成立を閉じた伝統としてではなく、構造主義やポスト構造主義とも響き合う開かれた思考の運動として描く。

日本哲学を、近代思想の交差点としてもう一度読みひらく。

400ページ
京都学派日本哲学田邊元西田幾多郎現代思想
川上弘美 かわかみ ひろみ 受賞
溺レる

『溺レる』は、川上弘美による作品。伊藤整文学賞で受賞となった。

伊藤整文学賞で評価された『溺レる』。

受賞作文学賞作品
四方田犬彦 よもた いぬひこ 受賞
モロッコ流謫

『モロッコ流謫』は、四方田犬彦による作品。伊藤整文学賞で受賞となった。

伊藤整文学賞で評価された『モロッコ流謫』。

受賞作文学賞作品
河野多惠子 かわの たえこ 受賞

「後日の話」は河野 多惠子による文学作品です。文藝春秋から1999年に刊行が確認でき、受賞対象として扱われています。

文学作品として受賞歴を持つ「後日の話」。

280ページ
文学受賞作
多田道太郎 ただ みちたろう 受賞

「変身 放火論」は多田 道太郎による文学作品です。講談社から1998年に刊行が確認でき、受賞対象として扱われています。

文学作品として受賞歴を持つ「変身 放火論」。

288ページ
文学受賞作
加藤典洋 かとう のりひろ 受賞
敗戦後論

戦後日本の自己理解をめぐって大きな議論を呼んだ評論。敗戦、責任、記憶の問題を、文学と思想の双方から問い直します。

戦後日本の自己理解をめぐって大きな議論を呼んだ評論。

戦後日本批評敗戦記憶
石和鷹 いしわ たか 受賞

『地獄は一定すみかぞかし』は、石和鷹による作品で、伊藤整文学賞の対象となった。 <p>新潮社,1997,4-10-415901-8<p><ul><li>タイトル:地獄は一定すみかぞかし : 小説暁烏敏</li><li>タイトル(読み):ジゴク ワ イチジョウ スミカ ゾカシ</li><li>責任表示:石和鷹 著</li

地獄は一定すみかぞかしという題名から、作品の中心にある情景や問いが立ち上がる。

348ページ
作品伊藤整文学賞同時代文学
井口時男 いぐち ときお 受賞

『柳田国男と近代文学』は、井口時男による作品で、伊藤整文学賞の対象となった。 <p>講談社,1996,4-06-208486-4<p><ul><li>タイトル:柳田国男と近代文学</li><li>タイトル(読み):ヤナギタ クニオ ト キンダイ ブンガク</li><li>責任表示:井口時男 著</li><li>NDC

柳田国男と近代文学という題名から、作品の中心にある情景や問いが立ち上がる。

285ページ
作品伊藤整文学賞同時代文学
松山巌 まつやま いわお 受賞
闇のなかの石

都市、建築、記憶をめぐる思索を重ねる評論的作品です。

都市、建築、記憶をめぐる思索を重ねる評論的作品です。

257ページ
作品紹介
柄谷行人 からたに こうじん 受賞
坂口安吾と中上健次

坂口安吾と中上健次を手がかりに、日本近代文学の思想と表現を読み直す評論です。

坂口安吾と中上健次を手がかりに、日本近代文学の思想と表現を読み直す評論です。

412ページ
作品紹介
津島佑子 つしま ゆうこ 受賞
風よ、空駆ける風よ

『風よ、空駆ける風よ』は、文学・思想・文化を対象にした評論または研究性の強い作品です。資料と読解を重ねながら、対象の背景や表現の成り立ちを読者に開いていきます。

作品や人物の背景をたどり、表現の意味を深く読み解く一冊です。

評論文学研究文化史読解
桶谷秀昭 おけたに ひであき 受賞
伊藤整

『伊藤整』は、文学・思想・文化を対象にした評論または研究性の強い作品です。資料と読解を重ねながら、対象の背景や表現の成り立ちを読者に開いていきます。

作品や人物の背景をたどり、表現の意味を深く読み解く一冊です。

評論文学研究文化史読解
小川国夫 おがわ くにお 受賞
悲しみの港

『悲しみの港』は小川国夫による作品で、ito-sei-literary-awardの1994年回で評価された。作品名と著者名で単行本・文庫・収録書籍の有無を確認したうえで、確認できた範囲の作品情報を示す。

悲しみの港は、小川国夫の創作や批評の特色が受賞時に注目された作品。

受賞作1994年文学
池澤夏樹 いけざわ なつき 受賞
楽しい終末

『楽しい終末』は池澤夏樹による作品で、ito-sei-literary-awardの1994年回で評価された。作品名と著者名で単行本・文庫・収録書籍の有無を確認したうえで、確認できた範囲の作品情報を示す。

楽しい終末は、池澤夏樹の創作や批評の特色が受賞時に注目された作品。

受賞作1994年文学
上西晴治 うえにし せいじ 受賞
十勝平野

『十勝平野』は、上西晴治による文学作品です。伊藤整文学賞の受賞対象として扱われ、作者の関心や表現の特徴がまとまって示された作品です。

上西晴治の表現を知る入口となる文学作品です。

文学作品伊藤整文学賞受賞作
日野啓三 ひの けいぞう 受賞

自覚症状のないまま癌を経験した著者が、小説とエッセイの境界を行き来しながら生の感覚を見つめる作品。非現実感を帯びた身体経験が、都市的で内省的な文体によって描かれる。

『断崖の年』は、作者の視線と文体が凝縮された一作である。

181ページ
私小説内省
川村二郎 かわむら じろう 受賞

『アレゴリーの織物』は、川村二郎が文学と思想を横断しながら、象徴や寓意の働きを読み解く評論集です。ベンヤミン受容を含む批評的視野が、作品読解の方法そのものを問い直します。

文学と思想を結ぶ批評の織り目をたどる一冊です。

349ページ
戦後文学批評寓意比較文学
三浦哲郎 みうら てつろう 受賞

『みちづれ』は三浦哲郎の短篇集モザイク第一巻。ごく短い短篇を連ね、人の世の怖れ、情味、記憶の揺れを一つの大きな模様へ組み上げる。

短い物語が積み重なり、人の世の怖れと温かさがモザイクのように浮かび上がる。

271ページ
短篇記憶家族人情
佐木隆三 さき りゅうぞう 受賞

『身分帳』は佐木隆三の長篇小説。刑務所を満期出所した男の軌跡を通して、戸籍、孤独、社会との関係を鋭く描く。

一人で生きざるをえない男の歩みから、個人と社会の境目を問う長篇。

359ページ
刑務所戸籍孤独社会
大江健三郎 おおえ けんざぶろう 受賞

耐えがたい悲しみに遭遇した人間が、その事実をどう受けとめ、どのように生き直し得るかを問う長編小説。大江健三郎らしい倫理的な問いと、家族や共同体へのまなざしが交差する。

悲しみを抱えてなお生きることの可能性を、静かに問い続ける。

267ページ
喪失家族倫理生の再生
秋山駿 あきやま しゅん 受賞
人生の検証

食、恋、友、身、性、金、家、夷、悪、美、心、死というテーマを通じて、人間の生のありようを検証する評論集。自らの経験と文学的思索を重ね、人生を抽象論ではなく切実な問いとして掘り下げる。

十二の主題から、人生とは何かという問いに向き合う評論。

230ページ
評論人生論文学的思索自己検証