日本の文学賞

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毎日出版文化賞 まいにちしゅっぱんぶんかしょう

第72回(2018年)

文学・芸術部門人文・社会部門自然科学部門企画部門特別賞

受賞者

5名
奥泉光 おくいずみ ひかる 受賞

昭和戦前期の上流社会を舞台に、家族、恋愛、政治の影が絡み合う長編小説。緻密な時代描写とサスペンスを含んだ構成が読みどころとなる。

雪の階を上るように、戦前昭和の闇へ踏み込んでいく。

587ページ
昭和史上流社会長編小説サスペンス
佐藤卓己 さとう たくみ 受賞

総力戦体制の下で形成されたメディアと公共性のあり方を検討する研究書。ファシズムを過去の例外としてではなく、近代社会の情報環境と結びつけて考察する。

総力戦のメディア空間から、公共性の危うさを読み解く。

352ページ
メディア史総力戦公共性ファシズム
松田洋一 まつだ よういち 受賞

多様な生物の性決定と染色体の進化を、ヒトのY染色体の現在からたどる科学読み物。性がなぜ存在し、雌雄や性転換がどのように生まれるのかを、ゲノム研究の知見とともに解きほぐす。

ヒトの染色体から、生き物が性を進化させてきた長い時間を見渡す。

269ページ
性決定染色体進化有性生殖ゲノム研究
内田泉之助 うちだ いずのすけ 受賞
新釈漢文大系

明治書院が長期にわたり刊行した中国古典の注釈叢書。全巻完結をもって企画として顕彰されたため、単一書籍の識別子ではなくシリーズ全体の業績として扱う。

中国古典を読み継ぐための大規模な注釈叢書が、長い刊行の歴史を完結させた。

中国古典注釈漢文学長期出版企画
松村圭一郎 まつむら けいいちろう 奨励賞

市場や国家がつくる見えにくい分断を、エチオピアでの経験と文化人類学の思考から考える評論。違和感やうしろめたさを、社会を作り直すための感覚として捉え直す。

断絶した世界に、もう一度つながりを取り戻すための人類学。

192ページ
文化人類学贈与と交換国家と市場つながり