ゆっくり東京女子マラソン (朝日文庫 ひ 3-4)
離婚や子どもをめぐる問題、学校との関わりに悩む母親たちが、東京女子マラソンを走る選手たちの姿に励まされながら、自分たちの暮らしを見つめ直していく小説。日常のなかで揺れる家族と女性たちの連帯を描く。
作品情報
家族と学校に翻弄されながら、母親たちは走者の姿に自分の力を見いだしていく。
東京女子マラソンに懸命に挑む選手たちを見つめる母親たちの日々を軸に、離婚、いじめ、PTA活動など、家庭と学校をめぐる切実な問題を描く。走る人々の姿が、立ち止まりがちな登場人物たちの心に小さな変化をもたらす。
書籍情報
- 出版社
- 朝日新聞出版
- 発売日
- 2000-05-01
- ページ数
- 267ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784022642271
- ISBN-10
- 4022642270
- 価格
- 3080 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
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レビュー
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女性のたくましさ。
干刈あがたの主人公の多くの女性がそうであるように、 逞しく優しく、強い女性たちが書かれています。 夫婦として、あるいは子供に向かって、 真摯に向き合う姿勢をこの作者は書き続けているのだと思います。 古き良き日本女性の強さを感じずにはいられない小説です。
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必死に
離婚家庭の母親が、二人の息子をかかえ、 必死に理想を追い求める姿を描いて、 感動的である。
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結末「以降」が不安…
家庭(おもに母と子の)関係、学校と親の関係、子の担任教師と親の関係…干刈さんの他作品と同じように、この話にもたくさんの「いい女の人」「いいお母さん」「生き生きとした子ども」が出てきます。 干刈あがたさんの作品にほぼ共通しているのは、話の中にいわゆる「悪いひと」というのがいなくて、家庭はいつもゴチャゴチャしていること。「家族」というのは、親の側から見ても子ども側から見ても、時に嬉しく、時には怒りの対象となり、時には切なく、また時にはあほらしいものなのですね。 この話では、同じクラスの子を持つお母さんたちが、学校のPTA役員会、プラス、東京でおこなわれた国際女子マラソンを通して、決して永遠でも絶対でもない「家族」という境界をこえて、「女性」「地域」というつながりを掴んだ…と思ったら、結末にはまた事件が…やっとホッとしたと思ったら、また急に放り出されるような結末に呆然とします。 が、きっと「家族」というのはいつでもこんなふうに、荒波の中をただよう小舟のようなモノなのでしょう。そう考えたとき、この結末に納得がいきました。