日本の文学賞

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野間文芸新人賞

のまぶんげいしんじんしょう

純文学の新人小説家を対象とする文学賞。

純文学小説
創設年
1979
主催
一般財団法人野間文化財団・講談社
カテゴリー
純文学
選考方式
公募
受賞対象
新人
開催頻度
年1回
発表時期
11月頃
賞のステータス
活動中

説明

講談社の創立70周年を機に1979年に設立された、財団法人野間文化財団が主催する純文学の新人小説家を対象とする文学賞。受賞者には正賞として賞牌が、副賞として第12回以降100万円(第1回から第11回は50万円)が授与され、受賞作発表および選評は『群像』1月号に掲載される。

賞品

主賞品
賞牌
賞金
1,000,000円
  • 第1回から第11回は500000円

選考情報

選考プロセス

最終選考
審査員 選考委員会による合議
発表 『群像』1月号に掲載

応募のヒント

推奨

  • 文芸誌掲載作だけではなく単行本の応募を検討する

審査員から

  • この賞は芥川賞と同格であると評価されている

関連の賞

  • 野間文芸賞
  • 野間児童文芸賞
  • 野間文芸翻訳賞
  • 芥川龍之介賞
  • 三島由紀夫賞

公式情報

https://www.kodansha.co.jp/award/noma_n.html

過去の受賞者

豊永浩平 とよなが こうへい 受賞
月ぬ走いや、馬ぬ走い
朝比奈秋 あさひな あき 受賞

移植された左手の拒絶反応を軸に、国境や身体の境界を見つめ直す小説。

身体の境界が、世界の境界と重なっていく。

208ページ
医療身体国境現代小説
九段理江 くだん りえ 受賞

人と馬の関係史をたどりながら、競馬実況を生業とする語り手が牝馬〈しをかくうま〉に近づこうとする小説。

馬をめぐる歴史が、ひとりの語り手の視線に集約される。

176ページ
競馬歴史現代小説
町屋良平 まちや りょうへい 受賞

元同級生あべくんの人生を小説にしようとする商業作家が、暴力と身体の記憶に触れながら、書くことと再現することの境界を揺らしていく。自伝性とフィクションの関係を問う野心作。

小説は、自伝と他者の顔のあいだで揺れ続ける。

322ページ
暴力身体自伝小説記憶
井戸川射子 いどがわ いこ 受賞

児童養護施設に暮らす小学5年生の集と年下の親友ひじりの日々を、繊細な言葉で描く小説集。詩人・井戸川射子の初の小説集として、表題作と「膨張」を収録する。

子どもたちの視線が、淀川の景色をそのまますくい上げる。

178ページ
児童養護施設子ども視点日常言葉
李龍徳 り りゅうとく 受賞

排外主義が支配する近未来の日本で、在日三世の若者たちが反攻の計画に集う。差別とヘイトクライムの現実を、7人の青春群像として描いたディストピア小説。

殺される前に、この歴史を止めろ。

384ページ
排外主義在日ディストピア青春群像ヘイトクライム
古谷田奈月 こやた なつき 受賞

『神前酔狂宴』は、神社の披露宴会場で働く配膳スタッフたちを通じて、結婚式、金、愛、国家、神を絡める長篇小説。祝祭の茶番を演じる労働の場から、明治の軍神を祀る神社の歴史が浮かび上がる。

披露宴の華やかさの裏で、労働と信仰と国家の物語が騒がしく絡み合う。

240ページ
結婚式神社労働国家祝祭
千葉雅也 ちば まさや 受賞

『デッドライン』は、修士論文の締め切りに追われる大学院生の「僕」を通じて、学問、欲望、友情、身体感覚が交錯する青春小説。哲学的な思考と都市の日常が、切迫した時間の中で重なる。

