伊藤整文学賞
いとうせいぶんがくしょう
日本語の小説または評論に毎年授与する文学賞
- 創設年
- 1990
- 主催
- 伊藤整文学賞の会、小樽市、北海道新聞社
- カテゴリー
- 文学総合・文芸総合
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年1回
- 賞のステータス
- 終了
説明
伊藤整文学賞は、小樽市出身の作家伊藤整の没後20年を記念して1990年に創設された文学賞です。小説と評論の2部門があり、毎年4月1日時点で過去1年間に発表された日本語作品から受賞作を選出します。受賞者には斎藤吉郎作『カモメ呼ぶ少女』のブロンズ像と副賞100万円が贈られます。主催は伊藤整文学賞の会・小樽市・北海道新聞社で、事務局は小樽市教育委員会に置かれ、2014年の第25回をもって活動を終了しました。
賞品
- 主賞品
- 斎藤吉郎作「カモメ呼ぶ少女」のブロンズ像
- 賞金
- 1,000,000円
関連の賞
- 北海道新聞文化賞
公式情報
http://www.akara.net/itousei/過去の受賞者
詩の同人誌で出会った妻 K との生活を、出会いから結婚、家族、病、死までたどる私小説。相手への愛惜だけでなく、芸術家同士の自我のぶつかり合い、暮らしの貧しさ、看取りの時間が率直に描かれる。
妻であり詩人であった K の孤独な魂を、長い生活の記憶から描き出す。
四十代半ばの独身男性が、事情により生後間もない姪なずなを預かることになる長編小説。育児の不慣れさ、周囲の支え、幼い命の変化を静かに追い、父性と生活の時間を繊細に描く。
赤ん坊との暮らしが、男の時間と世界の見え方を少しずつ変えていく。
『ツリーハウス』は、中華料理店「翡翠飯店」を営む一家三代をたどる長編小説。祖母の思いがけない帰郷をきっかけに、祖父母の戸籍と戦争の記憶が掘り起こされ、家族史と二十世紀の移動の歴史が重なっていく。
家族の床下に埋もれた戦争の記憶が、祖母の帰郷から浮かび上がる。
『母なるもの』は、高橋英夫による作品。文学や表現をめぐる思考を、作家・作品・時代の関係から丁寧に読み解く評論。
『母なるもの』は、言葉の密度と題材の力で読者を作品世界へ導く。
『時間のかかる読書』は、宮沢章夫による作品。文学や表現をめぐる思考を、作家・作品・時代の関係から丁寧に読み解く評論。
『時間のかかる読書』は、言葉の密度と題材の力で読者を作品世界へ導く。
『金毘羅』は、笙野頼子が自伝的要素と奇想を交錯させ、神仏、土地、身体、国家への違和を一代記の形で押し広げる長編である。私小説の枠を借りながら、現実と霊的な想像力が激しく混ざり合う。
野生の金毘羅へ向かう、笙野頼子の奇想と私小説の代表作。
「容疑者の夜行列車」は多和田葉子による文学作品。凝縮された言葉の運びや主題への向き合い方を通じて、作者の表現の特色を伝える受賞作である。
「容疑者の夜行列車」は多和田葉子による文学作品。
高橋 源一郎の『日本文学盛衰史』は、伊藤整文学賞の受賞作として知られる作品。題名が示す世界を軸に、人間関係、記憶、時代の空気を描き、受賞対象としての完成度を備えている。
日本文学盛衰史は、伊藤整文学賞の受賞対象となった高橋 源一郎の作品。
三浦雅士の『青春の終焉』は、伊藤整文学賞の受賞作として知られる作品。題名が示す世界を軸に、人間関係、記憶、時代の空気を描き、受賞対象としての完成度を備えている。
青春の終焉は、伊藤整文学賞の受賞対象となった三浦雅士の作品。
古いアパートに戻った小説家の「私」が、倒れた継母の世話と住人たちの気配に囲まれながら、家族の記憶と老いの時間を見つめる長篇。月の光のように淡く冷たい視線で、生活の細部に潜む孤独と執着をすくい上げる。
月に照らされた古アパートで、家族の記憶と老いの現実が静かに重なっていく。
田邊元と西田幾多郎を軸に、京都学派の思想を現代思想の視野から読み直す評論。日本哲学の成立を閉じた伝統としてではなく、構造主義やポスト構造主義とも響き合う開かれた思考の運動として描く。
日本哲学を、近代思想の交差点としてもう一度読みひらく。
戦後日本の自己理解をめぐって大きな議論を呼んだ評論。敗戦、責任、記憶の問題を、文学と思想の双方から問い直します。
戦後日本の自己理解をめぐって大きな議論を呼んだ評論。
『地獄は一定すみかぞかし』は、石和鷹による作品で、伊藤整文学賞の対象となった。 <p>新潮社,1997,4-10-415901-8<p><ul><li>タイトル:地獄は一定すみかぞかし : 小説暁烏敏</li><li>タイトル(読み):ジゴク ワ イチジョウ スミカ ゾカシ</li><li>責任表示:石和鷹 著</li
地獄は一定すみかぞかしという題名から、作品の中心にある情景や問いが立ち上がる。
『悲しみの港』は小川国夫による作品で、ito-sei-literary-awardの1994年回で評価された。作品名と著者名で単行本・文庫・収録書籍の有無を確認したうえで、確認できた範囲の作品情報を示す。
悲しみの港は、小川国夫の創作や批評の特色が受賞時に注目された作品。
『楽しい終末』は池澤夏樹による作品で、ito-sei-literary-awardの1994年回で評価された。作品名と著者名で単行本・文庫・収録書籍の有無を確認したうえで、確認できた範囲の作品情報を示す。
楽しい終末は、池澤夏樹の創作や批評の特色が受賞時に注目された作品。
『十勝平野』は、上西晴治による文学作品です。伊藤整文学賞の受賞対象として扱われ、作者の関心や表現の特徴がまとまって示された作品です。
上西晴治の表現を知る入口となる文学作品です。
自覚症状のないまま癌を経験した著者が、小説とエッセイの境界を行き来しながら生の感覚を見つめる作品。非現実感を帯びた身体経験が、都市的で内省的な文体によって描かれる。
『断崖の年』は、作者の視線と文体が凝縮された一作である。
耐えがたい悲しみに遭遇した人間が、その事実をどう受けとめ、どのように生き直し得るかを問う長編小説。大江健三郎らしい倫理的な問いと、家族や共同体へのまなざしが交差する。
悲しみを抱えてなお生きることの可能性を、静かに問い続ける。
食、恋、友、身、性、金、家、夷、悪、美、心、死というテーマを通じて、人間の生のありようを検証する評論集。自らの経験と文学的思索を重ね、人生を抽象論ではなく切実な問いとして掘り下げる。
十二の主題から、人生とは何かという問いに向き合う評論。