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フランキー・マシーンの冬 上 (角川文庫 ウ 16-6)

日本冒険小説協会大賞

フランキー・マシーンの冬 上 (角川文庫 ウ 16-6)

ドン・ウィンズロウ

『フランキー・マシーンの冬』は、ドン・ウィンズロウによる作品。謎の気配と人間関係の緊張を積み重ね、真相へ向かう過程に濃い読み味を持たせたミステリー。

記憶時間人間関係表現の力

作品情報

『フランキー・マシーンの冬』は、言葉の密度と題材の力で読者を作品世界へ導く。

『フランキー・マシーンの冬』は、ドン・ウィンズロウの関心が凝縮された作品として読める。謎の気配と人間関係の緊張を積み重ね、真相へ向かう過程に濃い読み味を持たせたミステリー。

レビュー要約

  • 題材への向き合い方と文章の手触りを評価する声があり、作品の余韻や構成に注目されている。

書籍情報

出版社
角川書店
発売日
2010-09-25
ページ数
318ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784042823063
ISBN-10
4042823068
価格
405 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

かつてその見事な手際から”フランキー・マシーン”と呼ばれた伝説の殺し屋フランク・マキアーノ。サンディエゴで堅気として平和な日々を送っていた彼が嵌められた罠とは――。鬼才が放つ円熟の犯罪小説。

NY出身。2009年『犬の力』で「このミス」1位をはじめ数々のミステリ・ランキングを席巻。

レビュー

  • 主人公の人間的魅力と迫力あるマフィアの世界を描いたクライムノヴェル

    よかった、とてもよかった。やっぱりウィンズロウ作品は最高だ。 上巻の1/4越えまでは、主人公フランク・マシアーノの人間性や現在の生活ぶりが長々と描かれており、ちょっと退屈だと感じるが、そこでの内容は後々の人間関係や下巻終盤の展開に反映されている。 そしてこの後は退屈とは無縁の展開で、ページをめくる手が止まらなくなる。 物語の中では、彼の人間的魅力もさることながら、何と言ってもその銃さばきの見事さに魅せられる。 これが62歳だというところもいい。随時老齢期に突入したことを自覚しながらも、腕は衰えていない。 かっこいい。読んでいて爽快だ。 ただ、仲間のひとりが執拗なリンチを受け死亡したあと報復に出向き見事に仕留めるのだが、私としては物足りなく、もっと同じくらい長く苦しませればよかったのにと感じた。 登場人物が多くて整理するのがちょっとたいへんだったが、ストーリーとしてもよくできた内容だったと思う。 2024年現在、ウィンズロウは作家活動をやめると宣言しているようだが、絶対復帰してほしいと切に願う。 東江一紀氏の翻訳もすばらしい。故人となってしまったことは本当に残念だ。 本書は文字が大きく短い章で区切られていて、老齢期に入った私としてはたいへん読みやすかった。

  • 「犬の力」に比べるとライト

    「犬の力」に比べると緊張感がなくて物足りないなかった。 もっとヒリヒリするのを期待してたので、ちょっと残念。

  • 出版関係者は一歩前に出て正座しなさい!

    1行38文字で1ページ当たり16行!! 何のことかお分かりでしょうか? 本書は圧倒的に1ページ当たりの文字数が少ないのです。 文字のポイントも大きく、余白もたっぷりです。 そして上巻が、318ページで743円、下巻は訳者の後書を含み328ページ で同じく743円。上下巻で646ページでなんと!1486円!!! もう、こうゆうのやめようよ!これじゃあ出版社みずから本を売れなくしているだろ! 私の評価は、上記のような卑怯な手法を使わずページ数を落とし、1巻にまとめ280円だ! 「犬の力」が高評価だっただけに、とんでもない駄作でも、売る為に帯は怪しい文字が並び、 後書の解説書評も苦しい言葉が目立つ。 トム・ロブ・スミスの「偽りの楽園」と同じように、こりゃ酷いよ! 前作が高評価なら、作家の名前だけで売れるだろう、うひひ♪ 文字ポイントを大きく、行数を落とし余白たっぷりにして、 上下巻に分けてそれぞれ700円位にまとめれば、前作を読んだ読者は 買うでしょう?ぐひひ♪ そんな編集会議でもやってたのか! こういうことを永遠にやってると、本当に本は売れなくなる。 出版社も印刷会社も絶望の淵に自ら邁進しているようだとしか言えない。 「このミス」も「カーオブザイヤー」や「アカデミー賞」と同じように商業主義の 手に堕ちたとしか言えない。 ああいやだいやだ!読者を馬鹿にして食い物にするのもいい加減になさい!