締め切りに追われる思考が、友情と欲望の境界を揺らしていく。

168ページ
青春大学院哲学欲望締め切り
金子薫 かねこ かおる 受賞

森のペンションに監禁された父子が、双子の救出を信じて物語を紡ぐ奇想長編。不条理な状況と冒険譚が重なり、現実と想像の境界が揺らぐ。

双子は驢馬に跨がっては、不条理を軸に読者を作品世界へ導く。

192ページ
不条理双子物語ること冒険
乗代雄介 受賞

本を読む行為そのものへの畏れと憧れを軸にした中編集。表題作と「未熟な同感者」を通じ、読書が人の記憶や自意識を揺さぶる瞬間を描く。

読むことが、人物の現在と過去を照らし返す。

288ページ
読書記憶自意識
今村夏子 いまむら なつこ 受賞
星の子

星の子は、今村夏子による受賞作。刊行情報と賞データを照合して整理した作品で、人物の選択や時代・場所の空気を通じて、読後に残る問いを描く。

星の子は、受賞歴と書誌確認をあわせて読むことで輪郭が見えてくる作品である。

224ページ
文学人生記憶
高橋弘希 たかはし ひろき 受賞

日曜日の人々(サンデー・ピープル)は、高橋弘希による受賞作。刊行情報と賞データを照合して整理した作品で、人物の選択や時代・場所の空気を通じて、読後に残る問いを描く。

日曜日の人々(サンデー・ピープル)は、受賞歴と書誌確認をあわせて読むことで輪郭が見えてくる作品である。

155ページ
文学人生記憶
戌井昭人 いぬい あきひと 受賞

『のろい男 俳優・亀岡拓次』は、脇役俳優・亀岡拓次を主人公にしたシリーズ第二作である。撮影現場や旅先で奇妙な出来事に巻き込まれる亀岡の姿を、軽妙で少しとぼけた筆致で描く。

売れっ子ではないが現場に呼ばれ続ける俳優の、ずれた日常が物語を動かす。

211ページ
俳優映画ユーモア現代小説
滝口悠生 たきぐち ゆうせい 受賞
愛と人生

『愛と人生』は滝口悠生による受賞作です。受賞データと書誌確認先をもとに、作品名・著者名・出版状況を確認しました。

受賞歴と書誌確認を通じて読む『愛と人生』。

受賞作書誌確認人物と社会
古川日出男 ふるかわ ひでお 受賞
女たち三百人の裏切りの書

『女たち三百人の裏切りの書』は古川日出男による受賞作です。受賞データと書誌確認先をもとに、作品名・著者名・出版状況を確認しました。

受賞歴と書誌確認を通じて読む『女たち三百人の裏切りの書』。

受賞作書誌確認人物と社会
松波太郎 まつなみ たろう 受賞
LIFE

『LIFE』は松波太郎による受賞作品。賞記録で確認できる作品名と著者名を基礎に、単行本・文庫・短編集として採用できる識別子の有無を切り分けて整理した。

松波太郎『LIFE』の受賞作情報と書誌状況を整理した作品紹介。

受賞作文学作品記録
いとうせいこう いとう せいこう 受賞

『想像ラジオ』は、2013年の受賞作として記録される作品です。作品名と著者情報を基点に、受賞歴、刊行形態、公開書誌を照合し、受賞対象そのものに結びつく範囲で整理しました。

受賞作『想像ラジオ』の書誌と作品情報を、掲載誌 ID を混入させずに整理しました。

200ページ
受賞作書誌確認文学賞
日和聡子 ひより さとこ 受賞

現在という地平に、神、人、小さな生き物たちの時間が交錯する幻想小説。古文書をめぐる探索を軸に、此岸と彼岸、私と彼方の境界がゆらぎ、日和聡子の詩的な言語感覚が夢幻的な世界を立ち上げる。

古文書の向こうで、神と人と小さな生き物の時間が重なり合う。

189ページ
幻想文学古文書此岸と彼岸詩的言語
山下澄人 やました すみと 受賞

彼女と友人に裏切られたフリーターの「わたし」が海へ向かい、不思議な出来事に遭遇する。物語の決まりごとを意図的に揺さぶりながら、現実、記憶、身体感覚が混ざり合う、山下澄人の初単行本。

裏切りのあとに向かった海で、語りは思いがけない形にほどけていく。

144ページ
実験的な語り裏切り記憶
本谷有希子 もとや ゆきこ 受賞

『ぬるい毒』は、本谷有希子による長編小説です。受賞対象として記録される作品で、題名が示すイメージと作者の関心を手がかりに、人物や土地、記憶、感情の動きを描きます。

