日本推理作家協会賞 にほんすいりさっかきょうかいしょう
第34回(1981年)
推理小説
受賞者
4名青森県の高校で校内新聞を作っていた男女七人が、卒業から七年後に寝台特急で郷里へ戻る約束を果たそうとする。上野駅での殺人を皮切りに仲間が次々と狙われ、十津川警部と亀井刑事が、帰郷の旅に隠された過去と愛憎を追っていくトラベルミステリー。
寝台特急「ゆうづる7号」に託された再会の旅は、郷愁と殺意が交差する連続殺人へ変わっていく。
456ページ
十津川警部トラベルミステリー寝台特急同窓生郷愁連続殺人
富豪の老婦人の家に住み込みで雇われた沼手多佳子が、思いがけず遺産を受け継いだことから、幼い日に母を奪った事件の真相へ近づいていく短編ミステリー。老婦人の鋭い推理と、多佳子の過去に沈む痛みが結びつき、謎解きの鮮やかさと人情味を併せ持つ作品である。
車椅子の老婦人が、遺産に隠された過去と殺人の記憶を静かに解きほぐしていく。
294ページ
安楽椅子探偵遺産と秘密母の死の真相人情ミステリー
大正歌壇の寵児とされた歌人・苑田岳葉が、二度の心中未遂で女たちを死なせ、その情死行を歌に残して自害したという伝説の奥をたどる短編。耽美的な情念と端正な謎解きが重なり、愛と創作のために人を巻き込む怖さを浮かび上がらせる。
滅びの歌に秘められた野望が、心中譚を妖しく反転させる。
301ページ
短編ミステリー耽美歌人心中花葬
スパイ・ミステリィをめぐる評論集。国際政治の緊張、諜報活動の虚実、犯罪小説としての構造を手がかりに、スパイ小説というジャンルの魅力と限界を読み解く。
スパイ小説の背後にある時代の緊張と物語の仕掛けを、ミステリの視点から読みほどく評論集。
318ページ
スパイ小説ミステリ評論国際政治諜報活動冷戦期文学