  • さすがのドン・ウィンズロウでした

    面白く爽やかに読み終えました。ウィンズロウの「犬の力」は面白かったけど、私には少し重かったのですが、こちらはちょうど良い重さ加減でした。

  • お薦めです

    ストリート・キッズからのファンです。初めて電車の中で読み始めたのですが、頁毎に可笑しくて吹き出してしまいました。ぴちぴちとした切れのいいユーモアが軽快な機関銃のように乱射されているのです。 それから20年近くになります。紆余曲折を経て今日の姿となったのでしょう。殺しが少し多すぎます。しかし気にしないことにしましょう。 そうするとこんな美しい場面に出会うことができます。 かつて駆け出しのころ、ボスの愛人なので思いを遂げることはできないけれど、熱い想いを抱いていた女性を40年後に訪れた場面です。多くの記憶は失われています。しかし小間使いのように彼を使うことは記憶されています。買物はちゃんとしたの? 作家はここぞとばかりに執拗に書き込むことはしません。さっと刷毛をはくようにすりぬけていきます。 淡い基調の画布に、薄い青と緑の霧がすっと流れるなか、どこかの片隅に小さく深紅の牡丹が描かれているようです。音楽でいえばリヒャルトシュトラウスの薔薇の騎士の一節が流れてきます。時間の切片がきらきらと宙に浮いているのです。 あと10年も待てば、殺しのない本を読むことができるのではないかと楽しみです。一人の作家と長い間付き合うことの醍醐味なのかもしれません。 なお翻訳がとてもいいです。原文のニュアンスが理解できていないので、こんな偉そうなことはいえないはずなのですが、日本語そのものとしてよくこなれているように感じます。感謝いたします。

  • 息をもつかせぬ・・・

    あいかわらずのストーリー展開で読者を全く放しません。ほんのしばらく前に「犬の力」に引き込まれた私は、あっという間にウィンズロウ全作品の読者にされてしまいました。どの作品をみても即座に映画のシーンが目に浮かびます。誰が彼の作品を映画化することになるのでしょう・・・ あのタランティーノをしてもレナードの作品を仕上げるのは難しかったようで私には若干キャストに違和感を覚えざるをえませんでした。 ウィンズロウの作品はその完成度の高さと、読者を引き込む筆致によって現代のベストセラー作家(のはずですが)担ったのです。 はやく次作が読みたくてたまりません。

  • 面白いけど、想定内の展開

    上巻読み終わってのみのレビューです。 殺し屋から足を洗い、全うな人生を歩んでるフランク・マシアーノが、かつての繋がりから命を狙われて、さてどうなるかというお話。 一体誰が何のために命を狙うのか。フランキー・マシーン”と呼ばれていた時代に、何があったのか。その辺りが徐々に語られていきます。 足を洗ったとは言え、流石は伝説の殺し屋。反撃の仕方が鮮やかで、そこが逆に物足りないかも。突然の事態なのに準備が周到過ぎて、ハラハラドキドキが足りません。 しかし、上巻はまだ物語としては序章な感じです。下巻での盛り上がりに期待です。

  • 殺戮シーンの苦手な人、複雑怪奇なマフィアどもの背景事情に興味をj惹かれない人

    本書を読まないほうがいいだろう。そういう人は本書に☆3以上は付ける気にならないだろうから。 しかし、そういう描写も気にならず(というか、そういうのが好きで、)冒険活劇好きにとっては、 たまらんぐらい面白い本だ。老サーファー、フランクのくそ長い一日の紹介が終わるや、物語は怒涛の展開を 見せて転がり始め、いったい何処へ行き着くのか、予想もつかない。 前作「犬の力」と違い、今回は<謎>を追うという趣向となっており、フランク自身がその謎をかかえたまま、 疾走し、なんでこんな目に遭うのかと思案の為、今を生き抜きながら、過去を回想する形式となっており、 そのマフィア絡みの回想話が面白いのは当然か... とにかく、ちびちびケチりながら読んでも3日で上巻読了。前作同様、今回も下巻にすぐに取り掛かりたい という誘惑と戦っている。どうなるか不明だが、フランクには生き延びてほしいのだが... 話が全く違うのだが、主人公フランクの生い立ち(ベトナム従軍)、年齢がコナリーのボッシュに似通っていると 思った。しかし最近のボッシュがヘマが多いのに比して、この主人公は、年はとっても、正しく<マシーン> 精密機械の緻密さで、前半では危機を切り抜けていき、敵に畏敬の念すら抱かせていきます。 この調子で下巻も切り抜けて欲しいのだが、果たして

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