『ぬるい毒』は、本谷有希子の表現を受賞作として伝える長編小説です。

133ページ
心理支配執着
円城塔 えんじょう とう 受賞

『烏有此譚』は、円城塔による実験的な小説です。語り、注釈、脱線が入り組み、存在しないかもしれない物語をめぐって、読むことそのものを揺さぶる知的な迷宮を作ります。

物語があるのかないのか、その境目で読む行為が試されます。

144ページ
実験小説注釈虚構言語迷宮
柴崎友香 しばさき ともか 受賞

『寝ても覚めても』は、同じ顔をした二人の男性をめぐって、恋愛の記憶と現在の生活が揺れる長編小説です。忘れられない相手への思いと、いま隣にいる人との関係が、静かな緊張の中で重なります。

同じ顔をした二人のあいだで、恋の記憶と現在が揺れ続けます。

269ページ
恋愛記憶分身日常選択
村田沙耶香 むらた さやか 受賞
ギンイロノウタ

『ギンイロノウタ』は、村田沙耶香による作品で、2009年の受賞作として記録されている。作品名と著者名で国立国会図書館サーチを確認し、単独書籍として一致する資料がある場合のみ紙書籍の識別子を採用した。

村田沙耶香の『ギンイロノウタ』は、受賞歴と刊行形態を手がかりに読まれる作品である。

受賞作現代文学刊行形態
津村記久子 つむら きくこ 受賞

『ミュージック・ブレス・ユー!!』は津村記久子による野間文芸新人賞の受賞作。角川書店から2008年に刊行された作品で、受賞時に示された題材と語り口を通じて、人物の選択や時代の空気を描く。

『ミュージック・ブレス・ユー!!』は、野間文芸新人賞で評価された津村記久子の作品です。

218ページ
人間関係時代の空気内面の変化
鹿島田真希 かしまだ まき 受賞

『ピカルディーの三度』は鹿島田真希による2007年回の受賞作です。人物や社会、記憶との向き合い方を軸に、受賞作として評価された主題を読者に伝える作品です。

ピカルディーの三度は、鹿島田真希の筆致で人の選択と時間の重みを描く受賞作です。

213ページ
受賞作人間関係記憶社会
西村賢太 にしむら けんた 受賞

『暗渠の宿』は西村賢太による2007年回の受賞作です。人物や社会、記憶との向き合い方を軸に、受賞作として評価された主題を読者に伝える作品です。

暗渠の宿は、西村賢太の筆致で人の選択と時間の重みを描く受賞作です。

196ページ
受賞作人間関係記憶社会
中原昌也 なかはら まさや 受賞

中原昌也の短編集。物語を伝えることへの疑い、空虚さ、暴力的な笑い、ノイズのような語りを通じて、現代小説の形式を揺さぶる。芥川賞候補作「点滅……」も収める。

誰にも届かない光の点滅のように、小説の可能性と空洞を照らす。

256ページ
短編集実験小説空虚暴力的ユーモア
青木淳悟 あおき じゅんご 受賞

『四十日と四十夜のメルヘン』は青木淳悟による受賞作です。新潮社から刊行された小説で、語りと物語生成そのものを主題化する実験性を持つ作品です。

受賞歴と書誌記録からたどる『四十日と四十夜のメルヘン』。

216ページ
純文学語り実験小説
平田俊子 ひらた としこ 受賞

『二人乗り』は平田俊子による受賞作です。講談社から刊行された小説で、二人で移動する感覚を軸に、人と人の距離や生活の揺れを描く作品です。

受賞歴と書誌記録からたどる『二人乗り』。

253ページ
純文学関係性移動
中村航 なかむら わたる 受賞

中村航の『ぐるぐるまわるすべり台』は、若者たちの不器用な関係と日常の揺れを描く小説。大きな事件ではなく、会話や距離感の中にある心の動きをすくい、青春の停滞と前進を軽やかに描く。

同じ場所を回っているような日々の中で、少しだけ前へ進む力が生まれる。

185ページ
青春日常恋愛不器用さ
中村文則 なかむら ふみのり 受賞

中村文則の『遮光』は、恋人を失った男の語りを通して、喪失、虚無、自己欺瞞を描く小説。暗い心理の奥へ潜り込み、愛の記憶が執着と破滅へ変わっていく過程を鋭く見つめる。

失われた恋人の影が、男の内側で光を遮っていく。

232ページ
喪失虚無恋愛心理
島本理生 しまもと りお 受賞

高校生のふみが、家族や恋人との関係に揺れながら少しずつ自分の足場を見つけていく青春小説。大きな事件よりも、心の微細な動きと距離感の変化を丁寧に追う。

少しずつしか進めない日々のなかで、少女は自分の場所を探していく。

363ページ
青春家族恋愛孤独成長
星野智幸 ほしの ともゆき 受賞

サッカーを軸に、身体、国家、熱狂、個人の生を重ね合わせる星野智幸の長編。競技の躍動を借りながら、現代社会の暴力性と欲望を鋭く照らし出す。

サッカーの熱狂が、身体と社会にひそむ暴力をあぶり出す。

232ページ
サッカー身体ナショナリズム暴力現代社会
佐川光晴 さがわ みつはる 受賞
縮んだ愛

『縮んだ愛』は、佐川光晴による作品。野間文芸新人賞の対象作として扱われている。

佐川光晴の『縮んだ愛』。

若合春侑 わかあい はるゆう 受賞
海馬の助走

『海馬の助走』は、若合春侑による作品。野間文芸新人賞の対象作として扱われている。

若合春侑の『海馬の助走』。

堂垣園江 どがき そのえ 受賞

『ベラクルス』は、堂垣園江による作品。野間文芸新人賞の2001年回で受賞に選ばれ、同時代の文学・出版の中で評価された。

野間文芸新人賞で受賞となった、堂垣園江の『ベラクルス』。

202ページ
文学賞人間物語
清水博子 しみず ひろこ 受賞

『処方箋』は、清水博子による作品。野間文芸新人賞の2001年回で受賞に選ばれ、同時代の文学・出版の中で評価された。

野間文芸新人賞で受賞となった、清水博子の『処方箋』。

136ページ
文学賞人間物語
赤坂真理 あかさか まり 受賞
ミューズ

『2000』は作者による受賞作。作品名が示す主題を軸に、人物や時代の感触を読ませる。

『2000』は、受賞作として読み継がれる作品です。

文学賞受賞作人間関係時代の感触
岡崎祥久 おかざき よしひさ 受賞
楽天屋

『2000』は作者による受賞作。作品名が示す主題を軸に、人物や時代の感触を読ませる。

『2000』は、受賞作として読み継がれる作品です。

文学賞受賞作人間関係時代の感触
阿部和重 あべ かずしげ 受賞
無情の世界

現代社会の不穏な空気と若者の感覚を鋭く切り取る小説集。醒めた語りの奥に暴力性や空虚さがにじみ、日常の足場が崩れていく感覚を描く。

無情の世界は、現代社会を手がかりに人の心と時代の気配を描く作品です。

現代社会若者不穏孤立
伊藤比呂美 いとう ひろみ 受賞
ラニーニャ

身体、家族、移動の感覚を奔放な言葉でつなぐ作品。気象現象の名を帯びた題名のように、個人の生と自然の大きなうねりが交差する。

ラニーニャは、身体を手がかりに人の心と時代の気配を描く作品です。

身体家族移動詩的表現
藤野千夜 ふじの ちや 受賞

『おしゃべり怪談』は、藤野千夜による純文学、小説の作品。野間文芸新人賞で評価された作品として、作者の関心や時代性が表れた一作である。

野間文芸新人賞で注目された、藤野千夜の個性がうかがえる作品。

191ページ
純文学小説野間文芸新人賞
町田康 まちだ やすし 受賞

『くっすん大黒』は、町田康による作品で、1997年の野間文芸新人賞で受賞対象となった。文芸春秋から刊行された作品として読まれている。

野間文芸新人賞で受賞対象となった『くっすん大黒』。

173ページ
角田光代 つのだ みつよ 受賞

『まどろむ夜のUFO』は、角田光代による野間文芸新人賞の対象作。作品名が示す題材を軸に、人物、時代、場所、記憶の手触りをたどる作品として読める。

まどろむ夜のUFOという題名のもと、角田光代が対象に向き合う姿勢が前面に出る作品。

211ページ
受賞作野間文芸新人賞人物と時代記憶
柳美里 やなぎ みり 受賞
フルハウス

『フルハウス』は、柳美里による野間文芸新人賞の対象作。作品名が示す題材を軸に、人物、時代、場所、記憶の手触りをたどる作品として読める。

フルハウスという題名のもと、柳美里が対象に向き合う姿勢が前面に出る作品。

受賞作野間文芸新人賞人物と時代記憶
佐藤洋二郎 さとう ようじろう 受賞
220ページ
水村美苗 みずむら みなえ 受賞
390ページ
竹野雅人 たけの まさと 受賞

『私の自叙伝前篇』は竹野雅人による純文学、小説の作品で、野間文芸新人賞の受賞作です。賞の対象領域に沿って、物語、人物、社会や歴史へのまなざしを読む作品として位置づけられます。

野間文芸新人賞で評価された、竹野雅人の表現を伝える一作です。

205ページ
純文学、小説受賞作日本文学
奥泉光 おくいずみ ひかる 受賞

『ノヴァーリスの引用』は、奥泉光による新潮社から刊行された作品で、野間文芸新人賞で評価された。題名が示す対象を軸に、著者の関心と時代背景を読ませる一作である。

『ノヴァーリスの引用』は、野間文芸新人賞で選ばれた奥泉光の作品である。

164ページ
受賞作野間文芸新人日本文学
保坂和志 ほさか かずし 受賞

『草の上の朝食』は、保坂和志による講談社から刊行された作品で、野間文芸新人賞で評価された。題名が示す対象を軸に、著者の関心と時代背景を読ませる一作である。

『草の上の朝食』は、野間文芸新人賞で選ばれた保坂和志の作品である。

220ページ
受賞作野間文芸新人日本文学
リービ英雄 りーび ひでお 受賞

星条旗の聞こえない部屋 は、日本語で書くことを選んだ語り手が、アメリカと日本のはざまで自己の言葉を探す小説である。異文化の距離、言語の身体感覚、記憶の揺らぎが、越境文学としての緊張を生む。

聞こえない国歌の向こうで、語り手は自分の言葉を探しはじめる。

193ページ
越境文学言語アイデンティティ
笙野頼子 しょうの よりこ 受賞
なにもしてない

現実と幻想の境界を行き来する語りの中で、生きている実感を探る第一小説集。表題作を含む二篇が、独特のモノローグで読者を引き込む。

何もしていないように見える時間の奥で、存在の手触りが鋭く揺れる。

モノローグ現実と幻想存在感覚第一小説集
佐伯一麦 さえき いちむぎ 受賞

『ショート・サーキット』は佐伯一麦による文学作品。人物の内面や時代の空気をすくい取り、物語や批評の形で読者に差し出す。

『ショート・サーキット』は、佐伯一麦の表現を野間文芸新人賞の文脈で読むための重要な対象である。

210ページ
文学人物時代
伊井直行 いい なおゆき 受賞
さして重要でない一日

『さして重要でない一日』は、伊井直行による受賞作で、題名が示す人物・場所・出来事を手がかりに、人間の選択や時代の空気を描く作品である。物語性のある作品では登場人物の関係と転機を、評論・ノンフィクションでは対象への観察と論点の積み重ねを軸に読ませる。

『さして重要でない一日』は、受賞時代の問題意識と著者の視線が交差する一作である。

時代と個人記憶社会人間関係
吉目木晴彦 よしめき はるひこ 受賞
ルイジアナ杭打ち

『ルイジアナ杭打ち』は吉目木晴彦による、人物の記憶や関係の揺らぎを通じて、時代や人生の陰影を描く作品です。受賞作として、題名が示す主題を軸に、読後に残る余韻を重んじた一作として位置づけられます。

『ルイジアナ杭打ち』は、短い題名の奥に人物、時代、土地の気配を重ねる作品です。

274ページ
記憶家族時代喪失
新井満 あらい まん 受賞
ヴェクサシオン

『ヴェクサシオン』は、新井満による文学作品で、野間文芸新人賞の受賞作です。

『ヴェクサシオン』は、新井満の受賞歴を語るうえで欠かせない一作です。

人間記憶時代
岩阪恵子 いわさか けいこ 受賞

女性の生活感覚と内面の揺れを、ミモザの林という鮮やかなイメージに重ねる小説。日常の細部から、人が抱える孤独や関係のかたちを浮かび上がらせる。

女性の生活感覚と内面の揺れを、ミモザの林という鮮やかなイメージに重ねる小説。

246ページ
女性の内面日常孤独関係性
干刈あがた ほしがり あがた 受賞

静かな語り口の中に、若い感性と幻想的な気配を漂わせる小説。題名の詩的な響きどおり、贈与、記憶、親密さをめぐる繊細な世界を描く。

静かな語り口の中に、若い感性と幻想的な気配を漂わせる小説。

272ページ
幻想性記憶親密さ若い感性
中沢けい なかざわ けい 受賞

水平線上にては、中沢けいによる受賞作です。人物や時代の手触りを軸に、題材の背景と登場人物の選択を落ち着いた筆致で描きます。

水平線上にての世界へ読者を導く、受賞歴を持つ一作です。

223ページ
受賞作時代と記憶人物描写
増田みず子 ますだ みずこ 受賞

自由時間は、増田みず子による受賞作です。人物や時代の手触りを軸に、題材の背景と登場人物の選択を落ち着いた筆致で描きます。

自由時間の世界へ読者を導く、受賞歴を持つ一作です。

253ページ
受賞作時代と記憶人物描写
青野聰 あおの さとし 受賞
女からの声

根源的な生の実感を求める人間たちの彷徨を、濃密な文体で描く長編小説。男女の関係を通して、魂の接触を求める切実さと不安を掘り下げる。

『女からの声』は、長編小説として人の記憶と時代の手触りを静かに浮かび上がらせる。

記憶家族時代自己
島田雅彦 しまだ まさひこ 受賞

音楽と夢想を軸に、若い感性の過剰さと孤独を実験的な文体で描く小説集。クラシック音楽の響きや身体感覚が、現実と幻想の境界を揺らしていく。

『夢遊王国のための音楽』は、小説集として人の記憶と時代の手触りを静かに浮かび上がらせる。

239ページ
記憶家族時代自己
尾辻克彦 おつじ かつひこ 受賞
雪野

「雪野」は、尾辻克彦による受賞作。受賞歴により注目された作品として、作者の問題意識と語りの特色を示す一作である。

受賞作「雪野」を入口に、作者の表現世界へ導く。

受賞作日本文学表現
村上春樹 むらかみ はるき 受賞
羊をめぐる冒険

『羊をめぐる冒険』は、村上春樹による作品で、1982年前後の文学賞で評価された一作。題名が示す情景や主題を軸に、作者の関心と時代の空気を反映した作品として読むことができる。

村上春樹の『羊をめぐる冒険』は、受賞歴とともに読み継がれる作品である。

文学賞受賞作1980年代文学作者の主題意識
村上龍 むらかみ りゅう 受賞

コインロッカーに遺棄されたキクとハシの成長と破壊衝動を描く長編小説。孤島、東京、ステージ、深海を移動しながら、母への希求、暴力、音楽、都市の崩壊願望が濃密なイメージで結びついていく。

コインロッカーから始まった生が、都市を揺さぶる破壊と解放の物語へ膨れ上がる。

576ページ
遺棄された子ども都市の破壊母への希求音楽と暴力近未来小説
宮内勝典 みやうち かつのり 受賞

世界を放浪した末に日本へ戻った青年と、自分の若さを持て余して家を出た少女が、都会の雑踏の中で出会う。二人の同棲と出産を通して、愛、性、死、自然への感覚が混ざり合い、若い身体が世界を受け止める瞬間を鮮烈に描く。

若い二人の出会いは、都市のざわめきの中で生命の光へ向かっていく。

206ページ
青春放浪同棲出産愛と性都市と自然
立松和平 たてまつ かずへい 受賞

宇都宮郊外で、団地に囲まれながらわずかに残った土地にしがみつき、トマトのハウス栽培を続ける青年・満夫を描く長編小説。高度成長後の都市化、農地と家族の変質、性と金をめぐるむき出しの欲望が、遠く鳴る雷のように生活へ迫ってくる。

団地のそばのビニールハウスで、青年は変わりゆく土地に抗うようにトマトを育てる。

271ページ
都市化農地宇都宮トマト栽培家族の崩れ青春小説
津島佑子 つしま ゆうこ 受賞
光の領分

『光の領分』は、津島佑子による文学作品で、1979年前後の受賞作として記録されている。人物や社会の輪郭を追いながら、時代の空気や価値観の揺れを読者に伝える作品である。

津島佑子の視点から、時代と人間の姿を静かに照らし出す受賞作。

時代の記憶人間観察社会と個人